第二章 覚醒 第15話
ようやく眠りから覚めたバリウス。
リサに見送られて戦場へ!
目醒めたバリウスの力とは……
───カーン邸内地下室───
ガーネフィストへの侵攻の後、リサはずっと地下室に居た。侵攻から数時間は経っているだろう。時計が無い地下室で時間の感覚はぼんやりとしていた。
リサ(敵だと思う気配は減ってるけど、サッドさ
んとシヴァさんの気配が弱くなってる気が
する。何も無いと良いけど……)
リサがそう思っていると、倒れているバリウスから強烈な気配を感じた。
リサ「…え?!……何?!」
────???────
バリウス『ここは何処だ……暗い……』
遠くからリサの声がする………
リサ「バリウス!……何?!この気配?!」
バリウス『リサ!…くそ!早くリサの所に行かな
いと!危険かもしれない!』
『バリウス………バリウス……』
バリウス『?! 誰だ!』
『バリウス……待ってますよ………』
バリウス『……!! 貴女は! か、母さ………』
──────────────────
リサ「いったい何が起こってるの?」
やがてゆっくりとバリウスの目が開いた。
バリウス「リ…サ?」
リサ「バリウス!」
リサはバリウスが目覚めた喜びで思わず抱きしめた。そして遅れて気付いたが、バリウスは自身がリサの膝枕で眠っていた事を把握する。
バリウス「はっ!……すまない!」
思わず飛び起きた。リサは優しく微笑んで言葉をかけた。
リサ「良かった……バリウス!本当に良かった」
バリウス「すまない………」
リサ「みんなが今大変……」
リサが言葉を発しようとした時、バリウスは初めてリサに微笑んだ。
バリウス「分かってる……気配で気付いた。
かなりの軍勢の様だな……ん?」
リサはバリウスの初めての笑顔にぼんやりしている様子だった。
バリウス「リサ?大丈夫か?」
リサ「はっ…///……だ、だだだだ大丈夫!」
バリウス「ありがとうリサ。随分と休んでしまっ
たけど大丈夫だ。お陰でスッキリして
る。いけそうだ!」
リサ「バリウス、今の貴方の気配は……」
バリウス「オーラが馴染んだんだろう。
流石にまだオレ自身がまだ慣れてない
けど大丈夫だと思う」
リサ「分かった。気を付けて…」
リサは少し心配そうにしていたが、バリウスの顔を見て安心したのか静かに見送った。
──────ガーネフィスト中央広場──────
そこに居たシヴァとサッド、そしてワッツと兵士達は全員騒然とした。何故なら強烈な気配を一同に感じ取れたからだ。
シヴァ「これは!……」
サッド「剣…王……なのか?」
シヴァ「本来の力を取り戻した訳だな」
ワッツ「一瞬誰か分かりませんでしたが……見つ
けましたよ!バリウス!………皆さん!
あそこの屋敷にバリウスが居ますよ!」
シヴァ「マズい!見つかっ……」
シヴァがそう言いかけた時、もの凄い勢いと速さで目の前にバリウスが現れた。
サッド「剣王!………ってホントに剣王?」
バリウス「シヴァさん、サッド、遅れてすまな
い。こんな数を相手にしてくれてたん
だな」
バリウスはワッツ率いる軍勢を前にして叫んだ。
バリウス「お前達!今のオレは手加減出来ん!
死にたくなければ去れ!」
それを見たワッツは腹を抱えて笑った。
ワッツ「あぁ~~~はっはっはっはっはっ!
頭がおかしくなったんですか?
見なさいこの数!一人でどうこう出来る
訳ないでしょ!」
バリウスは無表情で剣を一振………
ヒュオン!………
兵士達「うわぁ!」「ぎゃぁぁ!」「そんな…」
「なんでだ……」「嘘……だろ……」
ワッツ「……!! ひぃ!」
数百人居た軍勢の殆ど、そしてワッツの片腕を一振で斬り落とした。
シヴァ「バリウス!ドルテとサラがエメルダリア
に向かった!行ってくれ!」
バリウス「分かりました、後はお願いします」
バリウスは凄い速さでエメルダリアに向かった。サッドは呆然としている。
シヴァはワッツに歩み寄り、胸ぐらを掴んで言った。
シヴァ「命は助けてやるが、もう剣を取るな」
こうして、一瞬にしてガーネフィストでの戦闘は幕を閉じた。
ドルテ達の元へ向かうバリウス。エメルダリアでの戦闘の行方は……
バリウス「ドルテ、サラ、無事で居てくれ!」
────第16話に続く────




