第一章 時を超えし者達 第11話
三人は地下施設に潜入、リサの救出に成功した。
単独行動を取っていたサッドに思いもよらぬ人物と鉢合わせしていまう……
──クリスタリカ郊外──
サラ「そろそろね……私達も行きましょうか」
サッド「そうだな。もう一時間くらい経ったか」
サラ「サッド、偵察剣士いる?」
サッド「探ってみるわ!ちょい待ち」
サッドは周辺の探知を試みる。バリウスが倒した偵察剣士以外はいない事が確認出来た。
サッド「お!……大丈夫だ!」
サラ「では行きましょう!」
サラとサッドもセントラルタワー地下に向けて動き出した。
───セントラルタワー地下通路───
バリウス(おかしい……ここは探知が効かない。
壁が特殊構造なのか、壁の内部の情
報、人気が感じ取れない………どうす
れば……)
バリウスは周辺を警戒しながら地下施設の内部を探索していた。リサの居場所はもちろん、敵の気配が無い。
バリウス(まさか、ここも結界の中なのか?)
手探り状態で探る以外無かった……
────セントラルタワー地下最深部────
ジェネシス「来客だ…相手してやれ、ドルテ…」
ドルテ「御意……」
ドルテは更なる洗脳に掛けられていた。もはや自我など掻き消されたかのように従順である。
ジェネシス「誰でも構わん、殺せ……」
ドルテは動き出した。殺気を帯びながら……
────囚われた部屋────
リサは膝を抱える様にうずくまって座っていた。出られない絶望感でぼぉーっとしている。
リサ「誰か助けに来てぇ……
こんな時に白馬に乗った王子様じゃな
く、ポニーに乗ったおっちゃんに助け
られても好きになっちゃうわよぉ……」
待つしか無かった……
──────────────────────
程なくしてサラとサッドが地下施設の侵入に成功した。バリウスが苦戦を強いられている様に、ここは迷路の様に入り組んだ構造をしている。壁も何か特殊な力で覆われている様だ。
サッド「おいおい!ここは結界だらけじゃないか!」
サラ「ヤバいわね……」
サッド「サラ、オメェも結界はある程度感知出来
たよな?ここは二手に別れて剣王と
リサちゃんを探した方が良くない
か?」
サラ「同感、そうしましょ!」
二人はここから別行動を取った。迷路の様な地下施設は少ない明かりで視界が悪く、足音が遠くまで響く異様な空間だ。
10分程探索し、サラとバリウスは合流できた。
バリウス「……! サラ?!」
サラ「剣王!無事ですか?!」
バリウス「ああ大丈夫だ。それよりここはオレの
探知が効かない様だ。サラ、リサ
の居場所を探れるか?」
サラ「やってみます……」
サラが集中して探知する……ぼんやりとだが何かを感じ取れた様だ。サラが目を開ける……
バリウス「見つけたか!」
サラ「はっきりと断定出来ないですが恐らく…」
バリウス「よし!行ってみよう!」
サラ「気を付けて下さい。ここは結界だらけです」
バリウス「やはりな………近いか?」
サラ「はい、そんなに離れてはない様です」
少し走って気配がする場所に到着した。
サラ「この壁の奥から気配が……」
そう言って壁に手が触れた瞬間、扉が開いた様に穴が出現した。
バリウス「なるほど!こういう仕掛けか!」
部屋らしき空間の奥に、透き通ったガラスのカプセルに閉じ込められたリサを発見。
サラ「剣王!あそこです!」
バリウス「リサ!」
リサは膝を抱えてうずくまっていたが、声が聴こえたので顔を上げた。
リサ「バリウス!」
バリウス「リサ、少し離れてろ。切る!」
リサは言われた通り下がる。バリウスのオーラが剣に集束していき……
シュン!………パカン………
ガラスは見事に楕円形に切れた。厚さ3cmはあろうかというくらいの分厚いガラスだった。
バリウス「無事か!」
リサ「…ありがとう!……助け………」
バリウスに礼を言おうとした時、安心したのかリサは気を失って倒れ、咄嗟にバリウスが抱きとめた。
バリウス「ケガとかは無さそうだな……良かった」
サラ「………」
バリウス「サラ、どうした?」
サラ「いえ、別に…」
バリウス「?」
ひとまずリサは救出成功である。
─── 一方その頃───
サッド「マジでややこしいなぁここは!」
サッドはまだ探索を続けていた……その時…
サッド(ん?!……この気配!……まさか!)
サッドは息を飲んだ。歩いていた通路の正面から思わぬ者と遭遇してしまったのだ。
サッド「よぉ……ドルテ……」
ドルテ「…………」
バリウスとサラとはかなり距離が開いてしまったので、彼等にサッドとドルテの気配は感じ取れない。
サッド「へへ……こりゃマズイな……」
────第12話に続く────




