第一章 時を超えし者達 第10話
クリスタリカシティに到着した一行は結界が張られている事に気付く。
危険を感じたバリウスは最初に単独で降り立つ。
現在のクリスタリカの闇が徐々に明かされようとしている……
──クリスタリカに向かう上空にて──
サッド「どうやって侵入するんスか?剣王」
サラ「私が調査した限りですが、確か換気口があ
ったと思います。人一人くらいなら
入れるくらいの穴だった筈です」
バリウス「それだな……」
サッド「……!ちょっと止まってくれ!」
バリウス「どうした?」
サッド「気付かれたのか、クリスタリカシティ全
体に結界の気配がするっスねぇ」
バリウス「ジェネシス……警戒して来たな
オレが先陣を切ろう。お前達は
警戒しながら少し間を置いて付
いてきてくれ」
サラ&サッド「了解!」
バリウス(オレは結界は感知出来ないが、敵の気
配なら広範囲で探れる。
クリスタリカシティ内に配備して
いる偵察剣士は五人か……まぁ、切
り抜けられるな)
バリウス「行くぞ!」
───セントラルタワー地下───
ジェネシス「まだ覚醒しとらんのか……」
リサは透明なガラスのカプセルに監禁されている。身体の自由はきくが……
リサ「あなたの目的は何?」
ジェネシス「知りたいか?……いいだろう。
カルディス王家の血族……無のエ
レメントであり、最強のカイザ
ードラゴンと契約出来る唯一無
二の存在。そして切り札」
リサ「切り札?」
ジェネシス「来たる戦いに備え、お前を護衛する」
リサ「???………護衛?」
ジェネシス「そうだ。カーンやバリウス達は知ら
ないだろうが、近い将来大きな
戦いが始まる。
今はまだお前にも言えんが、そ
れが始まればもう剣士だのエレ
メンティストだのと言ってはお
れん様になる。」
リサ「……どういう…事?」
ジェネシス「まぁ、今は大人しくしてろ」
そう言って立ち去った。リサは何を言っているのか分からずただ困惑している。
リサ(ひとまずここから出ないと!バリウスに
この事を言わなきゃ!………お願い守
護石、私を守って!)
リサは守護石を強く握り締めた……
クリスタリカシティに単独で降り立つバリウス。建物の陰に身を隠し周囲を確認する。
バリウス(人目もあるな。これならセントラル
タワーに直接向かって相手する方が
良さそうだな。)
───数分前───
サラ「剣王、これを……」
バリウス「これは?」
サラ「換気口までの道のりを書いた略図です」
バリウス「なるほど!ありがとう、助かる!」
サラ「いえ……ご武運を!」
────────────
サラのメモが良い働きをし、僅か数分で目的の場所に到着した。
換気口は人混みを避けた場所に設置されている為、敵を迎え撃つには好都合だ。
バリウス「お前達、隠れても無駄な事くらい分か
ってるだろ。出て来い」
「イヒヒヒ……」
「クフフフ……」
「我々五人相手に一人で挑む気か?(笑)」
「ヘヘヘヘ……」
「おい!コイツ何処かで見た事あるぞ!」
「お前は……剣王?!」
「へっ!ビビる事ぁねぇ!一人ならともかく、
こっちは五人だ!殺れるぜ!」
バリウス「自分の実力も把握出来てないとは…」
「黙れ!大人しく死ねぇ!」
バリウス「やれやれ……」
シュン………静かな金属音の様な音が響く……
バリウスはほとんど動いてない様に見えた。
だが次の瞬間…………
「ぐふぉ!」「あ”…あ”…」「うぉ…」
「な、何が……起こっ……た……」
五人の追っ手の胸から腹まで綺麗に切り裂かれ、おびただしい血でその場は血の海と化した。
バリウス「悪いな……久しぶりで加減出来ん」
───第11話に続く──




