欲しいモノは誰も持っていない!
私の名前は、『井原 杏』22歳、飲食店で働いている。
___ずっとずっとね、私が欲しいモノは誰も持っていないと
感じていたの!
だって! 私が本当に欲しいモノって、【愛】だから。
愛って、みんな持っていそうで持っていなのよ。
私の欲しいのは、“永遠の愛” 私だけを愛してくれる人が欲しいの。
___でもね?
今まで私が好きになる男や言い寄ってくる男は、、、?
口ではそういうけど、本当には想ってないのが直ぐに分かるわ。
女性なら、直ぐに寄ってくるような男ばかり。
見た目で、私を選んでるだけよ。
そんな、まやかしの愛なんかいらないのよ!!!
“真の愛”を私だけにくれる男性じゃないとダメなの。
*
___そんな事を毎日想っていた、ある日。
私の前に、、、ある男性が現れたわ!
彼は誠実そうで、真面目な印象。
スーツ姿に眼鏡をかけた、知的な感じの男性だった。
___彼なら、私だけを愛してくれるかしら?
彼は、私が働いているお店に来たのよ。
『___ご注文はお決まりになりましたか?』
『・・・あぁ、コーヒーをくれませんか?』
『はい、かしこまりました。』
私がコーヒーを持って、彼のいるテーブルに持っていくと?
『ありがとう、君、綺麗だね。』
___そう言って、ニコッと私に笑いかけてくれたわ。
だから、私もニコッと彼に笑いかけたの。
___そこから、彼はしょっちゅうこのお店に来るようになったの。
たった一杯のコーヒーを飲むためにね。
私も、彼に好意を抱いていたから彼と仲良くなるのにそんなに時間は
かからなかったわ。
『___今日は、何時に終わる?』
『PM18:00には終わるかな!』
『___じゃあ、後で迎えに行くね!』
『___うん!』
*
___いつの間にか、私達は付き合うようになっていたの。
彼の家に、行ってそのまま泊る事もあったわ。
・・・でも、時間は残酷なモノ。
彼の気持ちが私から離れて行っている事に気づいたの。
私が彼の家に居ても、彼が帰って来ないようになったわ。
彼は、夜のお店に行って綺麗なお姉さん相手にお酒を飲んで
楽しんでいたのよ。
・・・ただただ私は彼の家で、彼の帰りを待ち続けたわ。
そして、彼にこう言われたの。
『・・・・・・ごめん、俺と別れてくれないか?』
『___えぇ!?』
『・・・ごめん、』
『どうして? 私は貴方の為にこんなに尽くしてきたのに、、、!』
『___それが、重いんだよ。』
『・・・もう、私達やり直せないのかな?』
『___ごめん、』
『・・・・・・』
*
___また、こんな風になってしまった。
最後は、いつも相手の男性から別れ話をされるの。
【___私は、重いんだって。】
・・・そんな事は分かってるはいるのだけど。
それでも、私を愛して欲しいから。
私だけを愛してくれる人が欲しいのよ!
・・・でもいつも、叶わないの。
私が欲しいモノは男性も持っていない!
段々とそう思うようになったの。
___この先、私だけを愛している男性に出逢えるのかしらね?
私は、やっぱりそういう男性を求めて終わらない恋愛をするのか
もしれないとそう思ったの。
最後までお読みいただきありがとうございます。