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神とは人が勝手に付けた名である  作者: やまのほとり
2/10

2.ワシの紹介・職場編



ワシは動植物が誕生する前から存在していた、そこら辺に漂っていた粒子みたいなものだったんじゃが

時が経つにつれ、色んな生物が誕生し

そしてその生物達に死が訪れた頃、ワシがしなければならぬ役割が出来たのじゃ


それが死者を転生させる事じゃった

転生とは生まれ変わるという感じじゃ

異世界に行くとか断じて違うぞ?


何故転生させる必要があるのか

それは生物が生きていくために必要であるからじゃ


生物は命とは別に魂というものを持っておるんじゃが

その魂を持たずに産まれる者が居る

魂を持って産まれた者には寿命があり、

持たぬ者は寿命という概念が無く、長く生きる事が出来ぬのじゃ


魂を持たぬ者が増えてしまった場合、この世から生物が居なくなる可能性があった


その為、持たぬ者に魂を与え生物として生きながらえるようにし

生あるものが絶滅せんようにしなければならなかったんじゃ


そこでワシは役割の終えた魂

死者の魂を持たぬ者の体に入れていった

そうした事により、生物は寿命を持ち生きていく事が出来た


だが問題が起きた

死者の魂をそのまま使ってしまったがため

以前の記憶を残したまま、新しい生へと移ってしまう者が居たのじゃ


パニックを起こす者や、悪行を重ねる者

更に何を勘違いしたのか、生まれ変わった自身の事を世界を作った神だと名乗る者まで現れた


このままではいけないと思い

ワシはやり方を変える事にした


すぐに死者の魂を入れてしまうと、記憶が残ったままになる可能性が高い

だが、魂は役割が無い状態が続くと消滅してしまう

なら魂に以前の記憶や自我が無くなるまで、何か役割を持たせよう


同じ生物同士の魂を使用していたが、それだと偏りが出来てしまうかもしれぬ

なら生前の行いによって、生まれ変われる生物を選別するようにしよう


と色々思案した結果が現世にある役所みたいな物になり、ワシがその受付係のような仕事をし、転生待ちの魂達が書類の処理などを行なっておるんじゃ


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