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横取り

 

 ――

 第1クエスト


 達成条件:ウォーウルフ10匹の討伐


 達成状況:7/10


 報酬:ランダムにスキル一つ


 ――


 あの狼、ウォーウルフって言うのか……。


 っていうか報酬結構豪華だな。


 これくらいなら今日中に達成できるな。



 食事を終えると次は各部屋の探索を始める。


 探しているのは動きやすい服。

 ジャージでもなんでもいい。

 流石に昨日みたいに制服で戦うのは遠慮したい。

 動きづらくてかなわない。


 本当はショップで買いたかったんだが今あるptでは無理があった。



 結果的にジャージはあったが若干サイズか合わない。

 それに加齢臭と言うのだろうか、あまりいい匂いはしなかったので、早めに違う物に変えたい。


 それと、魔力が切れた時ように護身の為の武器も欲しい。

 鉄パイプも勿論持っていくがそれだけじゃ心もとないので、台所の包丁を一つ頂戴しておく。


 クローゼットに入っていたリュックサックの中にさっき買ったポーションと必要最低限のものを詰め込んでいく。


 一応きりのいいところまで行ったら此処にまた戻ってくる予定ではあるが何があるか分からないのだから貴重なものは出来るだけ持っていきたい。


 準備が整った。


 俺は少しばかりの恐怖と興奮を胸にマンションを後にした。


 ◆


 目的の場所はもう決めていた。

 まずは食料がある店。

 ショップで食料が帰ると言ってももしもの時のためにできるだけ節約しておきたい。


 次点でホームセンター。

 此処では武器になる物を手に入れる。


 そのついでに魔物を殺していくと言うのが今日の予定だ。


 マンションを出てすぐのところからは魔物の姿は見当たらない。


 警戒しながら昨日男から拝借したスマホのナビを頼りに最寄りのスーパーに向かう。


 もうすぐで着こうと言う時のこと。


 金属と金属がぶつかり合う音が聞こえてきた。

 剣戟音とでも言うのだろうか。


 この先で戦闘が始まっているようだ。


 こちらに注意が向かないよう極力気配を消しながら様子を伺う。


 対峙しているのは魔物同士だった。


 一体は昨日見たよりもふた周りほど大きく、全身に鎧を身に着け、大剣を振り回す筋骨隆々のコボルト。


 対するは三メートル程の巨体を持ち、鉄製の棍棒を振るう一つ目の巨人――所謂キュクロプスというやつだ。


 ものすごい迫力に体が竦みあがるがこれはチャンスだ、と自身の体に喝を入れる。


 この戦いで弱ったところを俺が横から一気に二体とも殺してやる。


「グルルルルァァァ!!」


「ガァァァァァァァ!!」


 二体が同時に咆哮を上げるとその身に持つ大剣と棍棒が激突する。


 その瞬間、生じた衝撃で辺りの空気がビリビリと震えているのが感じ取れた。


 ――強い。


 俺は戦いの"た"の字も知らない素人だがそれだけはわかった。

 俺がこの化け物どもとまともに戦えば一分どころか十秒、いや一秒もあれば殺されてしまうだろう。

 だからこそこいつらを殺した時、得られる経験値は莫大なものになる。


 そこからはひたすらその戦い観戦した。


 感動すらしてしまうほどに激烈な戦い。

 それももうすぐ終わりを迎える。


 一つ目の巨人――キュクロプスが振り下ろした棍棒を紙一重で避けた巨体のコボルトは大剣を横薙ぎに払う。


 腹に一撃。


 キュクロプスは腹から赤い雨を降らせる。

 もうすでに満身創痍。


 対するコボルトも肩で息をして剣を杖に膝をついている。

 こちらもなんども受けた棍棒による攻撃で今にも死にそうになっている。


 ――いまだ!


 俺は二体の魔物に[影縛]を発動させる。


 黒々とした影がその二つの巨体に絡みつく。

 と同時に[雷球]を二つ発動させ、発射。


 着弾と同時にキュクロプスとコボルトは地面をのたうちまわろうとする。

 尚も強いその膂力に[影縛]が解除される。


 ついでとばかりに俺はもう一度[雷球]を放つ。


 今度は痙攣の後に動かなくなった。


 《レベルが上がりました》


 今度こそ完全に絶命した。

 レベルアップのアナウンスで俺はすっかり気を緩めてしまっていた。


 よく見てみたいと軽い気持ちでコボルトに近寄ったその時。


 コボルトの手がピクリと動くと、近くにいた俺を軽く腕を振るっただけで何メートルも遠くまで殴り飛ばした。


 こういう鈍痛には慣れている。

 痛みとしては大したものは感じないが恐らく咄嗟にガードに使った左腕は折れてしまっている。


 ヤバイ。


 無事だった右腕を使って起き上がり、もう一度[雷球]を発動させる。


 今度は確実に殺すため、二つの[雷球]をコボルト一体に使う。


「いけ!!」


 発射、からの着弾。


 雷球は雷と同じ速さ、という訳ではない。


 かわそうと思えば躱せる程度の速度。

 しかし、全身ボロボロの状態では躱すことは出来なかったのか何の抵抗もしなかった。


 頭から倒れ落ちると痙攣を繰り返し、動かなくなった。

 その体は黒く焦げ焼けていた。


 《レベルが上がりました》


 《固有スキル:『復讐』が発動しました。

 対象から一つスキルを奪取出来ます。選択してください》


 奪取可能スキル一覧



 固有スキル 


 スキル

『大剣術』Lv.6

『苦痛耐性』Lv.2

『自己治癒』Lv.8


 魔法


 ――


 なぜこのコボルトからスキルが奪えるのかと疑問に思ったが、『復讐』スキルの説明を思い出した。


 それは自分に苦痛を与えた者を殺した時、対象のスキルもしくは魔法を一つだけ奪う、というもの。


 確かに俺はあのコボルトから殴り飛ばされ、左腕を骨折した。


 言われれば成る程と納得できる。


 何はともあれどのスキルを選ぶか……。

 まあ、もう決まっているようなものなんだがな……。


『自己治癒』を選択。


 《対象から『自己治癒』を奪取しました》


『大剣術』なんて持ってても重くて使えないし、『苦痛耐性』はより高レベルのものを持っている。


 まるでこれを選べと言っているようなものだ。


 それから俺は最初に見てから確認していなかったステータス画面を開く。



 ステータス

 ――名前:黒乃 新


 職業:魔法師


 レベル:7


 HP :15/70(10)

 MP :350/420(60)

 筋力 :14(2)

 耐久 :105(15)

 精神 :140(20)

 敏捷 :14(2)

 器用 :35(5)

 魔力 :210(30)


 固有スキル 

『復讐』


 スキル

『痛覚耐性』Lv.6

『恐慌耐性』Lv.7

『精神耐性』Lv.6

『疲労耐性』Lv.5

『毒耐性』Lv.2

『火耐性』Lv.3

『物理攻撃耐性』Lv.6

『観察』Lv.9

『魔力操作』Lv.2

『自己治癒』Lv.8


 魔法

 闇魔法Lv.1

 [影縛]

 [暗闇]

 [暗視]

 雷魔法Lv.1

 [雷球]




 スキルポイント:10


 ――


 レベルは7まで上昇している。


 俺が記憶しているレベルアップのアナウンスと数が合わない。


 もしかしてキュクロプスとコボルトの経験値が予想以上に多かったから余計にレベルアップしたのか? と疑問を覚える。


 そのレベルアップでスキルポイントは10にこれだけあればスキルレベルを上げることにもポイントを回せる。


 取り敢えず今取れるスキルを見てみようかな……。



 取得可能スキル一覧


 ・『闇魔法』

 Lv.1

 [闇球](1)


 ・『雷魔法』

 Lv.1

 [静電撃](1)

 [帯電](1)

 [麻痺](1)


 ・『魔力視』(1)

 ・『魔力感知』(1)

 ・『魔力隠蔽』(1)

 ・『魔力譲渡』(1)

 ・『MP増強』(1)

 ・『魔力強化』(1)


 ――



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