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ショートな作品を噛みしめよう  作者: ミックスボックスガム
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最強のコンピューター

私の作ったコンピューターは最強である。

まあゲームでの話ではあるが……

私はこの最強のコンピューターを使って将棋の世界のプロになった。

ゆくゆくは名人になるだろう。

なにせこのコンピューターは最強なのである。どんなゲームでも頂点に立てる実力がある。

そもそも日々処理速度が進化するコンピューターと人間を比較するのがおかしいのだ。

しかし、いくら私がそれを主張したところで周りは認めないだろう。そしてそれを検証する機会すら与えられないだろう。

だから私自身がチャンピオンとなり、それがコンピューターによる物だと証明する。そうすれば人よりコンピューターが優れていることが証明できる。


『プロの世界でコンピューターを使用した不正発覚』


ごくまれにだが、私以外にもコンピューターを用いる者がいる。

そうした者の大半は不正を疑われ発覚し、プロの世界を去る。

なぜ不正が発覚するのか……当然だ、コンピューターの方が人間よりも強いからである。本人の実力以上の成果をいきなり出し始めれば疑われて当然だろう。

しかし、お偉いさん方は気づいているのだろうか?そのこと自体がすでにコンピューターが人間より強い事を認めているということを……


私の行為はバレることは決して無い、いつか必ず目的は果たせる。

そしてその日こそ私の発言に対して聞く耳を持た無かった奴らの常識が崩れ去る日だ


────────────────────────


「執念というのは本当に恐ろしいな」


私に手術をしてくれた医者、いや、私の唯一の共犯者はそう私に語りかけてくる。


「もうそろそろトップになれるだろう目的達成だな」


「ああ、これでやっとすべてが終わる。やっと恩返しができるよ先生」


あれから数年後、私はプロの世界を駆けあがり各タイトル戦に挑み結果を出し始めていた。

そして明日は現最強といわれるプロと戦う日なのだ。


「よし、準備は終わったぞ、言ってこい」


────────────────────────


ついに私はこの世界の頂点に立った。これから私はこの世界の常識を変えてやるのだ

インタビューが来たときに私は言ってやる。


「これでコンピューターが最強であることが証明されました」


周りがざわめくインタビュアーは「どういうことですか?」と質問してくるのでこう答えてやる。


「私が戦った今までの試合それはすべてコンピューターが行ったものなんだ……そして私は今頂点にたった。つまり人間よりもコンピューターがすぐれていることが証明されたというわけだ」


インタビュアーは私が何か悪い冗談を言ってると思っているのだろうだから証明してやる


「こちらの映像を見てほしい」


その映像には私が使用したコンピューターが写し出される


「このコンピューターは世界最強のコンピューターだそのもっともすぐれたところは強さが一定でない所だ、だから私が新人の頃の試合では新人程度の実力にして勝負していた」


これが私のたくらみがばれない1つ目の理由そしてもう一つは


「でも、あなたは何も受信機のようなものを持っていないじゃないですか例えそのコンピューターが最強だとしてもそれを使ったことの証明にはならないですよね?」


そう、これがもう一つのからくりだ


「仕掛けは単純明快、私の体には受信機が埋め込んである。信号を受信して私に伝えるコンピューターが」


そう、私のコンピューターは2つで1つなのだ埋め込まれた受信機は精密な検査をしない限り絶対に見つかることは無く精密検査をされるほど疑われるようなことにはならないように本体が計算して勝負を行う。実際私の戦績はいい方であるもののととびぬけてはいない


つまり絶対にバレずにチャンピオンになることができるコンピューターなのである。そして、存在が発覚しても誰も対策できない最強のコンピューターなのである。なぜならこの受信機を見つけるためには体に相当な負担がかかるように作られているから。

だからもしかすると今もどこかでこのコンピューターを使ってプロとして活躍している人がいるかもしれない私と先生の契約で存在が判明した後の事に一切かかわらないことが決まっているのでもはや私でもそれはわからない。


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