閉ざされた沼地~1日目夜~
「スケートン」の群れ殲滅した俺たちは今、村に戻っていた。「閉ざされた沼地」のモンスターから取れる素材は「スケートン」の「~の骨」や「デッドバッド」の「人血」、「獣血」などは今の段階ではかなり高く売れた。「マッドスライム」の「泥」は1Gにしかならない。確かに使い道は少なそうだからな。
昼から5時間近く狩りをしていたのでこれらの素材は結構多く集まった。だけど、俺の場合はHPポーション、優に関してはMPポーションがほとんど消費してしまったので実際の儲けは半分位になった。半分といっても武器を2~3個ほど買える位あるのでやはり「閉ざされた沼地」での狩りはかなり美味しかった。
道具屋で消費したポーション+15本と回復石5個、転移石を1つ買った。転移石は石を持って行きたい場所を思い浮かべるとそこへ転移できる便利なものだ。だけど、値段が馬鹿にならず滅多に使うものではない。緊急のときや死にそうな時に使うのが得策だ。
優の方は新しい魔道書1冊に20本ほどMPポーションを購入し俺たちは道具屋を出た。
次に行ったのは武器屋だ。いつもの流れで研磨を頼み、空いた時間で武器を眺める。
「あれ?さっきはなかったよな?」
武器が並べてあるテーブルにはさっきはなかった長剣が置いてあった。俺はその武器を見てみた。
固有名「ロングソード」 主 ???
攻撃力 73 耐久度569
POW5、SPD4
かなりいい性能だ。
「値段は・・・お!買える値段だ。よし、買うか」
そう決めて「ロングソード」を手にとり、研磨の終わったオッサンに金を渡し購入した。
そして、「ロングソード」を装備する。今までが「~ナイフ」で結局は剣でなくナイフで頼りなかったから本当の剣って感じの「ロングソード」は安心感がある。優の方は魔法杖を買っていた。
それで、今俺たちは向かい合いながら蕎麦を食べている。
「なぁ?今日は結構儲けてLVも上がったし、しばらくはあそこらへんでやるのか?」
蕎麦をすすりながら聞く。
「ん?まぁ、あそでずっとやっていても良さそうだけどこの村に人が来たら奥に行くべきだね。私が思うに早くてもあと2日でこっちにも人が来そうだから」
「2日か・・・そんな早く来るのか?俺の場合は運が良かったから抜けれたけど、LVが低かったら自殺行為だぜ?」
「大丈夫よ。あなたの場合は初っ端から行動してLVが低かっただけで「始まりの街」に残った人でもあの時の私や和也よりも上がってるわよ」
同じく蕎麦を食べながらそう返してくる。と、突然思ったかのように
「でも、最低でも8はLV上げたいね。人が来る前に」
「そうだな・・・それなら明日様子みで少し奥入ってみようぜ」
「う~ん。危ないけどそれしかないか・・・」
俺たちはそう決めて残っているそばを完食した。
俺が泊まる場所は村の中心部にあるボロっちい宿だ。寝ないと現実と同じで集中力が散漫になり、倒れたりすることがある。
でも、外で寝たらPKがある。だから、宿があるのだ。宿はそこに泊まっている人が許可を出さないと鍵が開かないし、音も外に漏れることはない唯一の絶対安全の場所なのだ。つまり、このゲームにとって宿はかなり重要なのだ。
明日は奥に行って狩りをするかもしれない早く寝よう。ステータスウインドウで装備を外し、ベッドに入り目を閉じる。意識は闇の中に沈んでいった・・・
ステータス
キャラネーム 和也 金 8734G
LV8 HP1631/1631 MP0/0 攻撃力127 防御105
装備 「ロングソード」「革の服」「革の手袋」、「革のマント」
「革のズボン」、「革の靴」
POW18(1)、DEF0、SPD6(30)、VIT0、LUK2(4)、TEC2(2)
スキル
剣士11、索敵9、跳躍10、自動回復7、武器破壊3、体術2 (空き4)
キャラネーム 優 金 10932G
LV7 HP1493/1493 MP1384/1384 攻撃力68 防御力105
装備 「シミター」「革の服」「革の手袋」、「革のマント」「革のズボン」
「革の靴」
POW3(5)、DEF0、SPD18(32)、VIT0、LUK5(5)、TEC8(2)
スキル
剣士7、魔法使い8、見切り6、武器防御4 (空き6)