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Free adventure  作者: yuuyas
第一の大陸 ~初ボス編~
36/55

実力

 

「じゃあ、まず私が一発ぶっぱなすわね」

(わたくし)はポチに指示して遠距離からやってもらいますわ」

「わかった。ドカンとやってくれ」

 遠くから身を潜め、階段があるはずの洞窟の周りにいる60体近くの魔物を視界に捉え短く、作戦会議を済ませる。


 俺たちはそれぞれの場所に行き、俺の合図を待っている。優は広範囲魔法で魔物たちのHPを減らしつつ前線に立つ俺を回復、ポチは遠距離からの攻撃でし数が減り次第マリアさんのもとへ駆けつけ、追い打ちをかける。


 俺は最初っから最後まで一人で優への進路を守りつつ、攻める隙を狙って強襲だ。






 出来るだけ魔物が集まっていくのを待ち、ついにその時が来た・・・


「行くぞ!3、2、1、GO!!」

 言葉と共に優がいる方向から鳥の形をした炎の塊が物凄い速さで飛行し、まるで生きているかのように左右に動きながら魔物たちをその炎で飲み込んだ。


「グギャァァァァアアア!!!」という断末魔を上げ、突然の地獄のような業火に魔物たちは苦しみ出す。その追い討ちをかけるようにマリアさんの指示でポチの遠距離技である闇の塊、ダークボールを発射する。


 その闇は僅か1秒で到達し、優の炎とも合わさり黒炎のように黒く燃え上がった。魔物の集団は続けてきた高威力長距離攻撃に数体倒されるが、まだほとんどが残っていた。


 さらに優たちは連続で魔法を発射し、徐々に魔物のHPを減らしていくが流石にその方向に気付いて襲いかかってくる。ここで俺たちの出番である魔物の進路を防ぐようにそれぞれ抜刀した俺たちが構える。


  さぁ、ここからが勝負だ!!






 突撃してくる「ケルベロス」3体を前に俺は「ワインド」を発動させて一撃をくらわせる。もともと、優とポチの攻撃のおかげで黄色(危険)ゾーンに入っていた3体のは一気に底を尽き、消滅する。


  そのまま俺は「剣技」の後に発生する硬直時間に入ってしまう。それを狙うようにこちらに引きつけている20体ぐらいの「フォーク」、「マグラーテ」、「ケルベロス」が次々と襲いかかってくる。もう、硬直時間は解けるが絶対に躱せなかった。でも・・・


「頼むぜっ。優!!」

「オッケェェェェェエエエエ!!!!!!」

 声を限界まで出し、雄叫びのように叫ぶ!声が響くと同時に別の音も光の速度で発射された。


 それは光の刃のように、またはレーザービームのように俺の頭スレスレを通り、今にも襲いかかってきそうだった魔物の大群を焼き切った。その光は左右に移動して魔物たちをなぎ払う。


 一瞬のうちに取り囲んでいた魔物は四方へ吹っ飛んでいって建物などに衝突していく。


「ナイスだ!!」

「次は矢のように降らすよ!」

「わかった!!」

 確認をとり俺はモンスターたちを殲滅するために走り出す。素早くモンスターのもとへ駆けつけ、1体ずつだが確実に素早く蹴散らしていく。わずか0・6ほどで1体を斬り殺し次のモンスターへと向かっていく。


 それこそ音速を超える乱舞でモンスターを圧倒していく。だが、それを続けるには圧倒的に体力が足りなかった。


「オラオラオラオラオラオラオラァァァァァァアアア!!!!!!っう・・・グッハ・・・」

 高速攻撃、高速移動を繰り返すうちにスピードがどんどん下がっていき、一瞬俺の動きが止まってしまう。その隙に「マグラーテ」が俺を攻撃してきた。


 その攻撃に吹っ飛ばされて10mほど飛ばされてしまう。「ゴロゴロゴロゴロ・・・」と転がり、地面にうつ伏せの状態になってしまう。


 HPは2割ほどしか減っていないが疲労によってダメージ以上の辛さを味わってしまい、そのまま動けなくなってしまった。


 そこに殺到するように飛ばされていたモンスターは集まってくる。その瞬間に俺を守るように光の矢が俺の周りを無造作に降ってくる。


 モンスター達はかなりの勢いで動いていたせいで止まれずに雨のように降り続く矢の餌食になる。


 それに続いて俺の体が淡い黄緑色に輝き出す。途端に体に力が入ってくるのを感じた。きっと優の回復魔法だろうHPは直ぐに全快する。






「サンキュ!」

 立ち上がり、矢の雨が止むのを待つ。その後数秒で矢は止み、それと同時に「跳躍」スキルの限界の跳躍力で一飛びで優の前に表れる。


「おかえり・・・危なそうだったわね?」

「そりゃもう、体力が限界でした・・・」

「あんなむちゃするからよ・・・はぁ~」

「ゴメンな・・・取り敢えずお片付けするか・・・お前はマリアさんのとこ行ってくれ」

「大丈夫なの?」

「ああ」

 足へ力を入れ直しまだ10体ほど残っているモンスターたちへ駆け出していく・・・








「はぁ~これだけの量ですと気が引けてきますわね・・・」

 首をやれやれと横に振り「はぁ~」とため息を吐く・・・だが、決まってしまったことをうだうだ言っててもしょうがない。取り敢えずは頑張ってみよう・・・そう思った瞬間に始まった。


「行くぞ!3、2、1、GO!!」

 作戦が始まった。






 優と愛犬?ポチの集中砲火に呆れつつも自分は収まり次第突撃だと言うのを聞いていたのでその準備にと少し減っていたHPを和也の自作ポーションで回復させる。


 そして、燃え上がっていた黒炎は消えていき・・・


「行きますわよっ!」

 マリアは駆け始める。マリアの場合素早い攻撃は鎧の重量の所為で出来ない・・・その代わりに圧倒的な攻撃力があるのだ。そのため、この状況はマリアにとってはとてもやりやすかった。


 要にはくる敵をその大剣で吹き飛ばせばいい。狙い通りモンスターは襲いかかってくるがマリアは斬り伏せていく。もともと体力が減っていたこともあり、攻撃が当たった瞬間に砕け散る。






 それでも、圧倒的に多いモンスターたちに若干おされ始めてきた・・・


「う、この~・・・やぁっ!・・・キャァ~」

 一体の「ケルベロス」に飛ばされてしまう・・・幸い、硬い鎧のおかげでダメージはほとんど受けないがそれでも1擊でのダメージが1割以上の量だ。これだと時間の問題でこちらのHPが過ぎてしまう。


 その前になんとしても倒さなければならない、急いで起き上がり体制を整える。そこを狙って「フォーク」が突進してくる。とっさに盾でダメージを軽減する。それでも、かなりの衝撃が襲う。


 必死で足で踏ん張って堪えるがズルズルと交代してしまった。さらに、続けざまに攻撃を繰り返してきた。






 そして、何回もの攻撃で足の踏ん張りが効かなくなっていき・・・「ドンッ」と「ケルベロス」の体当たりがマリアの盾を遅い遂に大きく後方へ飛ばされてしまった。


 それを待っていたかのように「マグラーテ」は悪魔めいた笑を浮かべ・・・


「ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!」ーーー炎の吹き出してきた。マリアのHPは既に5割をきっており今、高威力の攻撃をくらってしまうとヤバかった。しかも、その攻撃は火によるだ。


 このゲームではモンスターの鎧が魔法の火で一瞬で溶けるが、それはプレイヤーも同じだった。ただの火なら鎧でも耐えられるが相手は溶岩だ。そのモンスターの繰り出す火の攻撃はとても、鎧ごときで防げるものでなかった・・・


「(やられるっ!)」

 恐怖で目をつぶってしまうが、行き成り体が持ち上げられる感覚に直ぐに目を開けてしまった。


「ぽ、ポチ!?」

「ガ~ウッ!!!」

 なんとポチがマリアを救ったのだ。数十mもの距離があるのに主人が危険だと思った瞬間に動き出し、たったの数秒で駆けつけ救い出した。ただの獣従には考えられないことであった。


「ふふ・・・行きますわよ。ポチっ!!」

「ガァァァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」

 空中でポチの上に乗ったマリアは心を研ぎ澄まし、追ってきている「フォーク」を切り伏せた。その一撃で1匹の「フォーク」のHPは底を尽き消えてしまう。


 さらにポチはダークボールを連射し地上にいる敵を蹴散らしていく。着地したポチはトップスピードで走りだしモンスター共を錯乱させていく。


 錯乱している間にポチはモンスターの横を通り抜けマリアに止めを刺させようとする。マリアもその意図を理解し、その一瞬のタイミングに強力な一撃をお見舞いしていく。


 一瞬のうちにモンスター達は攻撃され次の瞬間には次々と消えていった・・・






「ふ~・・・これで終わりましたわね」

「ガ~ウ!」

「あれ~終わちゃったの!?」

「あら、優さん。どうしましたか?」

 慌てて走ってきた様子の優に不思議そうに言葉を返した。


「いや~、和也がさマリアの様子見てこいって言ったからさ・・・来たわけだよ」

「それはそれは、ご苦労様でしたわ」

 「ポンポン」とポチの頭を撫でながらお辞儀する。


「それで和也さんは・・・?」

「あ、あいつ?一人で戦ってるわ・・・まぁ~大丈夫でしょ」

「お~い!!」

「ほらね!」

 優の言ったすぐに和也の声が響いてきた。案の定余裕で勝ったようだ・・・


「よし、全員無事だな・・・回復次第、10層攻略だ!」

「「お~う」」

「ガ~ウ」

 何とかしてモンスターの大群を倒したのだった。ここに入った時とは違う、実力を見せつけた和也たちであった。


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