ケルベロス
「(良かったよ。本当に二人が良くなって・・・)」
そう呟きながら俺は慣れたように自作ポーションを作れるだけ作っていた。優とマリアさんはあの後すぐに良くなって今では調合素材の下準備を手伝ってくれていた。
優は「薬草」をマリアさんは「シューレの実」をそれぞれすり潰していた。
そして、それらの下準備された素材を「調合」スキルを持っている俺が加熱してポーションを作成していた。
自分ひとりでやるよりもかなり効率良く作ることができ、完成したポーションは既に50本を超えていた。
さらに50本回復ポーションを作って、次にMPポーションの作成に取り掛かった。
素材は「魔草」と「ミレの実」・・・イチゴのそのものなんだがそれを回復ポーションと同じようにすり潰して加熱した。工程は変わらない・・・少し加熱時間が変わったりするぐらいだ。
それを50本作り、準備が整った。それぞれにポーションを分けて、(もちろん俺の分は少ないが・・・)皆の剣の研磨も行った。
これに関しては特に必要なスキルはないので道具屋で研磨セットさい買ってしまえば誰にだって使うことができるのだ。
さらには朝食も取ることもできた。昨日は優とマリアさんの介護のため夕食を全く取れなかったからいつものことながらとても美味しく感じられた。
そして、7日目。最終日に当たる今日の時間はもう8時になっていた。街の中には相変わらずモンスター共がまるで蟻のようにうじゃうじゃと動き回っていた。あいつらは個々の力もとても強く、さらには共同して戦ってくるので苦戦した。
昨日俺たち3人を瀕死ゾーンになったのは大量の相手と一度に戦わなければならなかったことが一番の理由だ。
ここのモンスターは「ケルベロス」と言う巨大な2m近くある巨体の犬と言うか狼っぽいモンスターや溶岩の塊である「マグラーテ」、巨大鷲型のモンスター「フォーク」だった。
だが、俺はあれをあの可愛らしい犬などに例えてはいけないと思うのだ。だっておかしいだろ犬は人間に対して懐いてくれるがコイツは懐くじゃない。
コイツが人間に対して持つ感情は純粋な殺意そのものであった。
そんなものを向ける「ケルベロス」地獄の番犬を俺は絶対に犬と認めない!決して・・・だが、そんなことを思っている俺を知らずに女子ふたりはこう言った。
「「か、可愛い~」ですわ~」
「な、なんだとっ!?」
そう、この彼女らは鬼の形相で殺意を放っている「ケルベロス」を可愛いいと言い放ったのだ。なんという大物なんだこの女子達・・・
呆然としている俺を尻目に褒められまくっている「ケルベロス」の様子が変わったのだ。なんか殺意が消え始めていた・・・あれ?なんかお座りしてないか?
さっきまで鬼の形相で睨んでいた「ケルベロス」君はマリアさんの前でお座りを始めたのだ・・・え、マジで!?
読んでくださってありがとうございます!今回は準備を終えて攻略へ!!みたいな回ですがここでまさかの新キャラ?加入の予感です。さあ、次回「ケルベロス」君はどうなるのか?




