不審
祝30話!!
あの後、ありえないスピードで攻略が進んでいった。2層目は俺たちが昼食を終えた1時間後に攻略され、次の層へのマッピングデーターも送られそのまま俺たちも3層へ進んだ。
3層目は沼のフィールドであり、「閉ざされた沼地」でお馴染みだったゾンビは骸骨などのモンスターが群がっていた。流石にこの層から進行スピードが落ちると思ったがその予想は間違っていたと直ぐに思い知らされた。
なんと、たった30分でそこが攻略されたのだ。1層目、なんであんなに遅かったのか不思議に思うくらいスムーズに進んでいった。その後も攻略は着々と進み、今日一日だけで1層を入れると計6つもの層が解放された・・・
「おかしいと思わないか?この進行スピード」
第6層のフィールドである雪山の雪道をかき分けながら歩く俺が後ろからついて来ている二人に問いかけた。
「そりゃ、おかしいわよ・・・なんで2層以上のフィールドより簡単な1層を攻略するのに1日近くもかかったなんて」
「そうですわね・・・何か裏がありそうな」
意味ありげな声で二人は返してきた。
「でも、運の場合もありますし・・・」
「こんな運が続くものなのか?なんか嫌な予感がするんだよ」
「そうよね・・・運だけじゃ厳しいわよ。あんな広大なフィールドを短時間で攻略してしまうなんて元から場所を把握していたとしか考えられないわよ」
「よいっしょ!っだよな・・・でも、それだとなんで1層もそうしなかったんだろうな・・・」
足元の雪を通りやすいように退けながら言葉を返す。
確かに優の言う通りここまでうまくいってしまっていると何かあると考えたほうが自然だと思う。だけど、それだとなんで俺たちが1層を攻略できたのか分からない。う~ん怪しい・・・
「取り敢えず進んでみるしかないのか・・・」
「同感」
「そうですわね」
この現状を怪しがりながらも俺たちのペースで攻略を続けた。
まさか、あんなことが起きるなんて誰ひとりも考えはしなかっただろう・・・
その日の攻略は2層だった。雪山フィールドの層はたった、半日で攻略され8層に当たる地底遺跡のフィールドは6時間でクリアされた。
そして、三日目を迎えた今日の早朝に9層へのマッピングデーターが全員に送られ、全体の4分の1の参加者がこの9層へ突入した。
だが、9層のモンスターたちはこれまでと比較にならないほどの強さでほとんどのプレイヤーはこの9層で力尽きた・・・その流れに乗るように三日の早朝でテンポの良かった攻略が途切れた。
「・・・はぁっ!・・・・・・まさか、6日目が終わってもここの階段が見つからなかったなんてな」
と俺が9層の溶岩の塊であるごっついモンスター「マグラーテ」に止めを刺し、呟いた・・・
だが、いつものように言葉を返してくれる人がいなかった・・・いや、実際には返す余裕がないのだ。
俺のパーティーメンバーの優とマリアはさっきの戦闘により瀕死状態の状態に陥ってしまった・・・運悪く、またしても大量の湧出に引っかかったのだった。
3日間で回復系のアイテムは底をついた。俺は自動回復のお陰もあり、まだ大丈夫であるが何時まで持つか分からない・・・二人を見捨てれば生き残ることはできるだろう・・・
しかし、その選択肢は俺にはない。この転移石すら使えない状況で見捨てるなど誰ができるであろう。
こんな時二人なら解決策を記してくれるだろうが、その二人の少女は今にも事切れそうな状態であった・・・
「どうやって乗り切ればいいんだよっ!」
叫び声は闇へ消えていった・・・
読んでくださってありがとうございます。ここにい来てまさかの急展開!そして、ヒロイン二人が瀕死状態という危機的状態・・・どのように和也は乗り切るのか!?ってな感じが次回です。途中、和也たちが怪しがっていますが・・・何かが起こるかも・・・




