階段・・・トラップ?
そびえ立つ洞窟を見て俺の顔はかなり引き吊っていた・・・確かに入ってみるかと生きこんではいたがあの、洞窟・・・「閉ざされた沼地」の奥地にあった。
地獄のような思いをした洞窟を思い出していた・・・知らず知らずのうちに足はガクガクと震え、一歩退いていた。
「さぁ~行くわよ!!」
「わかりましたわ!」
二人はもう行く気満々で優にしては意気込みすぎて「シミター」を振り回していた。おいっ、危ないだろ!!
「・・・お前らだっけ行って階段があったらメッセージ飛ばしてくれ」
「はぁ~!?何言っての?私たちだけ行かせる気?」
「そうですわ。顔がレディーでも心だけは殿方だと思っていましたのに・・・」
「俺が行きたくないのは優!お前のせいだ!よって俺に文句を言う筋合いはない!それにマリアさん、あなた俺が女顔ってネタ何時まで使うんだ!俺の精神力は限界を迎えそうです!!」
「ワァ~」っと頭を抱えるとその場に塞ぎ込む。
「分かったわよ。じゃあ、私とマリアで行くから和也はそこで待機!でも・・・」
そう言われ安心感が心を染め上げる。ん?でも?
「私が発見した場所なら絶対に危険が伴う!つまり、私たちは死の危険がある!和也はそんな私たちを見捨てるのっ!?」
「見捨てるって・・・」
「和也さんは私たちを見捨てるのですか!?」
「・・・そんなオーバーな」
いくらなんでも考えすぎだろ・・・しかし、なぜだろう。頭の中で「見殺し」と言う言葉が徘徊している。悪夢か、これは悪夢なのだな!
「これは悪夢だ。これは悪夢だ。これは悪夢だ。これは悪夢だ。これは悪夢だ。これは悪夢だ」
「な~にブツブツ言ってるのよ!じゃっ、行ってくるからっ!!」
「それでは・・・」
と、行ってどんどん洞窟の中へ入っていく・・・クッソ、俺の良心が・・・い、痛む。
「ま、待ってくれ~俺も行くって!つか、行かせてください!!」
脳内選挙で行くほうが当選してしまい結局、行くことになってしまう。俺は二人の背中を追いかけ洞窟へ入っていった。
「う~・・・やっぱり入ってしまった・・・」
「入ったんだからごちゃごちゃ言わない!さあさあ」
「ほらっ、行きますわよ!」
まだ、決心がちゃんとつかないが優に背中を押され、マリアさんに腕を引っ張られ、薄暗く幅の狭い道を進んでいく。周囲は優の魔法で照らされ多少なり明るいのだが、未だに足元は見えなく危ないが今までで鍛えられおかげで難なく進めた。
「長いですわね・・・少し疲れましたわ」
マリアさんは長時間の歩きというのを慣れていないようで入ってから30分ほどで愚痴をこぼし始めていた。俺と優の二人は「閉ざされた沼地」や、その洞窟での経験でこういうことはだいぶ慣れていた。むしろこのくらいの運動は楽なものだ。
「でも、まあもう少しで着くだろ・・・どうですか?あなたの好奇心は?」
優の方を見て聞く、きっと彼女ならいや、彼女でなければ出来ないだろうが・・・
「う~ん。私の感覚的には後、5分ぐらいかな?」
「ほ、本当に着いてしまうとは・・・恐ろしい子」
「着いいてしまうのですね・・・どんな能力なのですか?」
「フフフ、私にかかればこんなものよ」
俺、マリアさんが感心したように声を上げ、優は自慢げな顔と言うかドヤ顔だ。なんで、こんなことになってるかというと本当に5分ちょっきりで最深部に到着してしまった・・・
実際に計ってみたんだ。まさか、ピッタリ賞が出てしまうとは。
その場所は入ると半径5mぐらいの円形になっており、一番奥は階段があった。
「おお、まさかの危険な目ではなく攻略の手助けなったなんて・・・」
「ここが次へ続く階段なのですね。登ったら行き成り横から魔法が飛んでくる・・・とかないですわよね」
「あ、その可能性があるのか!」
「あるのですか!?」
マリアさんは突然震えだし、顔を青くする。
「そんなことより全体にマップ送るぞ」
俺はステータスから地図を開き、現在地をアップにしてそのデーターをコピーする。それをメッセージに貼り付け、件名に「2階層への階段」と名づけ全体へ飛ばす。
「これでOKっと・・・んじゃ、俺らは行くか」
二人はうなづくと首で俺に先に行けと命令してきた。こ、こいつ等・・・
「わかったよ。行けばいいんだろ。行きますよ」
二人に睨まれ、反抗する気すら失せてしまった。怖すぎる。「ハァ~」っといつものことながらため息を吐くと意を決して階段を登る。
「なんだ。何もないじゃんか・・・」
だが、5段目を登るときにことは起きた。「ビュッ!」左右から矢が飛んできた!いきなりの攻撃に天才でもない俺は避けることもできなく両方の矢は俺の肩を貫いた。
「ア、グワァ・・・」
「和也!」
「和也さん!」
ゲームだが多かれ少なかれ痛みは感じる。現実でこんなこと起きたらショックで気を失いそうになるだろうが失神しない程度に痛みを和らげてくれる。
だが、これはこれでえげつないものだ。実際の痛みよりは少ないのだろうが痛いものは痛いのだ。それなら、気を失って痛みがない方がまだいい気もする。
そして、刺さると同時に力も入らなくなった・・・麻痺矢か!?力の入らない俺はもちろん階段に立っていられるわけもなく後ろへ落ちていく。
そんな俺を優とマリアさんが受け止める。
「だ、大丈夫!?」
「ご無事ですか!」
二人同じような心配そうな顔をして俺の表情を覗いてくる。今、俺の顔は痛みと麻痺のせいで歪んでいるだろう。
「麻痺してるわ。早くポーション飲ませなきゃ!」
優は慌てて、麻痺毒用の解毒ポーションを実体化させ、俺の口へその瓶の口を突っ込む。その黄色い液体が俺の胃へ届くと瞬時に痺れと力が抜けた感覚が抜ける。冷静になれば魔法でこのくらい治すこともできるのにそれをしなかった。それだけ焦っていたんのだ。
「・・・ありがとう」
とりあえず起き上がり、HPを確認する。満タンの5分の1ほどの被ダメを受けていたがそれは「自動回復」で直ぐに回復していた。両腕に突き刺さっている矢を引き抜くとその際に小さな痛みと僅かなダメージが生じた・・・本当にこのゲームの製作者は腹黒い。
「2度あることは3度あるって言うし、気にすんな・・・出来れば4度目以降はゴメンだがな・・・」
俺の横で顔を伏せている。優の頭を「ポンポン」っと優しく叩く。マリアさんは少し離れたところで同じく顔を伏せていた。
「・・・行ったのが俺で良かったよ。お前等がこうなるのは俺がやだしな・・・無事だったんだし、よかったじゃないか。な?」
慰める言葉の一つも見つからない自分の口下手さを恨みつつも思っていることは口にできた。
「「ごめんね・・・」」
「気にすんな」
俺は立ち上がり再び階段を上り始める。今度は5段目を踏んでも矢もなんにも飛んでこなかった。これで、もう安全・・・
「ほら、行くぞ!」
「・・・うん!」
「・・・はい!」
と、俺たちは2層目へと上がった。
読んでくださってありがとうございます。ついに2層へと・・・後6日なのに2層目・・・自分で書いていて期限まで制限時間の1週間まで「ボス部屋」へ到達できるか不安になってきました・・・頑張ってなんとかします!




