目覚め、次の村へ?
「ん、うん・・・?」
「か、和也・・・」
「おはよう・・・優」
ほのかに甘い香りに刺激され目を覚ますとそこは宿屋のようだった。どうやら優が「閉ざされた沼地」から連れてきてくれたようだった。
そこはベットの上なのだろうか最高に居心地が良かった。枕から漂う甘い匂い、そしてなにより人の肌のように柔らかく・・・・・・人の肌?
「な、なぁ?俺っていまどこで寝てるんだ?」
「どこって、宿屋で借りた私の部屋のベットで、あなたの頭は私の太ももの上///」
「いわゆる、膝枕っていうやつですね優さん・・・ありがとうございました!」
「な、なにを///」
優は照れたように頬赤く染める。とりあえず最高の至福の瞬間をありがとう!本当に感謝する。だが、なぜ膝枕?
「なんで優、膝枕してんの?」
「なんとなく・・・?」
「なぜ?クエスチョンマークが語尾につくんだよ・・・でも、まぁいいか」
「いいんだ・・・」
何故か落ち込み出す。気にしないでいこう。
あの後、優が転移した後のことを話してくれた。
どうやら優は「サイル村」に飛んだ直後に俺が転移しないことに疑問に思ってステータスウインドウからパーティーメンバーの所在地を特定してまだ俺が「閉ざされた沼地」にまだいることを確認し、直ぐに準備を整え再び奥地に向けて出発した。
だけど、二人がかりで1日ちょいかかったあの道のりを一人で行くのは困難で相当時間がかかったようだ。半日かけてやっと中腹まで行く頃にはもう夜中だったからそこで野宿しようと場所を探してたらドロドロでヨロヨロしている俺を発見したようだ。その後はパーティー用の転移石を使って俺と自分を「サイル村」まで飛んできたようだ。
「それは大変だったなごめん・・・見つけてくれてありがとう」
「いや、私の準備不足のせいでなってしまった事態だし本当にごめんなさい」
「まっ、お互いに死ななかったし良かったとしようじゃないか」
「和也が言うならいいか・・・」
こんな感じで特に喧嘩するわけでもなく友情?を再確認してことは終わった。
俺たちのLVはどちらとも20を超えていた。なかなか奥地のモンスターである「ヒューマンゾンビ」は経験値は高く、ほぼ一日の短時間で飛躍的に上がった。
もう少しあそこで狩っても良かったがあそこはなにより精神的にきついものがあるし、あそこで効率的にかるなら野宿を繰り返しながら狩らなければただ時間だけが過ぎていくだろうとのことで却下となった。さらにはいままで誰も来ていなかった「サイル村」に他のユーザーたちが来ていたというのが大きかった。フィールドダンジョンは湧出が決まっているのですぐに枯渇する。
もともと20LVになたら行くことにしていたし未練もないので明日の朝には出ることに決めた。その日はすぐに別れ各自明日に向けて準備になり各々のことをすることになった。
俺はまず村にある食物を満足するまで食いつくし、寝た。実に有意義な時間であった・・・うん。そのはず・・・
「じゃあ、行くか」
「そうね」
二人は歩き出す。次に村へ向けて・・・「ピロリ~ン♪」・・・行くはずだった。
「なんだよ!!いい雰囲気だったじゃねえか!!!行かせろよ」
「今のタイミングはすごかったわね・・・でも、何だろ?」
お互いにステータスウインドウを確認するとメッセージが入っていた。メッセージとはなにか告げたいことを送ることができる電子メールみたいなものだ。これを使うには友人登録をするかパーティーを組まないといけない。でも、俺が友人登録もパーティーを組んでいるのも優だけだぞ?
「これ、全体メッセージよ」
「何書いてるんだろ?全体なんて大げさな・・・」
全体メッセージは名のとおりプレイヤー全員に送るものだ。
「なになに~?」
「集え!初ボス戦」
いきなりですまない。私は隆と言う者だ。遠まわしに言うのは面倒なので伝えたいことだけをここに綴る。現在私が組んでいるパーティーは昨日始まりの街のすぐ隣にあるボスの城への攻略に挑んだ。だが、我々は悔しくもボスと戦い負けてしまった・・・
パーティー全員が転移石で脱出をし、死者を出さなかったがダメージをほとんど与えることができなかった。そこでプレイヤーの皆の力借りたい。数の少ないただのパーティーでは火力負けし、絶対に勝つことはできない。だから私はここにプレイヤーの皆を招集し「打倒初ボス」を目指したい。
これは強制ではない。だが、この世界を脱出するためにもプレイヤー一人一人が攻略を死に物狂いで取り組むのは義務だと思える。
時間は明後日の朝10時招集場所は始まりの街の中央広場だ。詳しい情報などはそこで伝える。数多くのプレイヤーが集まるのを期待している。
エレメント、リーダー・・・隆
最後まで読んでくださってありがとうございます。ここで前の話のあとがきでお知らせしたとおり「閉ざされた沼地編」が終了し、やっとこの章の題名である「初ボス編」に突入します。
長さ的には多分「閉ざされた沼地編」よりは長くなるか又は同じくらいになると思います。なかなか戦闘描写がうまくいかなく少々不安もあるわけですが入らせていただきます。なにとぞよろしくお願いします。




