閉ざされた沼地~ボス戦1~
「あぁぁぁぁあああああ!!!!」
声と共にこの遺跡のボスモンスター「ゴースブラックナイト」の長さ4m半、横幅1mもの大剣に「ロングソード」を叩き付ける。
だが、その攻撃はいとも簡単に弾き返され奴はその大剣で俺を切り尽そうと上段構えから強烈な縦切りをお見舞いしてくる。
「くぅっ・・・ヤバイ」
「跳躍」のスキルで足がついた途端に右方向へ転がるように身を投げ出し、ギリギリで回避する。
だが、空を切った大剣はそのまま地面を打ち砕き、部屋の地面の破片がそこらじゅうに飛び散る。破片は俺にも当たり少なからずダメージを喰らう。
さらに「ゴースブラックナイト」は力任せに大剣を持ち上げまるでハエでも潰すかのようになぎ払う。一瞬避けるか悩んだが直ぐにやめる。あれはどうやり過ごしてもあたってしまうからだ。なら、仲間を信じるのみ・・・
「無限の水を「ウォーターシュート」!」
仲間の魔法は直線上にいる「ゴーストブラックナイト」の胴体に当たりその水圧で体が浮き、俺を直撃するはずだった刃は俺の髪を掠った。そのままデカイ胴体の「ゴースブラックナイト」は倒れる。その間に優のもとへ走り出す。
「死ぬかと思ったぞ・・・」
「いやいや、戻ってきて第一声が「死ぬかと思った」なんておかしくない?そこは「ありがとうございます、助かりました。優様」でしょ?」
「ありがとうございます、たすかりました。ゆうさま~」
「棒読みで言うな!!」
少し起こり気味で軽く殴ってくる優に「まぁまぁ・・・」と落ち着かせるが先よりも強く殴られる。
「なぜだ!?理不尽じゃないか!!」でも、俺の講義を聞いてくれることもなく、優の目は真剣になっていた。
このボスはフィールドダンジョン「閉ざされた沼地」のボスだと考えられる。でも、この第一の大陸のボスではないだろう。根拠はこのゲームを買った時のパッケージにある。これはよ~く見ないとわからないがそこには確かに7つの塔を征し、次の大陸を目指せだ。
つまり、塔が存在するフィールドダンジョンにいるわけである。だが、ここは遺跡。始まりの街付近で南の方に実際の塔を見たがこの遺跡のよりも遥かに大きく、そこから発せられる圧力が段違いなのだ。
まぁ、このボスは攻略にはさほど変わりないモンスターであった。最初に入ってからボス一体だけだったし。(塔のボス部屋は他にもモンスターがいる)
でも、ボスというのは変わりなく強さも今まで戦ってきた「ゴーストナイト」をあざ笑うかの攻撃力、防御力であった。さらに4mを越す大剣に圧倒されていた・・・本当にヤバイ!!
「で、何か策はあるか?」
優の魔法で少し、のびているボスモンスターを一睨みしつつこの場を切り抜く策を聞く。
「はっきり言ってNOなんだよね。あの防御力初期武器よりは幾分マシだったけど今の武器でも与えているダメージほとんどないし、魔法も・・・魔法?あ、あるよ!!」
何かを思いついたかのように目が輝き出す。その輝きは俺の腐りきっている心を浄化するかのように・・・今、変なことを言うべきではなかった。自重しよう・・・
「で、なんだ?」
「今、私たちがダメージを与えられないのはあの鎧があるからなんだよ!!」
「なるほど・・・」
確かにボスの着込んでいる鎧は鋼鉄であった・・・でも、どうするんだ?
「要するにあの鎧の耐久度を0にすればいい・・・」
「ああ、その考えはわかるがそんなのどうやってするんだよ?」
「さっき、「ゴーストナイト」の鎧を溶かしたように同じことをすればいいんだよ!」
さっき・・・それはこの部屋にたどり着く数十分前の事だった。優がいきなり言いだしたのだ。あの鎧を溶かせないかと・・・それは実際成功した。
炎の魔法で簡単に、中からは透明な人が出てきて俺が斬るとあっさり死んだ。つまり、この鎧は溶かすことができると判明したのである。しかも、中身がめっちゃ弱いということも・・・
「それしか打開策はないな。いっちょ試してみるか」
「OK。でも、MPが足りない・・・時間稼ぎよろ」
「・・・しょうがないな。どのくらいだ?」
「少なくても2分。発動時間も合わせて2分半」
実際その2分というのは俺にとってかなり長い時間であった。はっきり言ってしまえば1分持てば上出来。それ以上は半分死を覚悟していかなければならない・・・だが、
「わかった・・・これしかないもんな」
「ということでよろしく。和也!!」
「ああ!!」
と短く言葉を交わし、俺は「ゴースブラックナイト」向かって走り出す!一か八かだが・・・絶対持ちこたえる!!
この話を2話~3話構成にしようと思うのでステータスはこの話が終わったら載せたいと思います。
読んでくださってありがとうございます!!




