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異世界は赤い星と共に  作者: 凜乃 初
ユズリハ王国王都編
26/151

25話

「ガッツリ寝た!」


 ベッドから起き上がり大きく伸びをする。時刻は8時、ちょうど朝食の時間内だ。

 部屋から食堂へ降り、カウンターに座る。


「おはよう。今準備するよ」


 対応してくれたのは、昨日のおばちゃんだ。すぐに料理が運ばれてくる。パンにスープ、サラダとベーコンと卵だ。

 かなり長い時間眠っていた俺としては、ちょうどいいぐらいの飯だな。


「いただきます」

「しっかり食べな。冒険者は体が資本だよ」

「体のことなら任せろ。誰よりも頑丈だぜ」

「ハハ、勇ましいね。まあせいぜい死なない程度に頑張んな」


 おばちゃんが笑い声を残して他の客の所へ向かう。

 まあ、頑張んなって言われても、今日は依頼受けるつもりはないんだけどな!

 飯を食い終え、いったん部屋に戻る。鞄の中から財布を取り出しポケットにしまい、ナイフをベルトにさす。

 それ以外は長旅用の道具ばかりだから町の散策には適さない。

 今度もう少し小さいバッグ買っても良いかも知んないな。ちょっと大きいもんが入るぐらいのサイズ。


「さて、行きますかね」


 準備を済ませ、俺は宿を出た。とりあえず行く先は商店の多く集まっている付近だ。

 宿から出て坂道を下る。そうすると次第に商店が増えていくのが分かる。

 アクセサリーショップに、八百屋、服屋、魚屋。数多くの業種が混とんとした順番で並んでいる。

 てかこれ臭いの問題とかで苦情来ないのかね? 服屋の隣に魚屋とか、服が生臭くなるんじゃね? とりあえず全体見たいし、気になった店はあるけどチェックするだけに留めておくかね。

 町を1周するようにぐるっと散策していく。

 最初俺が入った周辺は一軒家の店が多かったが、徐々に屋台が多くなったり、また一軒家に戻ったりと起伏があるみたいだな。

 その中にも一応商売の分類みたいなもんがあるみたいだ。

 屋台はほとんどが食い物中心だけど、食べ物の屋台と食べ物の屋台の間には必ずと言っていいほど飲み物の屋台が挟んである。

 同じように飲み物の屋台が2軒続くことも無い。間には何かしら別の屋台が挟まれている。

 この町で屋台を出す場合に場所が指定される。上で同じ種類の屋台が並ばないようにしているのだ。それだけで店の売り上げって全然変わってくるらしいし。

 と、フィーナにもらった知識を思い出しながら屋台や一軒家の店を見ていく。

 2時間ほどで町は1周できた。

 中域で2時間程度なのだから中心部に行けばもっと短時間で町の周囲を行き来できるのだろうし、下層に行けば3時間以上かかるのだろう。この辺りも、兵士たちの連絡を迅速にしつつ、敵の連絡は遅延させることができるようになっている。この町全体のでき方がまるっきり戦争に備えた形なのだ。

 さすが王都としか言いようがないね。


「さて、気になった店に行ってみるか」


 だいたい気になった店は全部で3軒。1軒は鍛冶屋、もう1軒は魔法道具屋、そして最後に気になる匂いを漂わせていた串焼きの屋台だ。

 俺はその屋台がマナカナのタレを使っている屋台だと踏んでいる。だって結構特徴的な匂いがするからな。

 まずはここから1番近い鍛冶屋に行ってみるか。相変わらず武器を使う気はねえけど、剣とか槍って見てるだけでも面白ぇからな。

 剣と槍の書かれた看板の店の中に足を踏み入れる。

 中はキクリの町の武器屋とさほど変わらない形をしていた。ずらっと壁に掛けられた剣と槍、そして弓やこん棒などのあまり使われていない武器もしっかり陳列してある。

 高級な武器だろうか、壁の一部には額に入れられた剣もある。

 何かキラキラ光ってる石がはめてあるし、宝石でも使ってんだろうね。あんなもん壊れるのが怖くて振れねぇわ。


「いらっしゃい、何を探してるんだい」


 声をかけてきたのは、ドワーフだった。しかもかなり若い。肌もまだピチピチしている。

 しかしキクリの親方とはだいぶ印象が違うな。ドワーフにも個性で全く別物になるのかね?


「悪いな、特に探してるって訳じゃないんだ。なんか面白そうだから入ってきた」

「なるほどね。ならこんな武器なんてどうだい?」


 ドワーフは棚の下から1本の斧を取り出した。だがただの斧ではない。バルディッシュと呼ばれるタイプの戦斧だ。

 さらに変わったところに、斧の刃の反対側には鎌のような反り返りの入った刃がつけられていた。長さは1メートル弱といったところだ。


「そいつは?」


 俺はそんな面白武器に興味を引かれる。当然だよな!


「俺の開発した斧鎌。初めて作るから正式な名前は無いけど、俺はサイディッシュって呼んでる」


 斧、バルディッシュと鎌、サイズの合わせた名前か。

 正直使い勝手は悪そうだよな。ただでさえ重いバルディッシュに、サイズなんて合わせたら、重量はそん所そこらの物とは比べ物にならなくなる。その上このサイディッシュ、柄が槍のように長いのだ。

 バルディッシュはその刃の大きさと重さから槍などより短めに作られているが、これは大鎌も兼用しているため、長さがそちらに合わせて調整されている。

 つまり――


「まともに振れんの?」


 よしんば振れたとしても、遠心力で体を持ってかれんじゃねぇか?


「振れないね。俺も作ってみたは良いけど、まるで使えない物ができちゃって困ってたんだよ」

「ハハ、趣味に走った結果か?」

「正解。鎌と斧が合わさった姿ってかっこいいじゃん!」

「それは大いに納得せざるをえないな!」


 このドワーフ、俺に感覚が近い! 実用性よりインパクト、使いやすさよりカッコよさ! それが考えの根底にあるタイプの人間だ!


「分かってくれるか! 周りの連中は俺の作ったこいつを見てバカにするんだ。こんなもんは役に立たないって、こいつを使うぐらいなら素手で剣に立ち向かった方がましだって言うんだぜ!」

「そいつは許せねぇな。俺がぶっとばしてくるか?」

「いや、なああんた。あんたがこいつを使ってみないか? 俺の職人の勘があんたなら使いこなせるって言ってるんだ」


 俺が? このサイディッシュを?

 できねぇことは無いと思うが、キクリの町のドワーフに本気で振るう気になったら武器は作ってもらうって約束しちまってるしな。


「俺だって一流の職人だぜ。あんたの考えてることぐらい顔見りゃ分かる。あんたはまだ本気で武器を振るう気が無いんだろ? で、他の町で同業者にそのことで否定されたんじゃねえか?」

「おう、よく分かったな」


 まさにどんぴしゃだ。


「その点こいつは問題ねぇ。もともと殺すためよりインパクトを重視したもんだからな! 人も殺せるが、それ以上に脅しの意味合いが強い。もともと人を殺す道具なんて、使い方次第で沢山あるからな」

「ふむ」


 なるほど、一理ある。カッターナイフが便利な文具であると同時に、強盗の凶器になるように、包丁が便利な調理器具であると同時に、殺人の凶器になるように、使い方次第でいくらでも凶器になるものはある。

 逆に言えば、凶器であっても、使い方次第では便利な道具になるってことか。


「まあ一度振ってみてくれ。使う使わないはそれからだ。使えない可能性もあるからな」

「おう、分かったぜ」


 サイディッシュを受け取り構える。構え方はとりあえず適当に柄の尻を両手で持ってみた。

 ずいぶん重い。この持ち方じゃ俺以外は持てないだろうな。もっと柄の頭に近い部分を片手で支えて、もう片方の手で尻部分を持ち向きを調整するって感じになるだろうな。

 まあ、俺はそんなつまらん使い方はせんがな!

 ドワーフがインパクトを重視すると言ったんだ。なら使い方も派手にいかんといけんでしょ?


 両手で尻の方を持ち、構える。まずは斧の方を下にした。そうすると鎌の部分のせいで安定性が無い。

 ちょっと力を抜くと、ふらふらと震えそうになる。

 ならばと横向きに構えてみた。そしたらどうだ、震えがピタリと止まった。

 これは


「気付いたか」

「斧と鎌の部分は重さが同じにしてあるのか」


 重心がちょうど中心に来るようにできている。


「さすがにバランスが悪すぎると思ったからね。両刃の斧と同じような感覚で使えるようにしてみた。さすがに重すぎて縦には構えられなかったけどね」

「なるほど。少し振ってみるぜ」

「わかった」


 ドワーフが離れたのを確認してから、俺は腕に力を込める。まずはオーソドックスに横薙ぎ。

 ブワッと風が巻き起こりドワーフの髪を揺らす。

 やっぱり遠心力が強い。俺でも持ってかれそうになる。けどその遠心力を利用できれば――


 もう1度振る。今度は強引に止めようとするのでは無く、次に繋げるように体に動きをつける。

 右から左へ振りぬくのと同時に右足を前にだし、軸にするようにして1回転、同じ場所をもう1度サイディッシュが通るようにする。そして止めるためには、地面に突き刺すしかなさそうだ。

 ここの店は幸い床が土でできている。問題は無いだろう。

 1回転したところで、今度はサイディッシュをななめに振り上げる。そして体を捩じりながら、サイディッシュが頭上を抜けるようにする。そこから一気に力を加え振り下ろす。

 ガンッと重い音がして斧の部分が地面に深々と切り傷を付けた。


「……」


 その光景を見ていたドワーフは呆然とする。

 そして徐々に目を輝かせたかと思うと、俺に飛びついてきた。


「うお!?」

「すごいじゃないか! 初めてでここまで完璧にサイディッシュを使った奴はいなかったよ!」

「そ、そうか?」

「ああ、いつも一振りでこいつはダメだだの重すぎて振れんだの、体が持ってかれるだの言って振るのをやめる連中ばっかりだったんだ!」


 そりゃそうだろうな。こんな重いもん俺じゃなきゃ振れねぇ。それか魔法で筋力を強化する奴があればそれを使えば何とかなるぐらいだろうな。


「サイディッシュは君にあげるよ!」

「良いのか? 大事なもんなんだろ?」

「前にも聞いたんじゃないかい? 飾られるだけの使われない武器ほど虚しいものは無いって。こいつは確かに人を殺すためだけに作られたわけじゃないけど、ちゃんと役目を持って生まれたんだ。だからその役目をきちんと果たせる相手に使ってほしい!」

「役目ってのは?」

「威嚇。威圧。圧倒的なまでのその重量感と存在感で相手を躊躇させるのがこいつの役目だ」

「そりゃ今の俺に完璧じゃないか!」

「だから君に勧めたんだ!」

「良し、こいつは俺が完璧に使いこなしてやるぜ! だがちゃんと金は払うぜ。それでお前の店がつぶれたらやだしな!」

「わかった。じゃあ負けて80万チップにするよ」

「本当はいくら位で売るつもりだったんだ?」

「120は欲しいところだよね。これでも軽くて丈夫な素材を厳選して使ってるから材料費に60万チップぐらい使ってるんだ。後は俺の腕だね」

「なら80でもらっていくぜ。金は明日にでも持ってくるからよ」


 まだフェリールとジルコルを倒したときにもらった金が100万チップ以上残っている。80万程度ならすぐにでも用意できるんだ!


「わかった、待ってるよ! サイディッシュはすぐにでも持って行ってもらって構わない。専用のベルトもあるから持って行ってくれ」

「確かにこいつは持ち運びに大変そうだな」


 奇しくも俺の身長ほどある武器を手に入れた。もらったベルトは肩から腰に掛けてクロスさせるようにつけるもので、背中に槍などを固定させる部分がある。そこにサイディッシュの柄を刺して固定するのだ。

そして貰ってから気付いた。こいつの鎌は折りたためる! 斧と同じ形状にできるから、持ち運びの時はそうしていると良いらしい。確かに鎌を普通に街中で持ち歩くのは危険すぎるからな。

 誰かに呼ばれて振り返ったら、うっかり周りの人の足に鎌が当たりましたじゃ洒落にならん。


「俺は鍛冶師のバスカールだ。メンテナンスは俺の所に来てくれ。たぶんそれ以外の場所だと受けてくれないと思うから」

「こんな武器だしな。俺は冒険者の漆桃花だ。周りからはトーカって呼ばれてるぜ」

「そうか、よろしくなトーカ!」

「おう、よろしくなバスカール!」


 2人でがっちりと握手を交わした後、俺は店を出た。



 俺の背中に背負われた武器が注目を集める中、俺は魔法道具屋に向かう。

 魔法道具ってのは、要は魔力を介して動く道具の総称らしい。星の加護が天然の魔法なら、魔法道具を介して発動する魔法は、人工の魔法と言えばいいんだろうな。

 その内容も様々あるらしく、基本的なライトからちょっとマニアックな古代言語理解までありとあらゆるものがあるらしいが、そのすべてが無属性魔法だと言うことらしい。

 星の加護の3等星以上に与えられる属性は、人工的には作り出せないのだとか。


「魔法道具屋は星に手の平か」


 人工ってことを示してんだろうね。

 店の中は明るい雰囲気だった。魔法道具屋ってことだからもっと暗くてジメッとした感じを予想してたんだがな。


「いらっしゃい! なにかお探しかい?」


 店員は元気な獣人の女の子。犬型かオオカミ型か、耳が犬科の形をしていた。


「悪いね。今日は冷やかしだけだぜ」

「あらら、じゃあ私のセールストークで見事に買い物させてあげるよ!」


 店員は元気よく言うと、棚を物色し始めた。


「お客さん、見たところ魔法道具屋に来るの初めてだよね?」

「おう、そうだぜ。イメージと全然違ってビビったわ」

「ハハハ、ジメッとした暗いのイメージした? そりゃお店なんだから綺麗に明るくするのは普通だよ」


 そう、普通の店と同じように明るい。いや、この店は他の店より明らかに明るさが強い。それこそ現代の家電屋のように。つまりそういうことなのだろう。

 魔法道具屋は、この世界のちょっと高級な家電屋。暮らしを便利にするための道具が豊富にあるところなのだろうね。けど、散策中に見た他の魔法道具屋は、もっと人の出入りが激しかったと思うけど、なんでここはこんなに客がいないんだ?


「お客さん、見たところ冒険者だよね? その背中に背負ってるの変わった形してるけど武器でしょ?」

「おう、さっき手に入れたところだ!」

「冒険者ってことは長旅もあるだろ? そんなときにこの道具なんかどうだい?」


 店員が持ってきたのはカンテラだ。しかし光る部分にろうそくはつけられていない。代わりに変な球体がはめ込まれていた。


「こいつは魔力を流すとライトが点く道具さ。魔力の入れた量で点いてる時間が変わるし、スイッチで魔力を切って即座に消すこともできる! どうだい?」

「魔法のライトでよくね?」


 ライトと同じ魔法ってことはライト使えばいいじゃん。ライトなんて初心者用の魔法だぜ?


「うむむ、もしかしてお客さん魔法使える?」

「加護は1等星だぜ」

「むむむ! それは張り合いがいがありそうだね!」


 なぜかやる気を出した店員。今度はカウンターの後ろに入っていった。いわゆるとっておきってのを出す気か?


「これなんてどうだい! 魔力を溜めておいて、時間がたつと爆発する道具!」


 見た目は少し小さな菓子箱のような大きさ。中にはいろいろな配線がところ狭しと組み込まれていた。その姿はまさしく――


「時限爆弾じゃねえか!」


 いや、まさかこっちの世界で時限爆弾作ってるやつがいるとは思わなかったわ。あんま火薬が浸透してない世界だから爆発物は少ないと思ってたんだけどな。

 まさか魔法で爆発を起こす連中がいたとは……


「時限爆弾? 確かに時間を限定して爆発させるけど、いい名前だね! その名前もらうよ!」

「名前決めてなかったのか!?」

「私が作ったもんだからね!」


 王都には変な発明する連中しかおらんのか! それとも俺の運がおかしいだけ!?


「で、どうだい? この時限爆弾。今なら1つ1,000チップだよ!」


 安! 時限爆弾1個1,000チップってテロでも起こせってか!?


「買っても良いが条件がある」

「なになに? 負けろってか?」

「ちゃうちゃう、こいつは他の人には売らないで欲しいんだよ」

「えー、強力な武器になるのに?」


 店員はどうやらこいつの危険性を理解できていないようだな。


「ならもしこいつが悪人の手に渡ったとしよう」


 わかりやすく教えるために俺は1例を挙げることにした。


「こいつは時間を指定して爆発させることができる。その威力も込めた魔力量で決まるんだろ?」

「そうだよ。最大で家1つが吹っ飛ばせるね」

「そんなものがこのサイズだ。暗殺にはぴったりだよな?」

「暗殺?……はっ!」

「王様にプレゼントと称してこいつを菓子の中に潜り込ませ送る。王様が受け取る時、もしくは1番近づいたときに爆発するようにしとけば、簡単に王様を殺せちまう訳だ。そしてその犯人は仕掛けた本人と、その爆弾を作った店員さん。あんたになる訳だな」


 まあ実際は、王様の近くに行くまでに何回も検閲があるだろうから無理だろうけどな。


「あ、あたしはとんでもないモノを……」


 自分の作ったものに恐怖する。発明家の宿命かね? しかし、店員さんは運のいいことに、事実として起こる前にその危険性を把握することができたわけだ。ならまだ手の打ちようはあると思わんかね?


「だから俺にしか売らないでほしい。なるべくこいつの情報も伏せるんだ。むしろ今後は作らない方が良いだろうな」

「うん、うん!」


 激しく首を縦に振る店員。俺はこいつの危険性を指摘したからある程度信用されたらしい。言うことを素直に聞いてくれる。


「今こいつは何個作った?」

「全部で5個」

「なら全部くれ。俺が適切に処理しよう」

「お願いします!」


 5,000チップで時限爆弾5個を購入する。まさかこんな物騒なものが町の家電屋に売っているとは、恐るべし異世界。

 外から中身が見えない袋に入れてもらう。


「じゃあ、このことは誰にも秘密だぜ? 設計図みたいなもんがあるなら全部燃やしちまうことだ。 それに、もし新しい発明をしても、まず信頼できる誰かに相談するんだ。もしかしたらそれが非常に危険なモノになるかもしれない」

「そうだね。相談することにするよ。とりあえず1番相談できそうな君の名前を聞きたいんだけど良いかな?」

「俺か? 俺は冒険者の漆桃花だ。トーカでいいぜ」

「私は魔法道具発明家のカラリスだよ」

「よろしくなカラリス。依頼で出かけたり、いないことが多いかも知んないけどギルドに伝言残してもらえばいいからよ」

「うん、よろしくねトーカ」


 1人のか弱い発明家を救って、俺は店を出た。

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