24話
5日目
最終日、予定では今日の昼ごろには王都に着くらしい。
俺は相変わらず馬車の中で本を読んでいた。
「失礼します」
「んあ?」
馬車の外から声が聞こえた。俺はそれに反応して外を見る。そこにはオルトロが立っていた。
「少し良いでしょうか?」
「おう、俺はいつでもいいぜ」
「あまり聞かれたくない話なので、少し場所を変えたいのですが……」
「了解、どこにする?」
「付いて来てください」
魔力探知の範囲を広げ、安全を確保してから、オルトロの後ろについて移動する。
全体的に草原のため、商隊から離れても俺たちの姿は見えるわけだが、どこに行こうと言うのかね?
オルトロの後について行くと、なだらかな草原の起伏で俺たちの姿は商隊から見えなくなった。
なるほど、このための移動か。平原って一見平らなのに、少しずつ起伏があって意外と人を隠せるんだな。
「ここまで来れば大丈夫でしょう」
「だろうね。んで、何の用?」
「単刀直入に言います。リリウム様から離れてください」
「何で?」
何となく予想してた。オルトロって結構強情そうだし、自分以外の考え方に賛同できなさそうだもんな。
リリウムが俺のことをどう思ってるかは知らんけど、親しくしているのは事実だ。ならオルトロの目線で言えば、化け物と尊敬する人物の仲がいいことになる。
それは不安だろうな。
子供のころに、俺から全員が離れるようになった原因もこれだ。
誰かが俺のことを化け物だと思い、それを俺と共通の友達に話す。その友達も俺の異常性を知っているから納得して俺から距離を取る。
その連鎖反応が俺を集団から孤立させた。
またそれを起こそうとしてるってことだろ? でもこの世界は地球とは違う。異常な力を持った連中が沢山いる世界だ。
「あなたがいるとリリウム様に迷惑がかかります。あなたは化け物なんです! そんな人があの人の近くにいて良い訳がありません!」
「それを決めるのはリリウムだぜ? あんたはリリウムから邪険には扱われてないけど、大切にも思われてねぇだろ? そんなあんたがリリウムのどうこうを決められると思ってんの?」
昔のことを思い出したせいで、思わず挑発的な口調になっちまった。
「私のことは関係ないんです! あなたが問題だと言っているんです!」
「俺の何が問題だよ」
「あなたのすべてですよ!」
でた、理由になってない理由。
「あなたが近くにいるとリリウム様は絶対に不幸になります。そんなことも分からないんですか!?」
「分からねぇな。リリウムは分かるか?」
「え!?」
「分からないな。自分のことは自分で決める。冒険者の基本なのだがな」
俺が振り返れば、そこにリリウムが立っていた。風属性の魔法を使った移動だ。オルトロには突然現れたように見えただろうな。
「ホースロア殿がすこし護衛を外れたいと言うから、何事かと思って聞いていれば、ずいぶん勝手なことを言っているようだな」
リリウムが怒りの表情をはっきりと表し、オルトロをにらみつける。
その視線を向けられ、オルトロは明らかに狼狽した。
「そ、それは……でもリリウム様のために!」
「私のために私の友人関係を破壊しようとするのがお前なのか? ずいぶんと上から物を言うものだな」
「違います! 私は!」
「ホースロア殿が今なんと言おうと、さっきの会話を聞いていた以上、私はホースロア殿を擁護することは無い」
「そんな!?」
リリウムからの明らかな決別の言葉を聞いて、オルトロの顔から生気が抜けるのがはっきりと分かる。もう顔真っ青だぜオルトロ。
「そもそも何をしてトーカを化け物と呼ぶ?」
「ジルコルを腕力だけで倒すなんて化け物以外のなんだっていうんですか!」
「では剣術だけで倒せる私も化け物なのだろうな」
「違います! 剣術と力は別物です!」
「そうか、ならばAランクの冒険者は化け物か? 彼らならばジルコルを剣術なしで倒せるぞ?」
「それは魔法を使っているからじゃないですか!」
「それとトーカの力と何が違う? 私には理解できないな」
「魔法は神秘です。星の加護は私たち自身が持っている力じゃありません! でも彼のは――」
オルトロのいい訳を聞くうちに、リリウムの顔はどんどんと冷めて行った。今ではオルトロをつまらないモノを見るような目で見ている。しかしそんな表情をされていることに気付かないほど、オルトロは切羽詰まっていた。
「何か勘違いをしているようだな」
「え?」
「力としての星の加護、そして力としてのトーカの力、何が違うと聞いているのだ。結局使うのはその人物だろう」
「それは……」
「今ホースロア殿は、トーカ自身を否定していることに気付いているのか? 多大な被害が出てもおかしくなかったジルコルを止め、ホースロア殿は怪我1つしていない。その理由はなんだ?」
「……トーカさんが倒してくれたからです」
悔しそうにつぶやく。それが自分の力量が足りないことに対する物なのか、それとも化け物に助けられたことに対することなのかは俺には分かんねえけどな。
「そうだ、ならばもしトーカがその力を持っていなかったらどうなっていた?」
「……護衛の依頼に失敗していたかもしれません」
「そうだな。それなのにホースロア殿は、そんな恩人に対して化け物と呼ぶのか」
「それは……」
これぐらいが潮時かね? 別にオルトロを守る気はねぇけど、護衛の依頼に支障が出ても困るしな。そろそろ行かないと魔力探知でカバーできない場所が出て来る。
「リリウム、それぐらいにしとけよ」
「トーカ、良いのか? 自分のことを化け物と呼ばれているんだぞ?」
「別にその呼ばれ方は昔から慣れてる。今更そう言われても別に、だからって感じだしな」
まあ、この世界で言われたのは初めてだから、最初はちょっと堪えたけどな。けど、リリウムやフィーナは違うっつってくれた。
俺の力を知って、なお化け物って呼ばなかったのは2人が初めてだ。だからスゲー嬉しかったし、救われた気もした。
「そうか」
俺の言葉を聞いて、リリウムは怒りを収めた。しかし、オルトロに対する軽蔑の視線を外すことは無い。それはリリウム自身が抱いた感情だ。だから俺は否定するつもりはない。
無言で商隊へと戻る俺とリリウム。その後ろをとぼとぼとオルトロが歩いて付いてくる。何やらぶつぶつと呟いていた。
こっそりと魔法を発動させ声を拾う。
「私は間違てない私は間違っていな私は間違ってい――」
うわ、これヤバイ状態だぞ。
「リリウム様の為にリリウム様の為にリリウム様の為にリリウム――」
そうか……こいつリリウムの崇拝者だった。普通に尊敬する人物からの拒絶ならまだ大丈夫だったかもしんねぇけど、崇拝している対象からの拒絶はそれ以上にダメージがでかい。これはミスったな。下手すると暴走して!
暴走するぞと考えた時、オルトロが動き出した。俺に真っ直ぐ走ってくる。その懐からサバイバルナイフを取り出して。
「これほどか……」
つぶやきが聞こえた。もしかしてリリウムも魔法で聞いてた?
リリウムは剣を抜くと、振り向きざまにオルトロののどを切り裂く
「あ……」
小さく声が漏れた。そしてあふれ出した血がオルトロの服を赤く染める。
「ホースロア殿がここまで酷いとは思わなかったよ」
その場に崩れ落ちるオルトロ。膝を付き、喉を押さえ懸命に息をしようとするが、肺に入った血がそれを拒絶する。
「かひゅ……」
最後にリリウムを見上げ、腕を伸ばそうとして力尽き地面に倒れる。
動脈がすっぱり言っているのだろう、出血量がかなり多い。草原の草を赤く染め、風に鉄の臭いを混ぜオルトロは動かなくなった。
のどを切られその場に倒れるオルトロ。こういうのってギルド的には問題ないのかね?
「殺して良いのか?」
「別に問題ない。依頼に支障が出るような行動をする人間は、殺されても文句は言えないさ。それに明らかにトーカの命を先に狙っていた。これは正当な防衛行動だ」
「ならいいのか……死体はどうすんの? このまま?」
「このままで構わない。いずれ魔物か動物が来て食うだろうが、ここからならまだ町や近隣の村にも距離があるからな。迷惑がかかることは無いだろう」
「そっか。ならちゃっちゃと戻りますかね。さて、スグリの連中にどうやって説明すっかな」
護衛の1人が安全な場所で死んだのだ。殺されたと判断するのが普通だろう。正当な理由があるとはいえ、面倒くさそうだ。
予定通り昼ごろになると王都が見えてきた。
キクリの町よりデカいな。中心に王城が見えるが、それ以外はすべて外壁に囲われて町の様子を外からみることはできそうにない。
さすが王の住む町ってとこだな。防御面もかなり固そうだ。
「このまま進めば後30分程度で到着だな」
リリウムが隣でつぶやく。オルトロが死んだ後、俺は馬車後部へ再び護衛場所を移動していた。正直どこでもいいんだけど、しゃべる相手がいないのも寂しいじゃん? 王都に入る前にある程度王都のことも聞いておきたかったしな。
「王都って王城とかに入れたりする?」
「もちろん無理に決まっているだろう。王が住んでいるんだ。相当な信頼を得たものでしか入ることはできないに決まっている。冒険者で王城に入れるのは、Aランク以上の冒険者で身元のしっかりしたものか、よっぽど王国に対して貢献した人物だよ」
なんだ、無理なのか。たまに観光地みたいに一部開放しているところとかあるし、入れるかなって思ったのに。
「なら仕方ねぇか。とりあえず着いたら、ギルドに報告と止まり木に宿の確保かね」
デザートくれた以上、止まり木に泊まらない手は無いよな? まあ俺はいつも通り2階か3階の普通の部屋だけどな。
外壁で検査を受け、商隊と共に都市の中に入る。
スゲー!!
外側から中心に向けて少しずつ登ってく形状。ちょうど円の形をした都市は、王城が頂点となるような山型をしている。
外側になるほど民家が多くなり、中盤には商店が広がる。中心付近には貴族の豪邸が多く並んでいたり、大きな宿などがある。
主に北と西側が貴族の館で、南が宿屋、東に平民出の富豪の屋敷らしい。ちなみに止まり木もこの南にある宿だ。やっぱ止まり木ってすげぇところなんだな。
で、俺たちは商隊から依頼の完了証明書を受け取りギルドに向かっていた。その間にオルトロのことを話す。
最初は俺のことを怪しんでいたスグリのメンバーだったが、リリウムが事の顛末を話すと何とか信用してもらえた。やっぱこういう時の冒険者の信用度ってのは結構重要になってくるんだな。
「そういうことですか。リリウムさんが言うなら信用できそうですね」
「うーん、あの人そんなにヤバい人だったんだ。丁寧な感じの人だと思ってたんだけどなー」
「まあ無事に護衛の任務も終わったんだ。さっさとギルドに報告しよう」
王都の冒険者ギルドは、商店のある場所からすこし降りた場所にある。キクリのギルドが一般的な宿屋サイズだとすれば、王都のギルドは豪邸だった。
「でけぇ」
「王都は冒険者も多いからな。その分ギルドも大きくなる。受付や掲示板、休憩所の位置は変わらないから、規模だけが大きくなったと思えば問題ないだろう」
「了解。今度はもう少し変な噂が流れないように注意しないとな」
「まったくだ」
受付に着くと、落ち着いた感じの女性がいた。
「こんにちは。どのようなご用件でしょう?」
「護衛の依頼完了を報告に来た。ここにいる5人だ」
「わかりました。では完了証明書とギルドカードをお願いします」
言われた通り、完了証明書とギルドカードをそれぞれ渡す。
カードを機械に差し込み、証明書を受付嬢は確認していった。
「はい、依頼の完了を確認しました。この依頼の受領人数が10名となっていますが、他の5名は?」
「依頼中に死亡した。4人は魔物に殺されて、1人は錯乱して仲間に切りかかってきたため私が殺した」
「その際誰か見ていましたか?」
「その場にいたのは私とトーカだけだ」
「では近いうちに、ギルドから何かしらの事情説明を要求される可能性がございますので、ご了承ください。この事情説明を欠席されますと、死亡に何かしらの疑惑ありとしてギルドから追放、また指名手配される可能性があります。お気を付けください」
「わかった」「了解」
そりゃ、仲間殺しといて何もない訳無いか。まあ、今拘束されないだけマシか?
「では、5名の方は依頼報酬が支払われます。どのような方法にいたしましょう?」
「俺たちのチームは指定の口座に」
「私は現金で頼む」
「俺も現金だな」
こっちに移動するための買い物で手持ちがだいぶ無くなっちまったしな。
そろそろ手元にいくらか置いておきたい。この後止まり木の宿代も払わないといけないし。
「承知いたしました。少々お待ちください。スグリの皆様はお振込みと言うことで後日確認をお願いします」
そう言って受付嬢は報酬を取りに席を立つ。
「では俺たちは行くぞ」
「また機会があればどこかでお会いしましょう」
「またね!」
「ああ、また会おう」
リリウムがリーダーのドムと握手を交わす。俺はその間にカナユリに手を伸ばした。
「おう、またな!」
わしゃわしゃと初めて会ったときと同じように頭を撫でた。
「ふぇ! ちょっ」
さっと飛び退きマルコの後ろに隠れるカナユリ。
「完全に油断していたな。それが命取りになるぜ」
「まさかこんなところで来るとは思わなかったわよ!」
「カナユリもまだまだですね」
「酷いよ、マルコ!」
「お前ら行くぞ」
ドムの声でマルコとカナユリが外に向かって歩き出す。俺たちはそれを見送った後、戻ってきた受付嬢に向き直る。
「お待たせいたしました。こちらが依頼の報酬になります。ご確認ください」
2つの袋を俺とリリウムに1つずつ渡す。それの中身を確認して、俺は袋の口を縛った。
「こっちはちゃんとあったぜ」
「こちらも問題ない」
「では依頼はこれで完了となります。お疲れ様でした」
受付嬢の丁寧なお辞儀に見送られ、俺たちもギルドを出る。さて、止まり木に行きますか。
「では私もこれで失礼する」
「ん? リリウムも止まり木じゃないのか?」
「ハハ、私は王都に実家があるのだぞ? そこに帰るに決まっているではないか」
「おっと、そういやあそうだったな」
「それにホースロアの家にも事情を説明しておかないといけないしな。あそこも仮にも貴族の家だ。娘がなんで死んだのかぐらいは知っておく必要があるだろう。まあ、冒険者として家から出した以上、死ぬ覚悟はしているだろうがな」
「俺が行くべきじゃないのか?」
直接手を下したのはリリウムだが、その原因を作ったのは俺だ。
「仮にも貴族と言っただろう? 一介の冒険者程度じゃ会うことすらできないさ。こういう時は私の家の名前が役に立つ」
「面倒事押し付けちまったみたいで悪いな……」
「なに、構わないさ。ホースロア殿の事は今まで放っておいた私にも原因がある」
「今度なんかお礼しないとな」
「ならば困った時に助けてくれればいいさ。トーカの力は非常に心強い」
「そんなことならいくらでも頼ってくれ。力だけなら自信はあるぜ」
力こぶを作り、リリウムに見せる。まあ、俺の細い腕からジルコルを止めるほどの力が出ることは、想像できないだろうけどな。
「では、また会おう」
「おう、じゃあまたな」
リリウムがギルドを出て行くのを見送って、俺も道に出る。
するとすぐに声を掛けられた。聞きなれた声だ。
「トーカ」
「フィーナか、どったの?」
「どったの? じゃないでしょう。別れの挨拶も無しですか?」
「ハハ、どうせまた後で会うことになると思ってたからな。それに荷卸しとかで忙しそうだったじゃん」
「それでも一言ぐらい声をかけてくれてもいいともいます」
ツンとフィーナはそっぽを向いてしまう。しまった機嫌を損ねちまったか。
「悪かったよ。また何か奢るから勘弁してくれ」
「約束ですからね」
「ああ、俺はまた止まり木に宿を取るつもりだからな。そこに来てくれれば依頼が無きゃ付き合うぜ」
「わかりました。期待して待っておきます。また高いところを頼んじゃいますから」
「氷精霊の恵みは勘弁な!」
1万のアイスなんて2度と払わんぞ!
「そうですね。今度は普通の食事も良いかもしれません」
「格式が高そうなのは勘弁だけどな」
値段の問題はなさそうだけど、マナーのあたりで問題出そうだよな。俺って日本にいた時も高級フレンチとか高級イタリアンとかとは縁がなかったし、マナーなんてからっきしだ。
「そうですね、いいお店を探して置きます」
「おう、任せた」
その後、止まり木の場所が分からなかった俺は、フィーナに案内してもらって止まり木に着く。祖父が王都にいて、何度も王都に来たことがあったフィーナはだいたいの建物の場所を把握していた。
「じゃあ、また会おうぜ」
「はい。また今度」
フィーナと別れて宿の中に入る。やはり止まり木もキクリと違って大きかった。
1階の食堂も1.5倍ぐらいある。
俺はカウンターに近づいてふくよかな女性に声を掛けた。
「すんません」
「いらっしゃい、泊まりかい? ご飯かい?」
「泊まりかな。とりあえず2週間分泊まりたいんだけど、部屋空いてる?」
「空いてるよ。普通の方でいいんだよね」
「ああ。後これギルドカード」
「お、B-ランクかい。了解したよ。1泊4000の14日分56000から2割値引きして44800だよ」
「あいよ」
料金を払うと、やはりカウンターの下から鍵を取り出した。どの宿でもそこが鍵の定位置なのかね?
「3階の3号室だよ。食事の時間は分かるかい?」
「止まり木ならどこも同じ?」
「そうだね。同じだよ」
「なら分かってるから大丈夫だぜ」
「お得意さんかい。どこから来たんだい?」
「キクリだよ。あそこの止まり木の店主にいろいろされてね」
「あそこの親父かい。確かにあそこの親父はやり手だからね」
うんうんと頷くおばさん。
「じゃ、俺は行くぜ」
「ああ、止めて悪かったね。ごゆっくり」
3階に上り自分の借りた部屋に入る。内装もキクリと変わらないな。やっぱサービスの統一とかそういうことも徹底してんのかね?
鞄を置き、ベッドにダイブする。
新天地に来た。ここなら俺の変な噂は流れていない。俺を化け物と呼んだ人物はリリウムによって殺された。まあ俺が殺したようなもんだが。
それでショックを受けるようなことも無い。あれはオルトロが俺を殺そうとしたのが悪い。あいつが狂うまで止めなかったのは俺だけどな。
明日は1人で町を散策してみるか。マナカナのタレを使ってる串焼きの場所も確認しておきたいしな。
明日の予定を考えながら俺は眠りについた。
オルトロが死んだ直後の流れが上手く書けずに、どこかしこりが残る。また日が経ったら少し修正するかもしれません。