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第三話──罪の扉

ずっと閉ざされていた記憶。


逃げ惑う人々、燃える大広間、震える手。

あのとき、守りたかった命があった。


お嬢様の過去が、今、静かに扉を叩きます。


回想編「罪の扉」、どうぞお楽しみください。

あの日の扉の重さは、今も手のひらに残っている。


それは、炎のように赤く染まった広間。

貴族たちのざわめき、悲鳴、命令の声、そして……剣戟の音。


私はただ、金髪の少女の手を引いて、群衆の間を駆け抜けていた。


「こっち! こっちに抜け道があるの!」


必死に走る中、スカートの裾が燃えた火にかすめられる。

それでも振り返らなかった。


少女――あの子は、

「エリシア」。

私と同じ年頃。けれど、その手は私よりも細く震えていた。


「わたし……置いていかれるのはいや……! 一緒に逃げよう……!」


「だめ、あなただけでも行って……!あなたが見つかれば、きっと……!」


隠し扉の前にたどり着いたとき、私は胸の奥で何かが壊れる音を聞いた。

怖くてたまらなかった。でも、それ以上に――あの子を守りたかった。


「エリシア、お願い。生きて……お願いだから。」


扉が閉まる。

最後に見えたのは、泣きながら口元を押えてこちらを見つめる、金髪の三つ編み。

私は震える手で、その扉を押し返した。


「誰か! こちらに逃げた者が――!」


足音が近づいてくる。


私は扉の前に立ちはだかり、振り返らなかった。

背後のその小さな命が、光に向かって進むことを信じて。



「――お嬢様?」


はっとして目を開けると、目の前にはルメリアがいた。

あの時と同じように、私は彼女の背中に守られていた。


「今のは……夢、じゃない……あれは……」


「記憶、ですね。」

ルメリアは静かに言った。


「私が、あの子を……逃がした……」


「はい。そして――その日から、あなたの立場は変わった。」


私は震える唇で言葉を探す。


「……あの子は、無事なの……?」


ルメリアの視線が、ほんのわずかに逸れた。


その意味を、私はまだ知らない。


けれど――


この学園のどこかに、その答えがある気がしてならなかった。



次回、物語は再び学園へ。

運命の再会が静かに始まろうとしている――。


最後までお読みいただきありがとうございました!


お嬢様の中に残る「逃がした少女」の記憶。

それが、これからの物語にどう関わってくるのか――ぜひ予想してみてください。


次回からは再び学園が舞台に。運命の再会が、静かに近づいてきます。


※本作はAIの助言や文章補助を受けながら執筆しています。

人とAIが共に物語を紡ぐ、新しい創作の形を楽しんでいただければ幸いです。

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