魔王討伐後の勇者に転生。身に覚えが無くても、チヤホヤされるのは悪くないですなあ！……ってアレ？　迫害され始めたのですがっ！？　～異世界戦後処理～

経営していた会社を潰したアル中が、気がつくと異世界の勇者に転生していた。そして、生まれ変わった先は、魔王を”倒した直後”の勇者！？

街に凱旋すると、住民も王様も街ぐるみで祝杯を挙げてくれ、しまいには、王女様と結婚することになり、国教で『神の子』だと崇められるようになってしまった。
一切努力していないのに悪いなあと思いつつ、贅沢三昧を楽しんでいると、ある人が言った。

「我々は唯一神を信じているのに、神に子供がいるのはおかしくないですか？」

それから、宗教国としての統治は揺らぎ、魔王討伐により仕事を失った人たちの不満の矛先がすべて勇者に向いた。勇者が諸悪の根源だと言われ、町中から疎まれ、パーティーメンバーからの信頼も失った。

そして唯一、勇者を信じてくれた青髪の女の子と一緒に、追い出されるようにして、スラム街で暮らすことになる。
そんな男が、スラム街を青髪ちゃんと一緒に渡り歩きながら、理想の国をつくる。