8-5 VS レオン
ルークは一休みすると、再び剣を構える。
今度は、レオンと対戦となる。
レオンも剣を構えていた。
審判役はファンブルだ。
「では、はじめ!」
試合が開始された瞬間、レオンが動く。
凄まじい速度で、ルークに斬りつけて来たのだ!
その速度に、ルークは翻弄されることになる。
ルークは初回から防戦一方となっていた。
レオンの剣速は速かった。
しかも、ルークがぎりぎり認識できるレベルの速度だ。
これは、間違いなくルークより強い!
しかし、ルークは、レオンの動きを「学習」していた。
そして、「集中力を強化」し、その動きをよく見る。
「理解力を向上」させ、結果へと換える。
「!?」
レオンが驚きの表情を浮かべる。
なんと、ルークが防戦一方から、攻め手に変わったからだ。
今のルークは、レオンの速度についていけていた。
だが、あと一歩足りない。
あと一歩前に進めれば、完全に互角となるのだ。
そこでルークは願った。
もっと早く動けるように、と。
それが、「創造系魔法」を反応させるに至る。
途端、ルークの動きが速くなったのだ!
「早くなってやがる!」
フェイドも気が付いた。
ルークの動きがレオンについていっている。
そして、互角の戦いを演じるようになっていた。
レオンは余裕がないのか、かなり懸命に剣を振るっている。
それに対して、ルークも同様だった。
この試合を見ている者たちは、唾を飲みこむことすら忘れていた。
あまりにも速い剣に、目が追い付いていない。
ファンブルやフェイドもやっとといったところだ。
剣戟のみが響き渡る中、時間のみが過ぎ去っていくのだった。
「そこまで!!」
ファンブルが止めたのは、1時間経過した頃だった。
ルークもレオンも、肩で息をしていた。
互いに戦いに集中して、疲れきっているように見えた。
あまりの凄さに、皆、何も言えなかった。
拍手することすら忘れていたのだ。
それは、ファンブルもフェイドも同様だった。
「強いな、君は。
初めはこちらが攻めていたのに、あとで切り替えてきた。
大したものだ、ルーク。」
「ありがとうございます。」
そして、ルークとレオンは握手を交わす。
その時、ようやく我に気が付いたのか、皆が拍手を送ったのだ。
だが、その感動的な場面をぶち壊す者がいた。
「ルーク、何で勝てないんだよ。
互角じゃダメなんだよ!!」
「おいおい、レオンは超一流の腕前なんだぜ。
それと互角に渡り合っていたルークは褒めるべきなんだぜ、フェイド様。」
ファンブルは、フェイドに抗議するのだった。




