7-3 魔導士試験の内容を聞きにいこう!
翌日。
そういえば、魔導士試験って何をすればいいのか、わからなかった。
これでは、魔導士教会に行っても、意味が無い。
さて、どうしたものかと考えてみた結果、王都のレイヴンに聞くことに決めた。
忙しいかもしれないが、他に頼れる人がいないのだ。
さっと聞いて、あとは自身で準備を済ませようと思った。
早速、旅支度する。
そして、村長宅に出かける旨を伝え、“瞬間移動”にて王都へ飛んだ。
王都到着後、門番にチェックを受けた後、ミルドベルゼ子爵邸を目指した。
ちなみに、何故王都のミルドベルゼ子爵邸まで直接“瞬間移動”しないのか?
答えは簡単だ。
王都全体には結界が張ってあり、“瞬間移動”による長距離移動ができないのだ。
この結界は、いわゆる魔法攻撃や効果、物理攻撃に備えた代物である。
結果、“瞬間移動”による転送も防いでしまうのだ。
ただし、王都内の“瞬間移動”による短距離移動は可能である。
結界内の移動は、結界に影響を与えないからだ。
それはさておき。
ルークは、ミルドベルゼ子爵邸に到着すると、玄関ドアを軽くノックする。
すると、メイドが出てきたのだ。
「えっと、ルーク様?」
顔見知りのメイドだったのだ。
「はい、お久しぶり・・・でもないですね。
レイヴン様はご在宅ですか?」
「はい、ご主人様は在宅中です。
ご案内しますね。」
ルークは、メイドに案内されるのであった。
ルークがレイヴンの執務室を訪ねると、レイヴンとサーシャの二人がいた。
「どうした、ルーク?
何か相談か?」
ルークはソファに座ると、本題を話す。
「はい、実は、火系統の上級魔法を使いこなせるようになりました。
そこで、魔導士試験を受けたいのですが、
試験を受ける上で必要なことを知りたくて。」
「なるほどな。
それなら簡単だ。
魔導士教会に行き、受付に魔導士試験を受けたいと言えばいい。」
「それだけなんですか?」
「いや、まだ続きがある。
受付を通ると、簡単な筆記試験がある。
魔法の理論を知っていれば簡単な問題だ。
ルークでも問題あるまい。
次に実地試験だが、上級魔法を3つ使いこなせれば、合格となる。」
「えっと、5つではないんですね。」
ルークは、5つ使いこなす必要があると思い込んでいた。
「残念ながら、魔術書には使いこなせない魔法も含まれているから、
そのための処置らしい。
私も水系統の上級魔法は3つしか扱えない。
残り2つは難しくてな。
もしかして、5つ、マスターしたのか?」
「はい、マスターしました。」
「やはり天才の域にいるようだな、君は。」
レイヴンが感心する。
「そうなんですか?」
ルークはちょっと困った表情になる。
「上級魔法は、3つは誰にでも使いこなせると言われている。
だが、残り2つは違う。
難解な魔法であったり、
1人では完成しないなど色々理由がある魔法が多い。
何故魔術書に載せているのか不明だが、
扱える者が現れるのを待っているのかもしれないな。」
「そうだったんですね・・・
となると、僕は5つ使えるところを披露しないといけないんですか?」
「まぁ、そうなるだろうな。
審査官たちは驚くだろうな。」
レイヴンは面白そうに笑みを浮かべる。
「で、これを聞いた上で、これから試験を受けにいったらどうだ?」
「えっ?
いいんですか?」
「かまわんよ。
そもそも、魔導士試験を受ける者自体、そんなに多くはないんだ。
だから、いつ行っても、受けることは可能だ。
というわけで、今日行っても問題はない。」
「格好とかは関係ないでしょうか?」
「何の心配しているんだ?
一般人でも受けられるんだ、格好は気にするな。」
「そ、そうなんですね。
じゃ、行ってみようと思います。」
「あぁ、行って来いよ。」
レイヴンはそう言うと、ルークを送り出すのだった。




