6-10 帰還。
王都を出ると、ルークは“瞬間移動”で、村に帰還する。
そして、村長宅を訪れる。
「おっ、今回も長かったな。
何があったんだ?」
ルドマンの質問に対し、ルークは仔細を説明する。
「なるほど、結婚式か。
ということは、うまいものばっかり食ったんだろ?」
「えぇ、まぁ。
でも、貴族の料理は、意外とあっさりしたものでしたよ。」
「そうなのか。
もっと濃い味じゃないのか?」
「いえ、全然。
あっさり味で、おいしかったですよ。」
それから、クロムワルツ侯爵に出会ったことも話した。
「ルークは、ホント貴族様とよく知り合うな。
そのうち、ルークも貴族様に仕えることになったりしてな。」
確かに、就職となると、その可能性は高かった。
「まぁ、その時は、村を離れて仕事に専念するといいさ。
お前にそれだけの才能があるということだ。
だからそれは誇っていいと思うぞ。」
ルドマンに褒められ、ルークは嬉しかったのだった。
家に戻ったのは夜半過ぎだった。
話が弾んだのと、夕食を頂いてきたため、遅くなったのだ。
ルークはランプと暖炉に火を灯し、日誌を取り出す。
そして、この約2週間の出来事を書き記す。
「それにしても、どうしてこうも貴族の人と知り合いになっちゃうんだろう。
それに、僕の就職先ってどうなるんだろうなぁ・・・
ホントに皇帝陛下に誘われたら、どうしよう・・・」
少々、将来のことが心配になる、ルークであった。




