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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第50章 年始の挨拶に行きました。
508/526

50-3 皇帝陛下への挨拶。①

翌日。

ルークとアリシアを乗せた馬車は、城外門へ向けて出発していた。

護衛は無しである。

一台の馬車で移動である。

ルークは念のため、レーヴァテインを持ってきていた。

何かあれば、対処するのだ。


「お父様、元気かな?

 随分、久しぶりかも。」


「僕は、都度お会いしていますからね。

 とてもお元気ですよ。」


「そっか。

 私は久しぶりだから、楽しみだな。

 お兄様にも会えるかな?」


「はい、きっと会えますよ。

 そう言えば、トリニア様もお元気でしょうかね?

 結婚式以来、お会いしていませんが。」


「そう言えば、そうよね。

 今日、会えるといいわね。」


「そうですね。」


馬車は、城外門へと急ぐのだった。



城外門に到着すると、ルークは馬車を降りる。

なお、今回の御者は、転移魔法を数回経験済みの方だ。

転移後も、混乱せずに、行動してくれるだろう。

ルークは馬車に触れると、魔法を唱え、解放する!


「“瞬間移動(テレポート)”!!!」


瞬間、馬車は姿を消すのだった。



馬車は、王都ルーニアの城外門の前に出現した。

御者は落ち着いていた。

ルークが馬車に乗り込むと、走り始める。

馬車は、城外門をくぐった後、王城に移動し、到着する。

ルークとアリシアは馬車を降りると、王城の中へと入りこむ。

受付に行くと、敬礼される。

ルークは敬礼を返すと、用件を伝える。


「フェイブレイン公爵と、アリシア様です。

 皇帝陛下とクリシュナ殿下に挨拶に伺ったのですが、

 取り次ぎして頂けますでしょうか?」


「はい、お待ちください。」


担当者は、城の中へと消えて行った。

待っている間、アリシアはキョロキョロしていた。

落ち着きのない行動だった。

懐かしいのだろうか?

すると、担当者が戻ってきた。


「お待たせしました。

 応接室へご案内致します。」


ルークとアリシアは、応接室へと移動するのだった。



応接室に到着すると、既に皇帝陛下が待ち構えていた。

ルークとアリシアは頭を下げた後、ソファへと移動する。

すると、クリシュナとトリニア、レヴィの姿もあったのだ。

三人とも、ソファに座っていた。

無論、クリシュナは女性陣に囲まれていたが。

ルークとアリシアがソファに座ると、会話が始まる。


「良く来た。

 アリシア、元気そうだな?」


「はい、お父様。

 お父様も元気そうで、何よりです。」


アリシアは笑顔でそう答えた。

皇帝陛下も嬉しそうだ。

笑みを浮かべていた。


「お兄様も元気そうで、何よりです。」


「ああ、元気だとも。

 アリシアは相変わらずなのか、ルーク?」


クリシュナは、苦笑しつつ問う。


「はい、相変わらず、元気ですよ。

 元気すぎて、困るくらいです。」


「そうか。

 相変わらずで安心したよ。」


クリシュナは笑みを浮かべる。


「いよいよ、今年の春、結婚だな。

 余は楽しみだ。

 余は結婚式には行けぬが、代わりにクリシュナが行ってくれることになる。

 クリシュナ、しっかり祝ってやるのだぞ。」


「それは無論です。」


そこで抗議の声を上げたのが、アリシアだ。


「えぇぇぇー!!

 お父様、来ないの?」


「こら、アリシア、我儘を言うな。」


クリシュナが困ったように言う。

皇帝陛下は、仮にも国家元首だ。

安易に王都を留守にするわけにはいかないのだ。

まぁ、エリーシャやエリスといった例外もいるわけだが。


「せっかく、花嫁姿を見せられる機会なのに・・・」


アリシアは心底残念そうだ。

すると、ルークを見るのだ。


「ねえ、ルーク様、なんとかなりません?」


「えっと・・・」


これにはルークも困る。

だが、考えてみる。


「まぁ、方法は無くはないですよ。

 それでもいいですか?」


「うん!」


アリシアは即決だった。


「・・・君は、何を企んだんだ?」


クリシュナが問い詰める。


「いえ、簡単なことを思いついたんですよ。

 転移魔法で、花嫁姿のアリシアを王城に連れてくるんです。

 無論、僕も一緒ですけどね。」


「なるほどな。

 ふっふっふ、では、余からも頼むとしよう。

 結婚式の翌日で構わん。

 花嫁姿のアリシアを連れて来てくれ、ルーク。」


皇帝陛下が話に乗ったのだ。


「ち、父上!?」


これには、クリシュナが驚く。

そして、頭を抱えるのだった。


「わかりました。

 では、結婚式の翌日に、花嫁姿のアリシアをお連れします。」


「うむ、頼むぞ、ルーク。」


皇帝陛下は満足そうだった。

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