表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第38章 新拠点で、いつものように過ごしてみました。
397/526

38-8 お茶会。

その日の夕食。


「ルーク様、提案があります!」


ミシェリが手を挙げたのだ。

本来は夕食中なので、はしたない行為なのだが、その辺はあまりこだわらないルークであったりする。


「はい、何でしょうか?」


「今夜、お茶会をしてもいいでしょうか?

 ルーク様とアリシアがしばらく留守にすると聞いたので。」


「いいですよ。

 他の皆さんはどうでしょうか?」


特に発言が無かったので、問題無いようだ。


「じゃ、今夜、私の部屋でお茶会を開きますね。」


ミシェリは嬉しそうに、発言するのだった。



夜。

ルークはミシェリの部屋を訪れた。

この部屋も、広い。

アリシアの部屋も広かったが、どこも広い部屋のようだ。

ソファに座ると、早速花嫁に囲まれる。

ミシェリはお茶の準備に取り掛かっていた。


「結婚式って、何をなさるんですか?」


リリアーナから質問が飛んで来た。


「普通であれば、結婚式が執り行われて、披露宴があって、

 最後に舞踏会が催されるはずよ。」


ミレーナが答えた。

たしか、レイヴンの結婚式の時も同じだったはずだ。

しかし、今回は、皇太子と王女との結婚式である。

かなり盛大である可能性が髙かった。

ルーニア国中の貴族が集まることだろう。

披露宴の時、どこに座ろうか。

その辺は、レイヴンと相談かな。

舞踏会か、またアリシアと踊ることになりそうだ。

それだけならいいのだが、他にお誘いが来たりするかもしれない。

ちょっと逃げたい気分になってきた。


「お茶をお持ちしました。」


ミシェリが、テーブルにお茶を置いていく。

ルークは早速、ティーカップを手に取り、飲む。


「おいしいですよ。」


「ありがとうございます。」


ミシェリは嬉しそうに笑った。


「そうだ、アリシアは皇女だから、王城に泊まることも可能でしたね。」


ルークは今更ながら思い出していた。


「でも、私の部屋、もう無いと思うよ。

 城出る時、全部の荷物、ルクサスメリルに持ってきたし。」


「そうなの?」


「うん、お父様が全部持っていけって言ったから。」


どうやら、本気でルークに嫁がせるために、家財一式持たせたということになる。


「となると、アリシアを王城で過ごすこともできないのか・・・」


「何で?」


何でと聞かれ、ルークは困る。


「いや、だって、アリシアは皇帝陛下の娘でしょ。

 それに、クリシュナ殿下は兄であるから。

 ちょっとぐらい、家族で過ごす時間も必要かなと思ったんだけど。」


「あー、そういうのは大丈夫よ。

 意外と思われるかもしれないけど、

 食事も一緒に食べた機会なんてほとんどないの。

 だから、私は兄弟のことはあんまりよくわかんないんだ。

 みんな仲良しってわけでもないのよ、王族って。」


「そ、そうなんだ。」


ルークは意外な回答に驚いた。


「じゃ、ここの生活はアリシアには変わって見えるのかしら?」


ミレーナの質問に、アリシアは考える。

考えた後、返答する。


「うーん、そうかもしれないね。

 私は家族で食事したのも数回だし。

 毎日のように、顔を突き合わせていたわけでもないし。

 だから、ここでの生活は割と新鮮なのよ。」


「そうなのね。

 王族って、意外と家族想いってわけでもないのね。」


「そうだね。

 それはそうかも。」


ミレーナの感想に、アリシアは肯定する。


「あの、ケーキ、出してもいい?」


その時、ミシェリが恐る恐る聞いてきた。

話に夢中になっていたので、聞くタイミングを逃していたようだ。


「あぁ、ごめんね、大丈夫ですよ。」


ルークがお願いした。

すると、すぐにケーキが出てきたのだ。

皆おいしく頂くのだった。

難しい話はここまでとなり、皆雑談を楽しむのだった。

そして、夜も更けてきたため、解散となった。

ルークは、おいしくケーキを頂けたことに感謝しながら、寝室へと移動するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ