3-11 帰還。
翌日から数日間、帰還のための作業が発生する。
まずは、クーラクの街へ移動である。
来た時と同様、3日かけて移動したのだ。
その間の作業の流れは、歩くこととテントを張ることぐらいだった。
クーラクの街にたどり着くと、テントを張り、そこで一泊した。
翌夕方、ペゾスの村に帰還したのである。
中央広場では、村長であるルドマンが待っていた。
16人全員が無事帰還したことに、大層喜んでいた。
解散前に、ルークは全員に声をかけた。
「渡すものがあるんだ。
是非受け取ってほしい。」
ルークは、伯爵から頂いた袋の中から、金貨を取り出す。
そして、みんなに1枚ずつ手渡ししたのだ。
15枚減ったはずなのだが、まだ大量に残っていた。
「ルーク、もらっていいのか、これ?
これって、お前の手柄じゃないのか?」
エドガが問う。
「えぇ、これは敵将軍を討ち取った報奨金です。
だけど、僕一人では、敵将軍を討ち取ることはできませんでした。
だからこれは、みんなへの報奨金だと思ってもらえると助かるよ。」
ルークの言葉に、皆が感激していた。
「おまえ、カッコつけすぎだよ。」
エドガは笑いながら言うのであった。
ここで解散すればよかったのだが、ルドマンが宴会を開くと言い出したのだ。
村人は総出で、ささやかながら祝勝会が行われることになった。
ささやか・・・というのは語弊があった。
ささやかだったはずが、豪快に切り替わったのは、言うまでもない。
ちなみにルークは、お酒が飲めないので、早々に退散するのだった。
翌日。
ルークは朝のルーティンを久しぶりにこなすと、椅子に座った。
さて、何をしようかと思ったのだが、忘れていたことがある。
「日誌つけてないや・・・」
急いで、日誌を取り出し、起きた出来事を記載していく。
戦争に参加することになったこと。
クーラクの訓練場で、何故か稽古をつける側に回ったこと。
革鎧を身に着け、戦争に参加したこと。
そして、敵将軍を討ち取り、手柄を立てたこと。
それから、皆無事に帰還できたこと。
約3週間の間に、これだけの出来事が起きたのだ。
それもあっという間に過ぎ去ったのだ。
今日はお休みの日にしよう。
そして、約3週間に起きた出来事を思い返してみよう。
そう思い、椅子に腰かけたまま、思い出にふけるのであった。




