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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第37章 引っ越しすることになりました。
379/526

37-2 褒美。

翌日。

ルークは、小さな袋を用意した。

そして、両手を貝のように合わせる。

すると、両手の中に、金貨10枚が出現したのだ。

それを袋に詰め込む。

30枚ほど詰め込むと、一旦、口を縛る。

そして、今度は袋を片手で触れていると、開いた手から、全く同じ袋が出現する。

それを繰り返す。

次に、中くらいの袋を用意して、小袋の中の金貨を詰めていく。

中くらいの袋に100枚の金貨を詰めていく。

これを二袋作って、完成だった。

小袋は大量にあった。


「よし、準備完了だ。

 これで数は足りているはずだ。」


ルークは数を数え、小袋の数が足りていることを確認する。


「マーク、申し訳ないが、これを謁見の間に運んでほしい。

 執事、何人くらいいるだろう?」


「10名用意します。

 少々お待ちください。」


マークは素早く動く。


「・・・早い。」


ルークはマークの動きに驚くのだった。



元玉座の間、現在の謁見の間に、騎士数名が集っていた。

無論、マクドフェルド伯爵と騎士団長も揃っていた。

ルークが入ってくると、皆敬礼を行う。

ルークも敬礼を行う。

これから、報奨金を贈呈するのだった。



提案者は、ルークだった。

戦争が終わったのはいいのだが、いつ帰れるかわからない状況だった。

少なくとも、あと25日間は決まらない予定だった。

クリシュナたちが帰ったばかりだったからだ。

クリシュナが王都に到着して、皇帝陛下に説明した後に、もろもろが決まるからだ。

それまで、約1カ月かかる。

となると、報奨金の贈呈が大幅に遅れるのだ。

それではかわいそうだと思い、ルークが提案したのだ。

しかし、お金はないので、ルークが用意することにしたのだ。

ルークは『創造系魔法』を駆使して、お金を用意したのだ。

ある意味ズルではあったが、そこは気にしない。

これくらい、問題ないのだ。



敵の首を獲り、活躍した騎士たちに報奨金を渡していく。

無論、ルーク直々に渡すのである。

騎士たちは感激していた。

英雄と呼ばれるルークより頂けるとは思っていなかったからだ。

ある者は、感動のあまり涙していたくらいだ。

名前を呼ばれた騎士が、ルークの前に出る。

ルークは、小さな袋を手にし、騎士に渡していく。

そして、次の騎士の名前が呼ばれて、同じことを繰り返していく。



「次、メリッサ殿、前へ。」


メリッサは唐突に呼ばれたことに驚いていた。

そして、ルークの前に立つ。


「ご苦労様でした。」


ルークより小さな袋を受け取る。


「はい、ありがとうございます。」


メリッサは頭を下げ、下がる。

メリッサは、魔法騎士を討ったことによる報奨を受けたのだった。



そして、いよいよ、終盤となった。


「次、クロウ殿、前へ。」


クロウは、緊張した面持ちで、ルークの前に立つ。


「ご苦労様でした。」


ルークより、中くらいの袋を受け取る。

ずしりと重かった。


「ありがとうございます、閣下!」


クロウは頭を下げ、下がる。

そして、重い袋をしっかり持ち上げると、次の人に譲るのだった。



最後は、ゼルディアだった。


「次、ゼルディア殿、前へ。」


ゼルディアは、いつもの調子で、ルークの前に立つ。


「ご苦労様でした。」


ルークより、中くらいの袋を受け取る。


「ありがとうございます、閣下!」


ゼルディアは頭を下げ、下がる。

そして、重い袋をしっかり持ち上げると、下がるのだった。



こうして、活躍した者たちに、報奨金が配られるのだった。

ちなみに、中くらいの袋を受け取ったのは、クロウとゼルディアのみであった。

二人は、競うように敵将の首を大量に持ってきたからだった。

こうして、報奨金授与はつつがなく終了するのだった。

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