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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第36章 ミーディアス王国侵攻編・王都制圧。
373/526

36-3 王都制圧。

マクドフェルド伯爵の1000の兵士が王城を包囲した後、簡単な打ち合わせが始まる。


「城門内部には、ほとんど敵がいない状態です。

 城内には、玉座の間に数人いる模様ですが、

 おそらくそこに例の魔法騎士がいるものかと。」


メリッサの報告に、皆がうなずく。


「マクドフェルド伯爵、ここより先は、僕ら4人で攻め入ります。

 僕らが戻るまで、待機していてください。」


「承知しました。

 御武運を!」


ルークら4人は、まっすぐ城門に向かって歩き出す。

射手もいないのだろう、攻撃を仕掛けてくる様子もなかった。

ルークは、城門を無詠唱の魔法であっさりと破壊する!

すると、内部に、騎士が数名いた。

彼らは、いきなり門を破壊されたことに驚いていた。

その瞬間、クロウとゼルディアが動いていた!

2人は、騎士たちを全員屠ったのだった!

露払いをしたのだ。


「閣下、参りましょう。」


クロウの言葉に、ルークはうなずく。

そして、4人は、城内へと足を踏み入れるのであった。



城内に入った後、ルークが一旦全員を止める。


「ちょっと準備しましょうか。」


ルークは3人を見やると、結界術を施す。

4人はそれぞれ薄い結界に包まれる。


「これは!?」


クロウが驚く。


「念のための結界術です。

 これで、防御は完璧です。」


ルークはともかく、この3人には、いまだ“軍団魔法(コープス)”の効果が残っているので、結界術は不要だった。

だが、ルークは念のため、3人に結界術を施したのだ。

念には念の入れようだった。


「では、参りましょうか。」


ルークはそう告げると、まっすぐに玉座の間に向かって歩き出す。

その間、衛兵が数人襲い掛かってきたが、クロウとゼルディアが始末していった。



そして、玉座の間にたどり着く。

玉座の間の扉は両扉となっている。

クロウとゼルディアが、それぞれ片側のドアを開ける。

中には、7人の騎士と、玉座に座る華美な鎧を着た壮年の男性がいたのだ。

壮年の男性は、間違いなく、王だろう。


「失礼ですが、あなたがラウガⅣ世、ご本人に相違ないでしょうか?」


ルークの問いに、玉座の主はうなずく。


「貴様ら、陛下の御前にて、無礼であろう!」


1人の騎士が叫ぶが、ルークは無視した。


「一言だけいいます。

 既に勝負は見えました。

 降伏してください。」


ルークの言葉に、中にいた騎士たちが殺気立つ。

ルークはこの騎士たちこそ、魔法騎士であると判断した。

だが、思っていたほど魔力はあまり高くない。

普通の騎士より少し強い程度だったのだ。

その時、ラウガⅣ世が告げた。


「降伏はせぬ。

 我が国は、ルーニアごときに屈しはせぬ!!」


どうやら、話を聞く気はないようだ。

その瞬間だった。

騎士たちが剣を引き抜き、襲い掛かってきたのだ!

だが、ルークたちも動いていた。

ルークは1人の騎士と剣を交える。

瞬間、剣をへし折り、その首を斬り取ったのだ!!

次に2人目に襲い掛かる!

2人目の剣も、普通の鋼の剣だった。

ルークの剣が相手の剣をへし折ると、その首を斬り捨てる!!

次の敵を探そうとしたものの、ゼルディア、クロウ、メリッサが交戦中だった。



ゼルディアは、1人目の騎士をあっさりと屠るも、2人目の騎士と対峙していた。

敵騎士は、ゼルディアの実力を知って躊躇していた。

その強さに、焦りを覚えたのだろう。

そんな敵騎士へとゼルディアはゆっくり近づく。

敵騎士は、下がれない事を承知の上で、前に進む覚悟を決める。


「いやぁぁぁぁっ!!!!」


雄叫びを上げ、ゼルディアへと突貫する!

だが、ゼルディアは冷静だった。

剣をあっさり弾くと、胴薙ぎにて、斬り払う!!

血が噴き出し、敵騎士は崩れた。

あっけない最後であった。



メリッサは機動力を生かして、1人目を軽く屠っていた。

2人目の騎士は、その動きの速さに、驚いているようだった。

そこに隙が生まれる!

メリッサが突撃すると、特に抵抗する間もなく、敵騎士の両腕が吹き飛ぶ!!


「ぐあああぁぁぁっ!!!!」


両肘から血を吹き出しながら、敵騎士は絶叫する。

瞬間だった!

敵騎士の首が斬られ、首からも血を吹き出す!!

メリッサの動きに翻弄され、あっさりと殺害されるのだった。



クロウのみ、魔法剣をもつ剣士と互角の戦いを演じていたのだ。

どうやら、この騎士が隊長格のようだ。

互角だったのは最初だけで、クロウ優勢に進んでいく!

やがて、クロウは敵を押し込んだ瞬間に、敵の首を斬り裂いたのだ!!

首を斬り裂かれた遺体は、血をまき散らし、倒れる。

これにて、魔法騎士の集団は、全滅したのだった。

残りは、王ただ1人だった。

王は立ち上がるものの、メリッサによって阻まれる。

メリッサがショートソードを突き付けた瞬間、あっさりと後ろに倒れたのだ。


「ここまでです。

 降伏してください。」


メリッサの言葉に、ラウガⅣ世は何も言えなくなり、佇むのみだった。


「くっ、余は・・・負けたのか・・・」


ラウガⅣ世はがっくりと、崩れるのだった。



ルークは、マクドフェルド伯爵を呼び出し、軍勢の一部を城内に招いていた。

城内にいた、王族を全て捕らえたのだ。

そして、王とともに、客室に幽閉したのだった。

地下牢でもよかったのだが、相手は王だ。

ここは、丁重に扱うことにした。


「さて、王城の制圧が完了しました。

 残るは、この王都にいる貴族たちを拘束することです。

 メリッサ殿、申し訳ありませんが、隊を率いて貴族たちを逮捕してください。

 逮捕した後、王城の地下牢に隔離してください。」


「承知しました。」


メリッサは、すぐに動き出す。


「我らはいかがいたしましょうか?」


クロウとゼルディアが聞く。


「そうですね、とりあえず、隊を率いて、王都内の警戒に当たってください。

 民衆による反乱が無いと言い切れませんからね。

 グレッグ団長にもお伝えください。」


「承知しました。

 では、行ってまいります。」


2人は頭を下げると、退出していった。


「後は、合流を待つのみですな。」


マクドフェルド伯爵の言葉に、ルークはうなずく。

ルークは、玉座の間に落ちていた魔剣を拾う。

これは頂くとしよう。

後で役に立つだろう。

これにて、王都ミルディアは完全に制圧されたのだった。

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