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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第36章 ミーディアス王国侵攻編・王都制圧。
371/526

36-1 3万の軍勢。

クリシュナが三つ目の都市を制圧して、二日後。

ルークたちは、王都ミルディアの近くまでやってきていた。

目の前には、3万の軍勢が展開していたのだ。

ルークは軍勢を一旦停止し、対峙する。

ルークはすぐさま、軍議を開くのだった。



「メリッサ殿、敵軍の情報をお願いします。」


「はい。

 目の前には3万の軍勢が展開しております。

 ルーク様が懸念されていた強力な魔力を持つ者はいない模様です。」


どうやら、魔法騎士はいないようだ。


「王都内はどうでしょうか?」


「確認します。」


メリッサは、“情報整理(オーガナイズ)”で王都ミルディア内を確認する。


「報告します。

 城外門に100名程度の兵士が詰めております。

 城外門は4つありますので、400名ほどの兵力が控えている状況です。

 王城には、ほとんど兵士の姿はありません。」


どうやら、全軍をほぼ出し切ったようだ。


「では、目の前の3万の軍勢を打ち破れば、

 王都支配も容易となる可能性がありますな。」


マクドフェルド伯爵はそう言うものの、ルークは違った。


「いえ、例の魔法騎士が控えている可能性が髙いです。

 容易とはいかないでしょうね。」


「そうでしたな、これは、失礼致しました。」


「ともかく、今日はここで一旦休みとしましょう。

 明日朝より、敵軍3万に攻め込みます。

 前回同様、“軍団魔法(コープス)”を使った後、攻め込みます。

 それまでは、待機願います。

 あとは夜襲に備えておいてください。」


「承知しました。」


これにて、軍議は終了となった。

後は、明日の朝、攻め込むのであった。



翌日、朝。

ルークは攻撃を開始する前に、レヴィとの定時連絡を行う。


「ルーク様、どういう状況でしょうか?」


「現在、我らの目の前に、3万の軍勢が展開している状態です。

 これより、こちらから攻める予定です。

 壊滅させた後は、王都に侵攻する予定です。」


「では、本日中に、王都を支配する予定なのでしょうか?」


「可能であれば、そうします。

 ただ、例の魔法騎士の件がありますので、簡単に行かない可能性もあります。

 ともかく、明日の合流まで、片付けられるよう努力してみるつもりですよ。」


「承知しました。

 では、お気をつけてください。」


「はい、ありがとうございます。」


ここで、“思念連結(コネクト)”は切れた。

次に、朝の軍議の予定だった。



軍議には、いつものメンバーが集まった。


「では、本日、敵軍に攻撃を仕掛けます。

 僕が“軍団魔法(コープス)”を使った後、総攻撃を仕掛けますので、

 よろしくお願いします。

 3万の軍勢が壊滅した場合、再度軍議を開きます。

 よろしいですね?」


「はい、問題ありませんぞ。」


「では、参りましょう。」


軍議はすぐに終わり、ルークはテントより外に出る。

そして、魔法を唱え、解放する!


「“軍団魔法(コープス)”!!!」


瞬間、2万の軍勢は淡い光に包まれる。

ルークは剣を抜き、叫ぶ。


「全軍、出撃!!!」


その号令と共に、前衛の騎士たちが動き出す。

戦争が開始されるのであった。



クロウは前回同様、隊を率いて、前線で戦っていた。

敵をどんどん屠っていくのである。

その強さに、敵は逃げ腰になっていた。

それもそのはずだった。

クロウは先ほどから、敵を真っ二つに斬り裂いていたのだから。

だが、肝心の騎士隊長や騎士団長の姿がなかったため、少しイライラしていた。

手柄を立てるために、前衛を務めているのに、肝心の首が手に入らなかったからだ。


「オラオラ、どけどけどけ!!!」


クロウは叫びながら、敵軍を斬り裂いていく。

若干、突出気味だったのだが、そこは気にしていない。

そして、ようやく、隊長らしい男と対峙する。

クロウは素早く動くと、敵は剣を構え、防御の構えを取る。

だが、クロウは、剣ごと敵の首を刈り取って見せたのだ!!

そのあまりの強さに、敵軍は恐怖していた。

やがて、敵軍は戦列を乱し、崩れていくのである。



クロウ同様、ゼルディアもまた、敵将の首を獲ることができずにいた。

どうも、後方に控えている可能性が髙い。

ならば、前線を崩していくのみである。

ゼルディアは、剣に風を纏わせ、どんどんと敵を斬り裂いていく!

やがて恐慌状態となっていく敵軍を前に、更に前に進む!

隊の騎士たちも、ゼルディアに遅れまいと進んでくる。

やがて、ゼルディアは一人の貴族らしき立派な鎧を着た剣士と対峙する。


「貴様、私が誰かと知っての行為か!」


ゼルディアは初見だったから、知らない。

知る必要はなかった。

ゼルディアは、特に答える必要もなく、剣を振るう。

剣士はあっさりと倒れ伏し、逃げ出す。

だが、ゼルディアが逃すわけがない。

ゼルディアの剣が一閃し、その首を斬り取ったのだ。

首から血が噴き出し、辺り一帯が真っ赤に染まる。

それを見た護衛の騎士たちは逃げ出した。

どうやら、大将格だったようだ。

敵軍はゼルディアの目の前で崩れていく。

既に殲滅戦と化していたのだ。

ゼルディアは首を腰に括り付けると、次の標的を探すのだった。



「そろそろ、終わりますね。」


ルークの言葉に、メリッサはうなずく。

敵の軍は崩れ出し、逃げ出し始めていたのだ。

もはや、統制が取れない状態だった。

ある者は、城外門から王都内部へと逃げ込んでいた。

また、ある者は逃げる途中で、こちら側の騎士によって斬られていた。

完全に、北方侵攻軍が優勢だったのだ。

そして、敵軍が総崩れとなった。

後は、各個撃破されていくのみであった。

こうして、ルークの魔法効果により、敵軍は壊滅したのだった。

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