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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第35章 ミーディアス王国侵攻編・侵攻。
370/526

35-8 南方3つ目の都市を制圧。

翌日。

早速、破城槌を用意し、城外門の破壊行動を開始する。

破城槌の威力に、門が大きくひしゃげる。

敵軍は、打って出るほどの数もいない。

この門を破壊した後、乗り込めば、城外門の制圧は簡単なことになるのだ。

破城槌は城外門を破壊していく!

穴が開いたところへ、騎士や兵士がなだれ込んでいく!!

そして、城外門が内側より開けられる。

一つの城外門が、制圧された瞬間だった!

途端、兵士が都市内になだれ込み、他の城外門の制圧へと動く。

夕方前には、すべての城外門が制圧された。

残りは、城のみだった。



一方、ルークたちは、東方四つ目の都市を制圧していた。

そして、軍議を開いていた。


「これで、四つ全ての都市が制圧できましたな。

 あと残りは、王都のみとなりましたな。」


マクドフェルド伯爵は地図を確認しながら述べる。


「残りは、展開している3万の軍勢と王都ですね。

 メリッサ殿、どの程度で会敵しそうですか?」


ルークは会敵時期を確認する。


「そうですね、まだ王都前に展開していますので、三日後となる予定です。」


「ならば、ちょうどいいですな。

 敵軍を殲滅し、王都に乗り込む形になりそうですな。」


マクドフェルド伯爵はそう言ってうなずく。


「そうですね。

 南方侵攻軍の動きはどうでしょうか?」


「現在、三つ目の都市を攻略中です。

 おそらく、明日には城を攻略するものと思われます。」


メリッサの回答に、ルークがうなずく。


「となると、約1日遅れとなるか。

 王都攻略の際、同時に侵攻する可能性がありそうですね。」


ルークは、白い駒を二つ、王都に移動させる。


「そうなりますと、殿下と軍議を開くことになりそうですな。」


「そうなりますね。

 ただ、王城に乗り込むのは、僕が決めたメンバーのみで行います。

 これは変更なしです。」


「例の魔法騎士ですな?」


マクドフェルド伯爵の言葉に、ルークはうなずく。


「未だ謎の存在である、魔法騎士がいます。

 しかも複数人です。

 どの程度の実力か不明なため、

 安易に兵士を内部に突入させるわけには参りません。

 選ばれたメンバーのみで突入する予定です。」


「なるほど。

 しかし、ルーク様と同等の実力でないといいのですが・・・」


マクドフェルド伯爵の言葉に、ルークもうなずく。

もしもの時は、最終手段を使うが、できれば使いたくはないのだ。


「グレッグ団長、クロウ殿とゼルディア殿を呼んでもらえますか?」


「承知しました。

 今、呼んでまいります。」


グレッグ団長はテントを出ていく。


「しかし、ルーク様たちだけの突入部隊で大丈夫でしょうか?」


マクドフェルド伯爵は心配していた。

もし万が一にでも、ルークが敗れるようなことがあっては、対応策が無いからだ。


「大丈夫ですよ。

 念のため、全員強化してから突入する予定ですから。

 油断することなく、しっかり準備してから乗り込む予定です。」


ルークはそう言うものの、マクドフェルド伯爵の心配は晴れないようだ。

その時、三人の騎士がテントに入ってきた。

グレッグ団長、クロウ、ゼルディアの三人であった。


「お呼びでしょうか?」


そう述べたのは、クロウだった。

クロウとゼルディアは立ったまま、敬礼を行う。

ルークらは、敬礼を返す。


「わざわざ来ていただき、すみません。

 実は、王城に乗り込む際、あなたたち二人に、

 突入部隊として参加してもらいたいのですよ。」


「我らがですか?

 自分は問題ありません。」


クロウは先に宣言する。


「自分も問題ありません。

 ですが、何故、我らを?」


ゼルディアは問題ないことを告げた後、質問する。


「王城に、魔法騎士が守護している可能性があるためです。

 実力がどの程度か、未だわかっていません。

 そこで、腕利きである君たちと、ここにいるメリッサ殿、

 そして僕の四人で乗り込みます。

 無論、下準備はしっかり行いますので、安心して頂きたい。

 我ら四人で、その魔法騎士を打ち倒すのです。」


「・・・なるほど。

 ルーク様以外にも、魔法騎士が存在していたのですね。」


ゼルディアは納得したようだ。


「ルーク様、自分に任せてください。

 必ずや、魔法騎士を討って御覧にいれましょう!」


クロウは自信満々だった。


「私も、お二人ほどの剣の腕はありませんが、

 ルーク様のために戦う所存です。」


メリッサは控えめに述べた。


「この三人には、魔剣を授けています。

 使いこなしている以上、敵に簡単に負けることはないでしょう。

 それに、僕がいますので、負けはないと思ってますよ。」


ルークもまた、自信ありげの発言を行う。


「では、四人にて王城突入は決定ですな。

 ですが、その前に、展開している3万の軍勢を倒すこと、

 こちらが先決ですな。」


マクドフェルド伯爵は地図を見ながら、述べる。


「そうですね。

 ここで、敵の魔法騎士が出てくれれば、楽なのですが。」


ルークはそう言うものの、出てこない可能性もあるのだ。

いつ遭遇するかわからない以上、常に警戒をしておくべきだった。


「では、もろもろ決まったということで、軍議は終了しましょう。

 明日から三日間は、移動になります。

 油断しないように。」


ルークの言葉に、皆がうなずくのだった。



翌日。

クリシュナら陣営は、軍議を開く。


「ルークたちは、四つ目の都市を制圧したそうだ。

 我らも、本日、城を落とすつもりで臨んでもらいたい。」


クリシュナの言葉に、皆がうなずく。


「では、作戦は、いつも通りで進めますが、問題ありませんな?」


クロムワルツ侯爵の問いに、クリシュナはうなずく。

それ以外に上策はないからだ。


「では、皆、頼んだぞ。」


クリシュナの一言で、軍議が終わる。

いよいよ、最終局面だった。



城を囲んでいた騎士たちは、城門の内側に魔法による攻撃を仕掛ける!

敵は残り100名足らずだったこともあり、門から打って出てくる気配が無かった。

そこで、破城槌の出番だ。

破城槌により、門を破壊する!

そして城門内へと兵士が乗り込んでいくのだが、中にはわずか数名の敵しかいなかった。

そのほとんどが、魔法の攻撃にさらされ、被害を受けていたのだ。

敵を倒した後、城内へと侵攻する。

城主とその家族は全員捕らえられ、城地下の牢に閉じ込められることになった。

これにて、制圧完了であった。



「殿下、制圧が完了したとの報告が入りました。」


レヴィからの報告に、クリシュナは大きく息を吐く。


「次は王都か。

 ルークたちが先に着いているとよいが。」


王都ミルディアには、3万の軍勢が控えていた。

先にルークたちが王都に到着する予定なので、3万の軍勢と戦うのはルークたちになるだろう。

ルークならば、そのまま王都攻略に乗り出すだろう。

自分たちの出番はないかもしれなかった。

それでも、王都ミルディアで落ち合う予定なのだ。

そして、西方の対応をしなくてはならないのだ。

まだまだ、戦争は終わっていなかった。


「全員に通達。

 ここを守護するもの以外は、休息を取るように指示してくれ。」


「承知しました。」


レヴィがテントより出ていくのを確認し、クリシュナは大きく息を吐くのだった。



戦いは佳境へと向かって進んでいた。

だが、クリシュナとルークは油断なく、前へと突き進むのであった。

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