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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第35章 ミーディアス王国侵攻編・侵攻。
364/526

35-3 采配。

翌日。

クリシュナは、朝食を摂ると、体を少し動かす。

鎧にはまだ慣れていない。

剣は重いが、こちらには慣れてきた。

レヴィは、テント内にいたが、ルークと定時連絡を取っている最中だった。

今頃、ルークは一つ目の都市を制圧している頃だろう。

こちらは、やっと山を下りたばかりだった。

本日には一つ目の都市に到着する予定だった。


「殿下、ルーク様との定時連絡が取れましたので、ご報告します。」


「あぁ、わかった。

 その前に、軍議を開こう。

 状況を全員で確認したい。」


「わかりました。

 では、全員に招集をかけます。」


レヴィは、テントを出ていく。

クリシュナは、紅茶を飲みながら待つのだった。



軍議は開かれた。

招集されたのは、クロムワルツ侯爵にベルガー、ミルドベルゼ子爵に他貴族や、騎士団長たちだった。

テーブルには、ミーディアス王国の地図が乗せられていた。


「まずは、昨日の北方侵攻軍の動きを報告します。」


レヴィの報告が開始される。

レヴィは、白い駒を、東側一つ目の都市に近づける。


「ルーク様の軍は、約1万の敵軍勢と遭遇したそうです。

 その1万の軍勢と戦闘となり、壊滅させたとのことです。

 壊滅後、そのまま都市を包囲した後、制圧に成功したとのことです。」


これには、「おおっ!!」と驚きの声が上がる。


「1万の軍勢を壊滅させたのか。

 自軍の損耗は?」


クリシュナがすかさず質問する。


「損耗はゼロです。

 ルーク様は、“軍団魔法(コープス)”を使ったとのことです。」


「損耗ゼロ!?

 さすがは、ルーク様ですな。」


クロムワルツ侯爵が喜々とした表情を浮かべる。

クリシュナも同じ思いだった。


「向こうは順調のようだな。

 こちらも後れを取るわけにはいかない。

 本日には、敵軍の都市が見えるはずだ。

 我らも、負けずに攻略を行うぞ。」


「左様ですな。」


クリシュナの言葉に、クロムワルツ侯爵がうなずく。

クリシュナもまた、ルークに負けないように事を進めることにするのだった。



南方侵攻軍は、進軍を続けたところ、一つ目の都市が見えた。

城外門は完全に閉じられており、籠城する模様だ。

ここで、城外門を中心に包囲した後、軍議が開かれる。


「レヴィ、内部の状況を教えてくれ。」


「はい、説明します。

 敵兵力は、約3千です。

 一つの城外門に、約500の兵力が集っています。

 残り1500名が、城を守っている状況ですね。」


「では、三か所の門を同時に攻めれば、敵は分散できるのだな?」


「はい、可能です。

 破城槌については、侯爵殿の説明が必要かと。」


レヴィは、クロムワルツ侯爵に話を振る。


「破城槌は準備済ですぞ。

 三か所の城外門を一気に攻めることも可能ですとも。

 門を破壊次第、内部に突入し、城外門を抑える形になるでしょうな。

 その後、他の城外門に兵を回し、三か所の城外門を支配することにしましょう。

 余った軍勢は、城を囲み、破城槌を運びます。

 そして、城の門を破壊します。

 ここまではセオリー通りとなりますな。」


「では、破城槌による門の破壊、及び城外門の支配を目標としよう。

 全軍に通達!

 破城槌にて門を破壊せよ!

 門を破壊した後、城外門の制圧に動け!」


「承知しましたぞ!」


クリシュナの号令一下、破城槌による門の破壊が実行されるのだった。



破城槌とは、門を破壊するための兵器である。

正面から見ると、三角の形をしている。

それに車輪が複数ついており、それで前後に動くことが可能である。

無論、人力で動く。

かなりの人数の人間が三角の中に入り込み、前へと動かす。

無論、押す力が強ければ、その分、前に進む。

破城槌は木材でできているため、火矢に弱いが、その辺は、侯爵が対策済だった。

燃えにくいように、ちゃんと加工されていたのだ。

よって、死角はない。

破城槌は、門に取り付くと、巨大な槌で門を叩き始める!

無論、槌も人力で動かす必要がある。

思いっきり引っ張って、押し込むのである。

それにより、門が大きくひしゃげ始めるのだ!

槌は何度も何度も、門を叩くも、簡単には壊れない。

だが、侯爵の準備した特別製の槌は、先端に鋼を取り付けてあったのだ。

結果、早い段階で、門にヒビをいれていたのだ!

やがて、門が破壊され、人が数人入れる状態となる。

すると、今度は、兵士が乗り込む番だった。

後ろに控えていた兵士たちが、開いた穴より、敵軍へと乗り込んでいく!

一つの門で、戦線が勃発した!

他の門もまた、穴が開き始め、又は門が砕け、兵士たちが乗り込んでいく!

内部の敵兵士たちは徐々に倒されていき、やがて、城外門は全て、南方侵攻軍によって支配されるのだった。

支配確認後、門が開かれ、破城槌一台が、城に向けて前進する。

次は、城の攻略だったが、ここで夜になってしまったのだった。

都市内部までの制圧が完了したのだった。

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