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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第35章 ミーディアス王国侵攻編・侵攻。
363/526

35-2 都市攻略。

1万の軍勢は壊滅し、生き残った者たちは、都市内部へと逃げ込んだ。

それでも、数はわずか200名たらずだった。

1万の軍勢は、全滅に近かった。

都市周囲には、死骸が無残にもさらされていた。



ルークの北方侵攻軍は、まずは、三か所の城外門を包囲した。

包囲が完了すると、ルーク自らが動き始める。

正面の城外門に近づくのだ。

その後方には、内部より攻め立てる騎士の軍勢500名が揃っていた。

メリッサも無論、控えていた。

ルークは、城外門に触れるや、呪文を解放する!


「“振動破砕(グランド・クラッシュ)”!!!」


途端、触れていた門の片側が、粉々に崩れ去ったのだ!

内側にいた兵士たちは驚きのあまり固まる。

瞬間だった!

ルークが城外門内部に入り込み、ことごとくの騎士たちを斬り裂いたのだ!!

それは一瞬だった。

全滅していた。

ルークは、全員殺害したことを確認すると、騎士500名に指示を下す。

途端、隊長2名と400の兵士が動き出し、中央広場へと向かっていく。

そして、中央広場で別れ、他二か所の城外門を内側より攻め立てるのだ。

残ったメリッサ率いる騎士100名は、ルークに従い続くのみである。

ルークらは、城に向かい、前進するのみであった。



城には、約50名の敵兵士が固めていた。

門が閉じられていたので、ルークがあっさり破壊する。

そして、門の内側に入り込むや、全員斬り裂くのだった。

これで、50名の兵士は全員殺されたのだった。

ルーク1人でやったことに、皆驚くばかりだった。


「これが、英雄の実力なのか・・・」


そう呟く者もいた。


「では、城内部の探索をお願いします。

 メリッサ殿、指揮をお願いします。

 僕は、謁見の間に行きますね。」


「承知しました。

 では、皆の者、敵城主及び家族を見つけたら、生かして捕らえよ!

 兵士は斬り捨てて構わん!

 執事やメイドは歯向かうようなら、殺害を許す!

 行け!!」


「「「はっ!!」」」


100名の兵士は、城内に入り込むと散っていくのだ。

ルークは、謁見の間へと足を運ぶ。

メリッサも従うのであった。



謁見の間には、誰もいなかった。

メリッサも“情報整理(オーガナイズ)”で確認していたが、別の場所に、城主やその家族がいることを確認している。

そこをこちらの騎士が取り囲んで、取り押さえているようだった。


「ルーク様、ここの城主及び、家族が捕らえられたようです。

 いかが致しますか?」


「とりあえず、地下牢に閉じ込めておきましょう。

 どうするかは、後で殿下に聞いてみますよ。」


「承知しました。」


ルークは玉座に座ると、待つことにした。

既にできることはない。

制圧もほぼ完了であった。

その時、騎士が1人やってきた。


「閣下、城主及びその家族を捕らえました。

 いかが致しましょう?」


「地下牢に閉じ込めておきなさい。」


メリッサが命令すると、騎士はうなずき、すぐさま行動に移す。


「さて、全員捕らえたようですし、執事とメイドをここに集めてください。

 説明の上、彼らには我らに従ってもらいましょう。」


ルークがそう告げると、メリッサが動き出す。

制圧戦は既に終了した。

後は、ここに100名の兵士を置いて、次の都市の制圧に動くのみであった。



夜。

ルークのテントには、騎士たちが数人やってきた。

首実験である。

今回は、手柄を立てたものが多かったのだ。

騎士隊長の首がかなり運ばれたのだ。

ルークは“情報整理(オーガナイズ)”で確認し、間違いないことを確認する。

そして、騎士たちを褒めるのであった。

残念ながら、報奨金はここでは渡せない。

まだ戦争中だからである。

領地に帰還してから、報奨金を渡す予定となるため、記録係に記録させていた。

その中に、クロウとゼルディアがいた。

クロウは3つの首をもってきた。

1つは騎士団長の首で、残り2つは騎士隊長の首だった。


「見事だ、クロウ殿。」


「はっ、ありがとうございます。」


そして、ゼルディアも3つの首をもってきた。

1つは、大将を務めていた騎士団長の首だった。

残り2つは、騎士隊長の首だった。


「見事だ、ゼルディア殿。」


「はっ、ありがとうございます、閣下。」


クロウとゼルディアが、一番首を獲った者たちだった。

この2人の活躍により、隊の士気は更に上がるのであった。



「流石は、閣下が魔剣を授けた者たちですな。

 大活躍を果たしてくれましたな。」


グレッグ団長が嬉しそうに言う。


「そうですね、これほど活躍してくれると思っていませんでした。

 ですが、これで、四都市の軍事力は大きく低下したことを

 意味するでしょうね。」


「そうですな。

 これならば、残り3つも、問題なく制圧できるでしょうな。」


マクドフェルド伯爵も嬉しそうだ。

今回、1万の軍勢を初回壊滅したことにより、兵士の士気は高くなっていた。

この調子でいけば、残り三都市も、あっという間に制圧できる見込みだった。

だが、ルークは油断していなかった。

情報収集は一切怠りなく、進めていたのだ。

そういう意味では、メリッサはルークの意を汲んでいた。

メリッサは、戦争終了後も、周辺の情報収集を行っていたのだ。

ルークならば、必ずやるだろうと見越してである。


「いいですか、士気が上がったのは良いことです。

 この調子で、残り三都市も制圧していきましょう。

 ただし、油断は禁物ですよ。

 僕とメリッサ殿で周辺調査をしっかり行っています。

 臨機応変に対応すべき時もあることを心得てくださいね。」


やはり、この方は油断していなかったと、メリッサは思った。

だからこそ、強いのだ。

この方に油断という言葉はない。

一切の油断なく、物事を進めるのだ。

これがルークの強みでもあったのだ。


「そうですな、さすがはルーク様。

 この程度で浮かれていてはいけませんな。」


マクドフェルド伯爵は、ルークの言葉に納得する。


「さて、ルーク様、明日以降の行動ですが・・・」


ルークたちは、明日以降の行動について再確認する。

再確認後、解散となり、それぞれのテントへと戻っていくのだった。

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