34-5 出陣!
翌日。
ルークは朝食後、魔法騎士の制服を着用後、魔力により鎧を出現させ、腰にレーヴァテインを差す。
準備完了であった。
「ルドルフ、行ってくる。
後は頼みますよ。」
「はっ!
御武運を!」
ルークは、城を出て、護衛の兵士たちと共に、都市外の軍勢へと向かうのであった。
1万5千の軍は既に揃っていた。
後は、ルークを待つのみであった。
ルークがやってくると、歓声が上がる。
ルークは一応、英雄である。
その英雄と共に戦場を駆けられるのだ。
騎士にとって、これほどの栄誉はなかった。
ルークは馬にまたがると、出陣を告げる。
「全軍、出陣!!」
ルークの言葉に、全軍が動き出す。
これよりルークは、一日かけて、都市メリアードへと行くことになる。
そこで一泊した後、都市メリアードのマクドフェルド伯爵の軍5千と合流することになる。
合流した後、ミーディアス王国へと攻め入るのである。
総勢2万の軍勢が、戦場へと赴くのである。
ルークたちは、戦列を崩すことなく、都市メリアードへと向かうのだった。
「ルーク様、今よろしいでしょうか?」
「レヴィさんですか、大丈夫ですよ。」
行軍中にレヴィより、“思念連結”がつながる。
「本日、出陣と伺っておりますが、間違いないでしょうか?」
「はい。
現在、都市メリアードに向かっております。
明日には、マクドフェルド伯爵の軍と合流して、
ミーディアス王国に向かう予定です。」
「承知しました。
予定通り進行しているのですね。」
「そちらはどうでしょうか?」
ルークは念のため、聞いてみることにした。
「こちらは、現在出陣して3日目になります。
現在は、山を登っている状況ですね。
最初の都市に到着するには、あと5日はかかる見込みです。」
「なるほど、了解しました。
ちなみに、クリシュナ殿下は大丈夫そうですか?」
「ルーク様も心配されているのですね。
はい、問題ありません。
いつもと同じですよ。」
どうやら、ルーク以外にも心配している人がいるようだ。
おそらく、クロムワルツ侯爵とかだろうな。
「では、次の定期連絡は、明日の朝に行います。
よろしくお願いします。」
「わかりました。
ありがとうございます。」
「では。」
“思念連結”は切れた。
南方侵攻軍も予定通り進んでいるようだ。
ならば、今のところ、問題はあるまい。
ルークはのんびりと、馬上に揺られながら、進むのみであった。
その日の夜。
都市メリアードに到着した。
都市メリアードの外には、5千の兵力が控えていた。
既にテントを張っており、準備万端のようだ。
明日の朝、マクドフェルド伯爵と合流した後、出陣するのみであった。