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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第31章 色々強化に取り組んでみた。
329/526

31-5 お茶会。

その日の夜。

ルークはミレーナの部屋を訪れていた。

今回は、ミレーナ主催のお茶会である。

ようやく、ミレーナがお茶会を開催することを告げたのだ。

朝食の時、ミレーナが宣言したのだが、顔が赤かったのは覚えている。

ルークはミレーナの部屋に入ると、ミレーナはお茶の準備をしていた。

ティーポットを持って、ティーカップにお茶を注ぐ。

そして、皆に配っていく。

お菓子であるケーキも、皆に配っていく。

ケーキも手作りだ。

ルークは早速、お茶を頂くため、ティーカップを手に取る。

そして、一口飲む。

おいしいのだ。


「うん、おいしいよ。」


ルークがそう感想を呟くと、ミレーナの顔がぱっと明るくなる。


「うん、おいしいですよ。」


「おいしい~。」


ミシェリも、リリアーナも同じ感想を述べる。


「上達しましたね、ミレーナ。」


メイリアはミレーナを褒める。

アリシアだけが、何故か固まっていた。

何故だろう?


「ありがとうございます。

 じゃ、ケーキも食べてみてください。

 先ほど作ったばかりなので、おいしいかどうか・・・」


次の難関は、パンケーキのようだ。

ミレーナの声が小さくなるのを聞き逃さなかった。

ルークはパンケーキの乗った皿を手に取り、フォークで少し切って、口に含む。

少し甘ったるい・・・?

リリアーナとミシェリのケーキと比較すると、少し砂糖が多いようだ。

だが、まずいわけではない。


「ミレーナ、少し砂糖が多いかもしれないな。

 気持ち、少し減らしたほうがいいと思うよ。」


ルークは素直な感想を述べる。

ミレーナは慌てて、パンケーキを食べる。

そして、ルークの言葉通りだったと痛感する。


「うぅ、ごめんなさい。

 今度から気を付けます。」


そして、ルークに謝るのだった。


「あ、いや、少し甘すぎるかなと思っただけで、味に問題はないよ。

 砂糖の量を気を付ければいいよということだから、気にしないで。」


ルークは慌ててフォローを入れる。


「でも、おいしいから、これはこれでいいかも。」


リリアーナは、そう感想を漏らす。


「うん、これはこれでいいと思います。

 今度作るときは、私も手伝いますよ、ミレーナ。」


ミシェリが手伝いの立候補をする。


「ありがとう、ミシェリ。」


ミレーナは立ち直ったようだ。


「でも、以前より上手になりましたよ、ミレーナ。」


メイリアも褒めてくれた。


「ありがとうございます、お母様。」


ミレーナはメイリアに感謝していた。

そしてアリシアは、やはり固まっていたのだ。

何故だ?


「えっと、アリシア、どうしたのかな?」


ルークの問いに、アリシアは黙ったままだった。

アリシアは、ケーキの皿をテーブルにおいて、泣きそうな表情をしていた。


「みんな、紅茶もケーキも上手なんだぁぁぁぁ!!!!

 私なんて、全然うまくできないのにぃぃぃぃ!!!」


そう叫ぶと、アリシアはわんわん泣き出したのだ。

これには、皆困った。

そんな時だった。

メイリアが、アリシアに近寄り、軽く抱きしめたのだ。


「大丈夫ですよ、アリシア。

 誰にでも、不得手はあるものです。

 今度、私と一緒に、紅茶とケーキ作りの勉強をしましょう。

 一緒に頑張りましょう。」


「うん、うん。」


アリシアはしっかりとうなずいていた。


「アリシア、私たちも手伝うよ。

 だから、一人で抱え込まないで。」


リリアーナがアリシアの頭をなでる。


「そうですよ、私たちも手伝いますから。」


ミシェリは笑顔で、声をかける。


「そうそう。

 私も下手なりにうまくいったんだし、アリシアにもできるわよ!」


ミレーナはアリシアを元気づける。


「ありがとう、みんなぁ。」


そう言って、アリシアはまた泣き出すのだった。

ルークは黙って事の成り行きを見守っていた。

これは、なんだか、家族だよな。

そう思う、ルークであった。



アリシアが泣き止んだ後、お茶会はお開きとなった。

次回はアリシア担当だが、皆と一緒に勉強することになったのだった。

きっとうまくいくだろうと、ルークは思うのだった。

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