31-1 溜まった仕事を整理。
翌日。
ルークは朝食を済ませた後、すぐに執務室へと移動し、ガイマンとメルディナを呼び寄せる。
今日は、内政の相談会だ。
昨日聞いた時点で、ルークの判断が必要な事柄があると聞いていた。
その判別を行うのだ。
ガイマンとメルディナはすぐにやってきた。
しかも、書類を多く抱えていたのだ。
ルークは、テーブルの上の書類を手にして、内容を確認していく。
そして、その場で、即決していく。
例えば、公爵の所有する土地に、民間の商売用の店を建てることを認可するものとかが含まれていたのだ。
公爵の所有する土地なので、必然的にルークの認可が必要となる。
店の種類にもよるのだが、通常の商売のものであれば、ルークは認可していく。
いかがわしい店の場合は、認可できないのだ。
ちなみに、公爵所有の土地なので、賃料は当然発生する。
その徴収も含めているのだ。
徴収したお金は税金として納められることになる。
それが、国家に支払われたり、公爵のお金になったりするのだ。
ルークは文章を読み解き、内容に不明点があれば、ガイマンとメルディナに質問する。
そして、質問の回答次第で、認可を可否していくのだ。
書類の量はかなり多く、ルークはバンバン捌いていくものの、午前中では終わらなかった。
続きは午後ということで、昼食の時間となるのだった。
ルークは昼食を取りながら、やりたいことをちょこちょこ考えていた。
実は、ラインクルド王国にいた時、特に近衛騎士の任を解かれ暇になった時、自領でやりたいことを考えていたのだ。
実現可能かはさておき、内政に関しては、今度纏めてガイマンに提案してみることにしたのだ。
ルークはそんなことを考えつつ、頭の中で纏めを行っていたのだ。
そんなルークをよそに、女性陣は普通におしゃべりを楽しんでいた。
その中で、次のお茶会の話が出たのだ。
「次のお茶会は、ミレーナが行いますか?
それとも、アリシアが行いますか?」
ミシェリの言葉に、二人は固まる。
リリアーナ、ミシェリと順に実施したので、次は二人のどちらかの出番なのだ。
「わ、私はちょっと・・・」
アリシアは逃げ腰だった。
ミレーナはその発言を聞いて、覚悟を決めた。
「じゃ、じゃあ、次は私かな?」
「じゃ、次はミレーナですね。
楽しみです。」
ミシェリは笑ってそんなことを言い出す。
ミレーナは、ちょっと額に汗をかいていた。
ちなみに、今は冬だ。
室内はそんなに暖かいわけではないのだ。
どちらかというと、少し寒いくらいなのだ。
「私も楽しみにしてますね。」
リリアーナも、ミシェリと同意見だった。
「あははは・・・」
アリシアは笑うしかなかった。
その次は自分だからだ。
「次のお茶会はいつになりそうですか?
今日ですか?
それとも、明日でしょうか?」
メイリアが質問してくると、ミレーナが焦り出す。
「え、えっと、そのぉ、当日の朝にでも発表しますね。」
ミレーナは流石に、そこまで覚悟が出来ていなかったようだ。
ちょっと先になりそうだ。
ルークは会話には参加せず、聞いているのみだった。
お昼の食事が終わり、ルークは執務室へと戻る。
すると、ガイマンとメルディナも食事を終えたのか、既に集まっていた。
「では、続きをやりましょうか。」
ルークはそう告げると椅子に座り、早速、書類を一枚手にして、読んでいく。
また、午前中同様の認可の可否判断を行うのであった。
こうして、夕方の夕食の時間までかかりながらも、なんとか終わらせることができたのだった。
溜まっていた仕事も一通り完了し、ガイマンもメルディナもほっとしていた。
ルークも一安心であった。
今度、二人においしいものでもご馳走しようかなと思うのであった。
こうして、溜まっていた仕事は一通り片付くのであった。