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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第29章 ラインクルド革命編・西方制圧編。
314/526

29-5 対策。

ルークは応接室の死体が片付け終わった後、主要メンバーを集めて会議を開くことにした。

主要メンバーとは、オスティア、メリッサ、ユウヘイア騎士団の騎士団長である。

テーブルには、紙を用意し、ラインクルド王国の国境と、都市ユウヘイアを書き込む。

そして、白と黒の駒を用意した。


「まずは情報共有です。

 敵軍は8万の軍勢で、この都市ユウヘイアに向かっています。

 これは事実として受け止めてください。」


メリッサ以外の2人が驚きつつも、うなずく。


「騎士団長、敵は数日中にはここに攻めてくるはずです。

 城外門を全て閉じ、内部を騎士たちで固めてください。

 敵が来ても、決して打って出る真似はしないでくださいね。」


「そんな大軍が来る事自体信じられないのだが、事実なのだな。

 わかった、ルーク殿の指示に従おう。」


騎士団長は了承した。


「次に、メリッサ殿。

 あなたは、“情報整理(オーガナイズ)”にて、敵軍勢の動きを偵察してください。

 偵察した情報は、逐一、騎士団長殿に知らせてあげてください。

 そして、もし、敵軍勢がここに攻め込んだ場合は、

 騎士団長殿と連携を密に行ってください。

 先ほど同様、決して打って出てはなりません。

 籠城してください。」


「わかりました。」


メリッサは頷いた。


「そして、オスティア殿。

 あなたは明日の朝、公爵一家を引き連れて、王都へ戻ってください。

 護送の任務をこなして頂きたい。」


「ちょ、待ってくれ。

 俺だけのけものかよ!!?」


オスティアは抗議の声を上げる。


「そういう意味ではありませんよ。

 ちゃんと護送という役割があるじゃないですか?」


「いや、そうだけどよ・・・」


ルークの説明にも、オスティアは納得いかないようだ。


「一つ言っておきますと、今回出番があるのは、僕だけです。

 敵を壊滅するのは、僕の仕事ですからね。」


ルークはさらっと言った。


「いや、それが気に食わないんだって!

 俺たちは、ルーク殿の配下として仕えているんだぜ。

 だったら、俺たちも・・・」


オスティアが噛みつくも、メリッサが静止する。


「今回ばかりは、我らに出番は無いよ、オスティア。

 ルーク様に任せるほかないんだ。

 だから、ここは譲ることにしよう。」


「・・・わかったよ。」


オスティアは折れてくれた。


「それから、騎士団長殿にメリッサ殿、僕が使う魔法は威力が大きいため、

 地震が起きる場合があります。

 もし地震が起きた場合は、民衆の避難を優先してあげてください。

 頼みますよ。」


ルークの言葉に、騎士団長とメリッサがうなずく。


「では、この内容は全てエリーシャ様にお伝えします。

 皆さんは、今夜は休んでください。」


ルークはそう言うと、会議を終了させた。

そして、あてがわれた客室に向かうのだった。



「エリーシャ様、聞こえますか?」


「うむ、聞こえているぞ。」


ルークは、エリーシャに“思念連結(コネクト)”を繋いでいた。


「簡潔にご報告します。

 ラーグゼア公爵一家は捕らえました。

 彼の目的は、ドステメリカ皇国を焚き付け、大軍を率いて、

 ラインクルド王国を併呑することでした。

 彼は既に捕らえていますが、ドステメリカ皇国軍は

 動きを止めることはないでしょう。

 大軍が来ますので、王都を固めてください。」


「わかった。」


「とりあえず、都市ユウヘイアを籠城させることにしました。

 これにより、少々時間稼ぎできる見込みです。

 それと公爵一家は、明日の朝、王都に向けて護送させることにしました。

 ここまでが、一旦のご報告です。」


「うむ、では、大軍の件、どうするつもりなのだ?」


「以前、お話しした通り、僕の魔法により壊滅戦を行う予定です。

 敵の針路は既に把握済みです。

 先に僕が動き、仕掛けを行います。

 そして、敵が訪れたら、究極の魔法で壊滅を行います。

 結果は、全てが終わってからご報告しますよ。」


「そうか、わかった。

 武運を祈る。

 必ず、生きて戻ってきてくれ。」


「わかりました。

 では、失礼致します。」


ここで、“思念連結(コネクト)”は切れた。

ルークは一息つくと、眠りに入るのだった。

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