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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第28章 ラインクルド革命編・南方制圧編。
303/526

28-3 会敵と戦争。②

オスティアは、剣を振るい、1人倒す。

その時、上部から矢が降り注いだのだ。

防ぎきれない!?

オスティアは当たるのを覚悟で、剣を振るう!

だが、矢が体に触れるや、あっさりと弾かれたのだ。


「こりゃ、一体!?」


次に、敵の剣士が剣を突き付けてきたのだ。

オスティアは回避し、思いっきり剣を振るう!

途端!?

「ズブリッ!!!」と鈍い音を立てて、敵兵を一刀両断してみせたのだ!


「!!?

 おいおい、ありえないだろう!!?」


そう、人間をあっさりと一刀両断するなど、簡単にできることではないのだ。

だが、今、目の前で実際に起きたのだ。

そして、それを自分が起こしたことに、オスティアは信じられなかったのだ。


「・・・これが、魔法の力だってのかよ!?」


オスティアは信じられない思いだったが、ルークの魔法の威力に驚くしかなかった。


「こりゃ、やばすぎだろ!?

 一方的な虐殺になるんじゃねぇか?」


その言葉は現実となるのだった。



メリッサは、機動力を生かし、敵を屠っていた。

メリッサも最初こそ驚いていたものの、これが魔法の効果なのだと納得していた。

彼女が敵を胴薙ぎした途端、敵が上下真っ二つに分かたれたのだ!

最初はあまりの威力に驚いていたが、今は驚かなくなっていた。


「これが、ルーク様の魔法の威力・・・」


ルークの魔力は、常軌を逸していた。

あまりの破壊力に、戦慄するほかなかった。

しかし、今はありがたかった。

これならば、圧倒的な力で、敵軍を屠れるのだ。

王女派が勝てる見込みが立ったも同然であった。

メリッサは、剣を構え直し、次の敵へと狙いを定める。

そして、どんどん斬り裂いていく。

今は、戦争中なのだ。

敵を倒すことに集中するのみだった。



王女派の騎士たちは、自分たちの変化に戸惑っていた。

剣を振るえば、敵が紙を斬るがごとく、スパッと斬れたのだ。

逆に敵の攻撃は、一切通用しない。

敵の攻撃が当たったと思った瞬間、体を纏っている薄い光が、防いでいたのだ。

完全に無敵状態だったのだ。

軍団魔法(コープス)”の魔法の効果に気づいた者達は、どんどん進撃していった。

敵を斬り裂き、更に前に進む。

そうすることで、敵は崩れ始めていたのだ。

騎士たちは、自分たちが強くなったことを信じて、更に前進する。

これにより趨勢が見え始めてきたのだった。



オスティアとメリッサと騎士たちが活躍している頃、ルークもまた、敵大将を目指して進撃していた。

ちなみに、“軍団魔法(コープス)”はルークには適用されていない。

理由は至極簡単で、この魔法は、術者には適用できないという欠陥があったからだ。

よって、ルークのみ、自身の実力で敵を屠っていたのだ。

だが、ルークは圧倒的に強かった。

敵の攻撃をことごとく回避し、剣でもって敵を倒していく。

まるで、優雅に踊るかのように、敵を倒していたのだ。

その強さは、まさに一騎当千であった。

やがて、敵軍は崩れ始めていた。

2万の軍は、一切欠けることなく、敵軍を押し始めたのだ。

3万の軍は、次第に兵士の数を減らし、押され始めていく。

ルークの思った通りに、戦局が流れていく。


「さて、大将はどこにいるかな?」


ルークは剣を振るいつつ、さらに進撃するのだった。



3万の公爵軍は、崩れ始めていた。

たった2万の軍勢相手にである。

これには、フェブリゾ公爵は焦りを隠せなかった。


「閣下、城にお逃げください!

 既に我らの軍は、崩れております。

 このままでは、壊滅するのが必定。

 お逃げください!!」


腹心の言葉に、フェブリゾ公爵は唾を飲みこむ。


「どうしてこうなった?

 何故、こうなった?

 何故なのだ!!!」


フェブリゾ公爵はやり場のない怒りを、ぶつけていた。

完全に計算が狂った。

このままでは、隣国の援軍も得られずに、負けることになる。

捕らえられれば、死罪だ。

こうなったら、籠城するしか手が無い。


「ええい、一旦城に引く。

 体制を立て直すのだ。」


フェブリゾ公爵は馬に乗るや、急いで城へと引き返すのだった。



ルークは、都市メアナードに逃げる一団を確認していた。

どうやら、軍勢が崩れたことを悟り、逃げたようだ。

あの中に大将がいたに違いない。

まぁ、構わないだろう。

もはや、逃げ場はない状態だったのだから。

ルークはバッサバッサと敵を斬り捨てながら前に進むと、輜重(しちょう)隊を発見していた。

よし、兵糧や物資を確保しよう。

ということで、輜重(しちょう)隊を殲滅するのだった。



こうして大将を失った公爵軍は、あっさりと瓦解したのだった。

敵兵のほとんどが斬り捨てられ、生き残った者達は、隣の都市や森の中へと逃げ込んでいくのだった。

都市メアナードへ逃げ込もうとした者もいたが、城外門が完全に閉じられていたため、逃げ場を失い、自死する者も現れる始末だった。

こうして、公爵軍は壊滅し、残ったのは、無傷の王女派の2万の軍勢だった。

既に夕方となったため、一旦、戦闘は中止となるのだった。

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