3-3 招集!
翌日。
朝食を済ませ、さて魔術書を読もうかと思った時、ドアがノックされたのだ。
「はい?」
ドアを開けると、見知った村人が息を切らして立っていた。
「どうしたんですか?」
「今すぐ村の中央広場に集合しろだってさ。
戦争があるらしいぞ!」
戦争と聞いて、ルークは嫌な予感を覚える。
とりあえず、ルークも広場へ向かうことになった。
村の中央広場には、見知った鎧を着た騎士が立っていた。
その鎧は、クーラク騎士団のものだったからだ。
騎士の対面には、村の若い人から壮年の人が立っていた。
これは徴兵だと、ルークは理解していた。
戦争が行われる場合、必ず各村・街から徴兵が行われる。
徴兵年齢も決まっていた。
基本、健康であり、且つ、17歳~40歳までの男性と決まっていたのだ。
しかし、何故か15歳のルークも呼ばれたのだ。
これは何かありそうな予感がしたのだった。
騎士は、ルークを見やると、声をかける。
「君がルーク殿か?」
「はい、そうです。」
「カシス副隊長の要請で、君も招集されることになった。
申し訳ないが、了承してほしい。」
「おい、ちょっと待て。
ルークはまだ15歳なんだぞ!
徴兵するにはまだ若いって。」
一人の村人が、騎士にくってかかった。
「それはこちらも了承していることだ。
だが、この少年は、先の山賊退治にて大活躍したと聞いている。
カシス副隊長が言っている以上、嘘偽りはない。」
その言葉に皆、ざわめきだす。
それもそのはずだ。
山賊退治の件は、村長のルドマン以外、誰も知らなかったからだ。
「あ、皆すまんのう。
ワシから説明する。」
ここで、ルドマンが出現する。
そして、ルークのことを説明し始めたのだ。
ルークがクーラク騎士団に手を貸し、山賊を退治したことを。
あくまで人助けのために、戦ったことも含めてくれていた。
それを聞いた村人たちは、驚いていた。
当然だろう、あのルークがそんな活躍をしていたなんて、信じられるわけがなかったのだから。
それに、村長がわざわざそんなウソをつくとは思えない。
ちなみに、ルークも嘘が苦手だ。
皆、村長の言葉を信用したのか、うなずいているようだった。
「すまんな、ルーク。
おまえはまだ若いから戦争に参加させるべきではないんだが・・・
騎士団の要請とあれば断れん。
すまんが、行ってくれるか?」
「はい、村長。
わかりました。」
ルークはうなずくのだった。
徴兵されたのはルークを除いて、15名だった。
50名しかいない村にしては、多い方だった。
「では、明朝、クーラクの街へ移動してもらう。
これよりその準備を行ってくれ。
明朝、またここに集まってほしい。
じゃ、解散だ。」
騎士はそう述べると、皆解散していく。
ルークも自宅に戻り、準備に取り掛かるのだった。
自宅に戻ると、用意を進める。
まずは剣だ。
剣を引き抜き、問題ないことを確認する。
鎧は持っていない。
創ろうかと思ったが、やめておいた
一人だけ鎧があるのも変だし、支給される可能性が高かった。
次に荷物だが、基本不要だった。
水や食料は配給される決まりだ。
だから、剣一本で行っても怒られない。
後は、マントを用意した。
これは、寒さ対策だ。
秋とはいえ、夜は冷えるのだ。
念のため、持っていくことにした。
後は、少々のお金をポケットに詰め込んでおく。
準備は整った。
後は、明日になるまで待つのみだった。




