2-12 VS山賊のボス
ルークは、山賊のボスを睨み付ける。
明らかにボスの風格がある、威圧感のようなものを感じたのだ。
だが、ルークに油断はない。
山賊のボスは前に出てくると、ルークと対峙する。
「おまえら、後ろの敵を倒せ。
おそらく少数だ。
おまえたちでかかれば、抑え込めるはずだ。
俺様はコイツを倒す。
早くしろ!!」
山賊のボスは的確な指示を行う。
それに従う山賊たち。
まずい、このままでは奇襲が失敗する可能性がある。
だが、騎士たちも手練れの剣士だ。
簡単にやられるほどやわではない。
ルークは、このボスを倒すことに決めた。
ボスを倒せば、山賊は統率を失う。
そうすれば、混乱が巻き起こるのは必然だった。
そのためには、手早く仕留める!!
ルークは駆ける!
山賊のボスは剣を抜き放つや、大上段に構え、振り下ろす!
ルークは剣を横薙ぎする!
ギキィーンという剣戟の音を響かせ、二人の戦いが始まる!
「やるな、俺様の一撃を受け止めるとは!」
ルークは黙ったまま、剣を押し戻し、一旦離れる。
山賊のボスも距離をとり、正眼に構える。
なかなかの使い手のようだが、初見で見る限り、カシスほどの腕前はない。
力で押しつぶすタイプのようだ。
勝てなくはない!
ルークは正眼に構えると、そのまま突っ込む!
山賊のボスは、再び上段に構えると、大きく振り下ろす!
途端、ルークは、あっさりと横に回避し、横薙ぎに切り替える!
少々掠めるも、山賊のボスは回避してみせる。
だが、ルークの追撃は終わっていない!
「“火炎矢”!!!」
複数の炎の矢が、山賊のボスに襲い掛かる!!
「うおぉぉっ!?!?」
さすがに剣で防ぎきれずに、数本の矢が山賊のボスに突き刺さる!
ルークは魔法を放った後、すぐに動き出していた。
剣を下に構え、一気に駆け出す。
それに気が付いたのか、山賊のボスは防御の構えを取ろうとした。
だが、次の瞬間!!
「ザクリッ!!」と鈍い音と共に、山賊のボスの左腕が中空を舞ったのだ!
「ウガァァッ!!!」
獣の咆哮のような声をあげる、山賊のボス。
ルークは、更に返す剣で、山賊のボスの腹を横薙ぎに斬り裂いたのだ!!
「グハァァアアッ!!!」
山賊のボスは、そのまま真後ろに倒れたのだった。
ルークが見下ろした時点で、既に絶命していたのだった。
「おい、ボスがやられたぞ!!
あの小僧、やりやがった!!」
山賊の一人の叫び声が、混乱に拍車をかける結果になった。
山賊たちは逃げ惑い始めたのだ。
だが、それを逃がすルーク達ではない。
ルークは剣と魔法を駆使して、どんどん山賊たちを屠っていく。
一方、カシスたち騎士も、山賊たちを薙ぎ倒していく。
全ての山賊が倒されたのは、夜になりかける時間だった。
山賊の拠点で動くものは、ルークと騎士たちを除いて、存在しないのだった。




