表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第2章 街へ買い物に行こう。
22/526

2-9 事件発生!?

「ルーク、すまんな。

 隊長はああいう性格だから、あんまり物を言わないが。

 俺としては、お前に騎士団に入ってほしかった。

 だが、お前にも目標があるのなら、それを潰してまで誘うつもりはない。

 だから、ぶしつけな勧誘をしたことを謝罪させてほしい。」


カシスは、ダーナスが去った後、ルークにそう告げた。


「いえ、僕は気にしてません。

 逆になんか悪い事しちゃった気分になって・・・

 期待を裏切ってしまったというか、なんというか・・・」


「あぁ、あまり気にしないでくれ。

 あれほどの腕前を持つ者に会えたのだ。

 つい、誘ってしまいたくもなるものさ。」


カシスは少しバツが悪そうだった。

確かに、カシスの言い分は、ルークにもわかった。

なかなかいい逸材は現れないのだ。

それを見つけた瞬間、欲しがってもおかしくはないのだ。


「さて、これからどうするつもりだ?」


「村に帰ろうと思います。」


「村?

 どこだ?」


「隣のペゾスです。

 小さい村です。」


「あぁ、あそこか。

 あそこに住んでいたのか。」


カシスからすると灯台元暗しなのだろう。

まさかこんな近くに、将来有望な若者がいたなんて。

だが、これも最近の話なのだ、知らなくてもおかしくはないのだ。



それからルークは、カシスに付き添われ、訓練場入り口まで来ていた。

後は、お別れを言って帰るだけだった。

ところが、ここで事件が発生するのだ!

訓練所入り口に、突然、シスターらしい女性が姿を現したのだ。

そして、カシスの姿を見つけるや、走り寄ってきたのだ。


「カシス様、大変です。

 神父様が!」


「アリア殿。

 どうかしましたか?」


カシスは、アリアと呼んだ女性の慌てぶりに何かを察したようだ。

急を要する事態なのだろうか。


「神父様が、さらわれたのです!!」


その言葉に、カシスとルークは驚くのだった。



ダーナスの執務室にて、急遽事情聴取が行われることになった。

ここには、ダーナス、カシス、騎士数名、アリアと、何故かルークがいた。

アリアと呼ばれた女性は、事情を話し出す。


「朝方のことです。

 突然、山賊と思われる男たちが現れて、神父様に暴行したのです。

 そして、動けなくなった神父様を連れて去っていったのです。

 ・・・私は、怖くて何もできませんでした。

 ですから、その、神父様を助けて頂けないでしょうか。」


アリアの声は震えていた。

ここまで急いで来たこともあるのだろう、その声はかなり疲れていた。


「山賊どもの目的は何だ?」


ダーナスはアリアに問う。


「わかりません。

 ただ、子供が何とかって、神父様に聞いていました。

 私は怖くて、よく聞き取れていなくて・・・」


「アリア殿、よくわかった。

 とにかく、神父殿を助けるのが最優先だが・・・

 実は、おいそれと騎士団を動かすことができん。

 騎士団長が不在でな。」


ダーナスは困った表情をする。


「隊長、我らの部隊だけを動かすこともできないのでしょうか。

 少なくとも、相手が山賊ということであれば、

 我々部隊が動いても叱られることもないでしょう。」


「あぁ、俺の部隊だけで動く分には問題ないだろう。

 ただなぁ、山賊どもの居場所がわからん。

 予測はつくが、神父殿の命が関わっている以上、時間がないぞ。」


ダーナスの言葉に、カシスも考え込んでいるようだ。


「ちなみに、部隊ってどの程度の人数なんですか?」


ルークが質問する。


「ん?

 あぁ、20名程度だ。

 だが、クーラク騎士団は数が少なくてな。

 正規の騎士だけで50名たらずだ。

 半数の騎士を動かすぐらいなら、俺の責任で何とかなるが。」


そう、クーラク騎士団はよく戦争に駆り出されることもあり、騎士の数が少ないのが難点だった。

その代わり、騎士候補生は多い。

その理由は、騎士を増やしたいがための措置であった。

ルークは魔法で探索系のものが無いか考えてみる。

もし、探索系の魔法があれば、効率よく山賊の居場所がわかるのだ。

探索・・・探索・・・

魔法が使えるようになったのだ。

なんとかできないものか、熟考してみる。

そこで思いついていた。

「探知能力の強化」だ。

魔法ではないが、「創造系魔法」で能力として習得できないかと考えたのである。

ルークはこっそりと胸に手を当て、「探知能力の強化」を願ってみる。

すぐに能力開花となるかわからないが、今は人命優先だ。

やってみるだけのことは、やってみることにしたのだ。


「あの、僕もその捜索、手伝ってもいいでしょうか?

 その、事情を聞いてしまったし、他人事じゃないし。」


「手伝ってくれるのか?

 人手は多い方がいい。

 頼めるか?」


カシスは喜んでいた。


「はい、手伝います。」


ルークは、困っている人を放っておけない性格だったのだ。

だから、帰るのを先延ばしにしても、事件解決を優先することにしたのだった。



ダーナスは周辺地域の地図を用意した。

会議場に騎士たち20名程度が集まり、騒然としていた。


「話を聞けよ、皆。

 まず、山賊はこの街の裏手にある山から来ている可能性が高い。

 だが、奴らの拠点の位置は誰も知らない。

 よって、捜索部隊を分ける必要がある。

 2人で一組を作れ。

 必ずだ。

 敵は、山賊だということを忘れるな。

 山の中では、あいつらのほうが有利だ。

 見つけ次第、他のチームと連携して動くんだ、いいな。」


皆、ダーナスの話に耳を傾けていた。

うなずく者、地図を見て地理を覚える者、それぞれだ。

ルークは地図を見て、すぐに地図の内容を覚えた。

後は、探知能力が強化されているかどうかの確認だ。

もし強化されていれば、人のいる位置がなんとなくわかるはずなのだ。

ともかく、これに賭けてみるしかない。


「優先すべきは、神父殿の救出だ。

 山賊を倒すのは目的じゃないから、注意しろ。

 命を無駄にするんじゃねーぞ!

 命は大切にしろ。

 それから、皆生きて帰って来いよ。

 よし、行け!!」


ダーナスの言葉に皆がうなずき、散っていく。

捜索が開始されたのだ。

ルークも早速動こうとした時、カシスに声をかけられる。


「ルーク、一人で行くな。

 俺と行動を共にしよう。」


「はい、よろしくお願いします。」


こうして、ルークは、カシスと共に捜索を開始するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ