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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第17章 実家に呼び出されたり、行方不明事件の解決に動きました。
201/526

17-8 母親、再び。

さて、時間を一旦戻すことにしよう。

事件解決後、翌日。

ルークは、母親の住む屋敷を、また訪れていた。

今度は、制服姿だ。

ドアをノックすると、老執事が姿を現す。


「おぉ、ルーク様。

 ささ、どうぞ、お入りください。」


ルークは勧められるがままに、中に入る。


「奥様に取り次ぎなのでしょうか?」


「はい、お知らせしたいことがあり、参りました。」


「左様ですか。

 応接室にて、お待ち頂けますか?」


「わかりました。」


こうして、ルークは応接室へと案内されるのだった。



応接室で待つこと数分、メイリアが姿を現した。

メイリアは、ルークの姿を見て、驚く。

今の彼は、皇帝陛下直属の騎士であり、魔法騎士の姿であったからだ。

そして、ルークに向かって、深く頭を下げる。

それから、席に着く。

紅茶が運ばれたことで、会話が開始される。


「レイド殿が逮捕された件はご存知ですね?」


「はい・・・」


メイリアは少し青ざめていた。


「残念ですが、彼は多くの人間を殺していることが確認されました。

 よって、絞首刑は免れないでしょう。

 覚悟しておいてください。」


「はい、わかりました。」


メイリアもまた、覚悟していた。

しかし、まさか自分の息子が犯罪を犯していたとは、信じられぬ思いであった。

メイリアは、レイドが犯罪を行っていたことを、一切知らなかったのだから。


「それと、公爵家の件ですが、こちらは、陛下に伺いを立てます。

 陛下の判断に従っていただきますので、ご承知おきください。」


「公爵家は、ルークが継ぐのではないのですか?

 私が、皇帝陛下にお願いすれば・・・」


だが、ルークは冷静に返答する。


「残念ながら、僕は死んだことになっているはずです。

 僕がこの家を去った時点で、僕はこの家の人間ではありません。

 勘違いをしないで頂きたい。」


「は、はい・・・」


ルークの言葉に、メイリアは言葉を失う。


「メイリア殿、今の僕は、皇帝陛下の使いとお思いください。

 軽々しい発言は慎むように。」


「はい、申し訳ありません。」


メイリアは深々と頭を下げる。


「僕から伝えるべきことは、以上となります。

 何か、質問はございますか?」


「いえ、特にございません・・・」


メイリアはうなだれていた。

息子が処刑されるかもしれないということ。

そして、そのせいで公爵家が取り潰しになるかもしれないということ。

更に、ルークは家を継ぐ意思がないということ。

もはや、公爵家はお終いだった。


「メイリア殿、最後に申しておきます。

 あなたは今回の件、関係者ではないことを、

 僕が皇帝陛下に証明しましょう。

 害が及ぶことのないよう配慮致します。

 ですから、静かにお暮しください。」


ルークはそれだけ告げると、頭を下げ、ゆっくりと立ち上がる。

そして、応接室より去るのだった。



ルークは、すぐに屋敷を出て行く。

この後、城外門でレヴィと落ち合う予定だった。

屋敷を出た後、“瞬間移動(テレポート)”を使い、城外門へと転移する。

すると、レヴィが既に待っていたのだ。


「用事は済みましたか、ルーク様?」


「えぇ、済みました。

 行きましょう。」


ルークがそう告げると、レヴィはうなずいた。

そして二人は、王都へと帰還するのであった。

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