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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第16章 大司教の依頼を受けることになりました。
193/526

16-9 帰還と村長の行方。

夜。

ルークは、村に帰還した。

さて、村長宅へ向かおうと思った矢先だった。


「ルーク!

 どこ行ってたんだ?」


エドガである。

松明を片手に歩いていた。

こんな時間に、何をしているのだろうか?

ルークは疑問に思った。

だが、次のエドガの言葉で、その理由が判明する。


「大変なんだ、村長が行方不明なんだ!」


「えっ!?」


ルークは驚く。


「家にはいないのかい?」


「あぁ、奥さんがみんなの家を回って探していたんだ。

 だから、みんなで今探している。

 魔法で探してくれないか?」


「わかった、やってみよう。」


ルークはすぐさま“情報収集(サーチ)”を発動させる。

村内、村の外、などなど範囲を拡大させながら探す。

だが、見つからない。

一番近くのクーラクの街まで、範囲を拡大したものの、見つからない。

どこへ行ったのであろうか?

皆も必死に探したものの、全く見つからなかった。

夜も更けてきたこともあり、皆、一旦解散となった。



その頃、ルドマンはとある貴族の屋敷にいた。

そう、ペゾスの村からだいぶ離れた距離に、ルドマンが居たのだ。

だから、ルークの“情報収集(サーチ)”にも引っかからなかったのだ。

そのルドマンの目の前には、一人の女性が座っていた。

明らかに貴族のドレスを纏った女性である。

ただ、少し歳老いた女性だった。

どうやら40代の女性のようだ。

ルドマンは、何故ここに連れて来られたのか、わからなかった。

だが、一つだけ思い当たることがある。

それは、親戚に騙されて連れてこられたということだ。

そう、となると、一つしか思いつかないのだ。

ルークのことだ。

ルークのこと以外、ありえないのだ。


「ルドマンさん、お聞きしたいことがあります。」


女性は、ルドマンに問う。


「ルークのことについて、教えてくださいませんか?」


ルドマンは、目の前の女性を前に、警戒していた。

この女性は初見だ。

貴族の人間であることはわかる。

だが、誰なのか、わからなかった。

だから、聞いてみることにした。


「あなた様は、何故ルークのことを聞きたがるのです?」


その答えは簡単だった。


「それは、ルークが私の息子だからです。

 私が生んだ子供だからです。」


その言葉に、ルドマンは驚愕するほかなかった。

まさか、ルークの実母とは思わなかったのだ。

しかも、ルークを探している本人が、かつてルークを捨てた本人だったとは。


「あなた様は、自分の息子を捨てたではありませんか!」


ルドマンは、きっちり指摘していた。

だが、女性は揺るがなかった。


「そうですね。

 捨てたと言われてしまえば、その通りになるのでしょう。

 ですが、真相は違うのです。

 実は・・・」


そこから続く言葉に、ルドマンは驚愕のあまり、固まるしかなかった。

ルドマンは、真実を知った上で、女性にルークのことを語ることにした。

話は、深夜まで続くのだった。

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