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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第16章 大司教の依頼を受けることになりました。
189/526

16-5 講習会。

午後。

一階の講堂には多くの司祭候補、司祭が集まっていた。

50人くらい集まっていた。

そこで、ニコラウス大司教が登壇すると、皆一斉に静かになった。

ちなみにルークは、登壇せずに、すぐ近くで待機していた。


「皆さん、本日は、講習会に集まって頂き、ありがとうございます。

 本日は、蘇生魔法に関する魔法理論の講座を行います。

 講座の説明をしてくれるのは、魔法騎士ルーク様です。」


そして、ルークも登壇し、ニコラウスの横に立つ。


「皆さん、初めまして。

 魔法騎士ルークです。

 本日は、ニコラウス大司教様の依頼で、

 蘇生魔法に関する講座を担当することになりました。

 よろしくお願いします。」


そこで質問が飛ぶ。

質問者が手を挙げ、立ち上がると話し始める。


「開始前にご質問があります。

 ルーク様は、蘇生魔法が扱えるのでしょうか?」


それに答えたのはニコラウスだった。


「えぇ、扱えますよ。

 先日、皇帝陛下暗殺未遂事件の際、皇帝陛下は暗殺されました。

 ですが、その時、蘇生魔法をかけたのが、ルーク様だったのです。

 これで納得頂けたでしょうか?」


そこで、皆、ざわざわとざわめきだす。

皇帝陛下暗殺未遂事件自体は、既に広まっている事実だった。

だが、実際に死んだという報道はなかった。

そう、つまり一部情報は隠蔽されていたのだ。

しかし、ニコラウスは事実を話してしまったのだ。

皆が、情報と異なることに驚くほかなかった。

ニコラウスは手を2回叩くと、静かになった。


「では、これより、ルーク様に蘇生魔法の魔法理論について話して頂きます。

 皆、よく聞いて覚えてください。

 蘇生魔法が扱えないようでは、司祭失格ですよ。」


厳しめに言ったが、事実なのだ。

ニコラウスは壇上から降りて、あとは、ルークにお任せという状態になった。

ルークは早速、蘇生魔法“復活(リザレクション)”について、話し始めることにするのだった。



ルークの講義は、かなり噛み砕いた内容となっていた。

ちなみに、ルークは教本を見ることなく、話していた。

記憶にこびりついている内容を見返して、話しているだけに過ぎない。

あとは、それがどこまで理解できるか不安ではあったが、極力わかりやすいよう、噛み砕くことにした。

魔法にかかる魔力量、そして、呪文解放時に注意する点など細かいこと注意点も教えていく。

司祭候補、及び司祭は、ルークの話をまじめに聞いていた。

そして自身が学んだ内容と、ルークの言葉に違いが無いか吟味する。

不足があれば、質問をして、ルークに聞く。

ルークは質問に対しても、一つ一つ丁寧に教えていった。

その内容を聞きながら、ニコラウスは、非常にわかりやすい内容だと思っていた。

魔法を教える際、どうしても、教本頼みになることが多い。

それ自体は決して悪い事ではない。

だが、教本の内容はあくまで、教本を創った人間の感性にすぎない。

よって、細かな情報が欠けていることが多いのだ。

それをルークは言葉で補っていた。

ルークは一つ一つ実践した内容をしっかり覚えていた。

よって、より細かいことにも気づいていた。

これは、「学習能力の強化」における賜物であった。

ルーク本人は、そこまで気が付いていなかったが。

やがて、ルークの講義が終わり、質問タイムに入る。

質問もきっちり答えるあたり、正しく認識していることが確認できる。

皆、理解しているようだった。

首を(ひね)っている者はいない。

ニコラウスも、ルークの教えに間違いがないことを確認していた。

それにしても、ここまで正確に理解しているとは、さすがは『魔導を極めし者』であると思ったのだ。

ルークは魔法使いや魔導士の魔法のみならず、神聖魔法もきちんと理解し、使いこなしていたのだ。

そのことをニコラウスは理解していた。

だからこそ、“大魔道士”を名乗る所以(ゆえん)なのだろうと思ったのだ。

質問が一通り終わり、静寂が続いていた。

ルークの講義も終わりを迎えた時、事件が発生するのだった。

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