2-4 お金を貯めよう。
翌日。
街に行く準備をしようと考えた。
ただ、問題があった。
本を買うお金がないのである。
生活する分のお金は十分にあった。
これは、乳母が貯めていた貯蓄があったからだ。
今もこれに頼っているのだが、そのうち自分で稼がなくてはならない。
だけど、今は職業に就ける年齢ではなかった。
ましてや、魔法使いを目指している以上、就職どころではないのかもしれないが。
さて、どうするかは、すぐに決まっていた。
とにかく金貨を生成することだ。
1回で最大5枚まで創れる。
と、ここで、気が付く。
両手で創った場合、何枚創れるんだ、と。
早速試してみる。
両手を貝のように合わせてみる。
そして念じる。
瞬間、両手の中に、金貨の感触が生まれる。
早速開いてみると、金貨が10枚あったのだ。
単に倍に増えただけだったが、ルークはびっくりしていた。
「よし、じゃ、金貨を100枚用意しよう。
100枚あれば、十分本も買えるはずだし。」
ちなみに、金貨100枚はかなりお金持ちになる。
金貨100枚もあれば、数年は遊んで暮らせるくらいなのだ。
ルークにはその考えはなかった。
というより、思いつかなかっただけかもしれないが。
ともかく、ルークは金貨100枚になるまで生成し続けた。
金貨100枚になると、袋に詰めた。
魔術書はなかなか高価だが、金貨100枚あれば最大10冊くらいは購入可能だ。
それから、旅費のことも考え、銀貨と銅貨も生成しておく。
特に銅貨は結構使う機会が多い。
食事代と宿屋代に使うのだ。
銅貨は多めに生成しておいた。
銀貨と銅貨を袋に詰めて、お金の準備は完了するのだった。