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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第11章 騎士団の演習につき合わされました。
122/526

11-2 皇帝陛下の使者。①

翌日。

風系統の上級魔法も覚えたし、次に何をしようか考えていた時だった。

突然、ドアがドンドンと強くノックされたのだ。

急ぎドアを開くと、村長のルドマンがいたのだ。

非常に焦った表情で、ルークに話しかけてきたのだ。


「ルーク、大変だぞ!

 皇帝陛下の使者が来たぞ!

 おまえ、何をしたんだ?」


「あー、えっと、それは後で説明します。

 僕宛に来たということですよね?」


「あぁ、ルーク宛だ。

 早く来い!」


ルークはルドマンに引っ張られながら、村の中央広場に連れてこられた。

そこにいたのは、近衛騎士の制服を纏った、レヴィだった。

レヴィは、ルークが来ると、一礼したのだ。


「お久しぶりです、ルーク様。

 本日は、皇帝陛下の使者として参りました。

 よろしければ、ルーク様のご自宅へ参りたいのですが、よろしいでしょうか?」


「はい、狭いところでよければ、どうぞ。」


ということで、ルークはレヴィを伴って自宅へ案内することになった。

その間、集まった村人にじっと見られる羽目に合うのだった。



家に到着すると、レヴィに椅子を進める。


「狭いところですが、どうぞ。」


「ここが、ルーク様のご自宅なんですね。」


レヴィは家の中を観察しているようだ。


「えっと、汚いとこですみません。

 元々は貧乏なので。」


「そうなのですか?

 これを機会に、王都に引っ越されては?」


「いえ、それは遠慮しておきます。」


ルークは首をぷるぷる横に振るのだった。

そんなルークを見て、レヴィは思わず笑みを浮かべる。


「それでは、これをお渡しします。」


レヴィは、背中に背負っていた荷物を降ろして、何かを取り出す。

大きめの箱のようだ。

ルークは箱を受け取ると、中身を確認する。

中には、マントが入っていた。


「魔法騎士であることを示す、マントになります。

 普通のマントとは異なり、魔力結界が仕込まれています。

 使用者の魔力により結界の強さが変わりますが、装備していると発動します。

 これも公の場で、お使い頂ければと思います。」


マントの長さは、ルークの背丈に合っていた。

次に、小さな箱を取り出し、ルークに渡す。


「次に、こちらは勲章になります。

 皇帝陛下直属の騎士を示す勲章になります。

 大事なものなので、保管しておいてください。」


ルークが普段使うことはない代物だろう。

大事に保管しておくとしよう。

そして、レヴィは証書とバッジを取り出し、ルークに渡す。


「こちらは魔法騎士であることを示す証書とバッジになります。

 バッジは常に身に着けておいてください。

 それがあれば、魔法騎士である証明となります。

 お渡しする物は以上になります。」


「ありがとうございます。

 そういえば、魔法騎士の制服はいつ頃になりそうでしょうか?」


ルークの質問に、レヴィはちょっと考えた後、答える。


「そうですね、断定できませんが、来週くらいになると思います。

 デザインは近衛師団の制服と、ほとんど変わらないと聞いていますわ。

 ですからそれまで、お渡しした制服をお使いください。」


「わかりました。

 じゃ、来週取りに伺えばよろしいでしょうか?

 実は風系統の魔法もマスターしたので、

 来週あたりに試験で王都に行こうかと思ってまして。」


それを聞き、レヴィはびっくりする。


「もう覚えられたのですか?

 さすが、皇帝陛下が目にかけられる方ですね。

 わかりました。

 試験後にでも、私に“思念連結(コネクト)”して頂ければ、お持ちしますわ。」


「ありがとうございます。」


これで、レヴィからルークへのお届け物のやり取りは完了となった。

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