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創造系魔法使いのスローライフ!?  作者: 稀硫紫稀
第1章 創造系魔法を色々試してみた。
12/526

1-12 イノシシ討伐後。

「な、何が起きたんだ!?」


ルドマンは固まっていた。

今、何を見ていたのか、理解できなかった。

ルークが、イノシシの首を撥ねたのが見えたのだ。

あのひ弱のルークがだ。

信じられなかった。

いや、だが、目の前で起きたのだ、信じずにはいられなかった。

そのルークは、イノシシの首を確認するや、他のイノシシに対し、睨みを利かせていた。

オスのイノシシが死んだことを悟ったのか、メスと子供のイノシシたちは、畑より静かに逃げ出したのだった。



「いや、よくやった!!

 ルーク、おまえは大したもんだ!!」


ルドマンにバンバン背中を叩かれ、ルークはむせた。


「いや、無我夢中だったんだよ。

 だから、斬ったことをよく覚えていなくて・・・」


剣には、べったりとイノシシの血がこびりついていた。


「それにしても、いつの間に剣を持っていたんだ?

 ・・・まぁ、いいか。

 今日は宴会にしよう。

 イノシシ肉で宴会だ!!」


ルドマンは細かいことは気にしない性格だ。

だから、皆で宴会することになったのだった。



その日の夜。

ルークは村の英雄としてもてはやされることになった。

肝心のルークは、もてはやされたことなどないから、どうしたらいいものか困っていた。

とりあえず、おいしい肉が食べられることに満足していた。

イノシシ肉なんて滅多に口にはできない。

鹿肉より硬いが、味はいいのだ。

ステーキ状に切られた肉を焼いて、ルークに渡されていたのだ。

ルークはがっつくように食べた。


「おいしいです。

 こんなおいしい肉は初めてです。」


ルークは嬉しかった。

村人のために、初めて役に立ったのだ。

こんなことは滅多にないのだ。

だから、この嬉しさをかみしめるのだった。



深夜。

ようやく家に帰り着いた。

さすがにお酒は飲めないので、早々に退散してきたのだ。

未だ宴会は続いている。

あれは間違いなく、朝まで続くだろう。

ランプに火を灯すと、早速持ち帰った鹿肉を塩漬け用の甕に放り込む。

こうしておかないと腐るからだ。

それから、日誌に本日の記録を記載する。

弓矢の使い方を覚えたことは大きかった。

鹿を初めて仕留める事もできた。

偶然だが、大きなイノシシも仕留めた。

自信がついたのだ。

こんなに、自分に自信がついたのは、初めてかもしれない。

とにかく嬉しいことだらけであった。

さて、明日は何を検証しようか。

ルークはそんなことを考えながら、睡眠をとるのだった。

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