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17 夫婦っぽくなってきた

 ◆◇◆


 はっ――


 寝てしまった。


「新しい能力【全世界瞬間移動】(エニーウェアリープ)を獲得しました。閨の相手または自分に授与してください。考慮時間は3分です。時間を過ぎた場合は自分に授与されます」

 突然、女性の声が聞こえた。


 跳ね起きる。


 やったやった!!

 求めていた移動系スキルを一発で獲得できた。

 【全世界瞬間移動】という名前から察するに、世界のどこにでも行けるってことだ。


 リープの上位魔法に当たるんじゃないかな。リープは行ったことのある土地しか行けないが、【全世界瞬間移動】なら行ったことのない土地でも行ける。

 

 俺にギフトを授けた神様みたいな存在に願いが通じるってことがあるんだろうか。

 それともキキィは外交の素質を持っているから、ふさわしい能力が獲得されるってことなのかな。


 もちろんキキィに授与。

 キキィは寝ているから、頭の中に響く声には気づかなさそうだ。


 俺はバスローブ姿で、キキィをお姫様抱っこする。

 キキィは軽くてびっくりした。


 別の部屋でキキィを寝かせてやる。


 寝室に戻ると、薄水色のドレス姿のアイリが入って来る。


 俺は笑顔で報告する。

「キキィとエッチなことはしなかった。なんと、しなくても能力を獲得できたんだよ!」

 

「本当なんですよね……」

 アイリがジト目を向けて来る。

 なぜだ……


 まさかロリコンだと思われてないよな。

 大人の女性には催淫をかけないとダメだけど、ロリならOKだと。


「本当だって。いやー今までだって、エッチなことをしなくても良かったんだよ」

 

 俺は申し訳ない気持ちでいっぱい。

 妻のアイリがいるのに、レオーナやサーシャら歩兵隊の女性と関係を持ってしまった。


「陛下が女性と交わらなくても能力を授与できるなら、私はうれしいですよ。でも本当なんでしょうか」


「本当だって。疑うなら試してみようぜ、アイリと」


 他の女性と寝室にいる限りでは、俺の潔白は証明されない。

 アイリと何もせずにいて、能力を獲得できたらアイリも信じるはずだ。


「いいですよ。じゃあ、予定変更で私が一緒にベッドに入らせていただきます」

 キキィの後は、歩兵隊の女性と閨をともにする予定だった。


 アイリがパジャマに着替えて、ベッドに入って来る。


 30分以上、雑談。

 何も起きない。


 俺は焦ってきた。


「キキィは寝てたんだ。寝たら能力を獲得できるんだよ、寝ようぜ」

「はあ、わかりました」

 アイリがあくびをしながら答える。


 俺たちは目を閉じた。

 日頃の激務で、ひどい睡眠不足だ。


 俺もさっき寝ただけでは足りない。


 一瞬で眠りに落ちた。


 ……

 

 ……


 チュンチュン チュンチュン

 小鳥の泣き声が聞こえる。


 気がつけば朝だ。

 カーテンから陽の光が差し込んでいる。


「何も起きませんでしたね」

 アイリが目を擦りながら呟く。

「疲れは取れたがな」


「やっぱりエッチなことをしないといけないですよっ」

 アイリは俺がキキィとエッチなことをしたといいたげだ。


「そのようだな。さすがに10才のキキィとはしなくて済んだんだがな」

 俺はちょっと不快感をにじませる。


「初潮前後で判定されているってことなんですかねぇ。うーん、本当かなぁ」

 アイリが推測を述べる。


「俺にギフトをくれた神様みたいな存在に聞かないとわからないが、アイリの考えどおりだろう」


「ねぇ陛下、せっかくだから私とエッチなことしましょうよっ」


「時間を費やしたのに、何の成果も上がっていないからな」

 エッチを成果を上げるためにやりたくはないのだが、今は非常時だ。


「きゃっ 先生のあそこがっ」

 アイリが俺の下半身を触って悲鳴を上げる。


「やめろ。勝手に触るな」

 恥ずかしい。


「妻にこんなに興奮してくださってるなんて♡」

 アイリは勘違いしている。「いや、こっこれは朝に発生する生理現象だから」と言おうとして止めた。アイリが喜んでいるなら否定することもない。


 執務開始前の短い時間だったが、俺達は愛し合った。

 包み隠さない感じで打ち解け合ってきて、夫婦っぽいなあと思ってしまった。


 ◆◇◆


「新しい能力【全員攻撃力向上】(エブリワンアタッカー)を獲得しました。閨の相手または自分に授与してください。考慮時間は3分です。時間を過ぎた場合は自分に授与されます」

 女性の声が聞こえた。


 ようやくアイリと閨をともにして、まともな能力を獲得できた。


 喜び勇んでアイリに伝える。

「すごいっ 歩兵隊のみんなの攻撃力を一時的に向上させる補助系能力魔法ですねっ」


「アイリに授与するのでいい……のかな?」

 俺は話しながら、あれっと思った。


 歩兵隊に【全員攻撃力向上】を掛けてやるためには、傍にいないといけないだろう。アイリに授与したら、アイリは歩兵隊の近くにいる必要がある。


 歩兵隊は、敵と最前線で戦う。

 アイリも巻き込まれて危険にさらすことになる。


「俺がもらっとく。アイリの能力を増やせなくて悪いが」

 速攻で決断した。


 歩兵隊の近くにいるのは俺にする。

 前線で戦うのは夫の役目だ。


「陛下が危険にさらされますよっ」

 アイリも俺と同じことを考えている。


「いや、アイリが危ない目に遭うよりはいい」

 俺が死んでも、アイリを守れたら本望。


「陛下……」


「俺に授与だ」

 迷いを断ち切るために宣言する。


 3分経てば自動的に俺に授与されるが、早く決めてしまいたかった。


 俺の体が輝く。


「【全員攻撃力向上】を獲得しました」

 女の声が聞こえた。


 【能力授与】のギフト以外で初めて、俺が能力を獲得した。

 なんか成長した気分。


「やっぱり私と閨をともにすると、優れた補助系能力を獲得できるんですよっ」

 アイリが目を輝かせている。


「その傾向はあるね」

 催淫と精力回復は優れているのか疑問だが。


「全体の底上げができるのは、とても効率的ですよっ これからも私といっぱい閨をともにしましょうっ」


「もちろん……てか、俺はアイリだけがいい」

 言うのが恥ずかしいけど、本心だから言っておく。


「うれしいっ」

 アイリが抱きついてきた。


「ちゅっ 陛下ぁ大好き♡」

「俺も」


「でも補助系能力だけじゃダメですよね。物理攻撃や攻撃魔法の能力がないと戦えませんから」

「まあなぁ」


「これからも陛下には他の女性ともいっぱい閨をともにしていただかないと。しくしく」

「うう……つらいなあ」


 俺たちはラブラブでキスをたくさん交わして互いの愛を確認した。

総合評価が200Pを超えました。ブクマ、ご評価ありがとうございます。


ブクマ、ご評価をつけていただきますと本当に励みになります。

よろしくお願いいたします。

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