プロローグ 俺が転生するまで
初めまして!sたろーと申します!この小説が初投稿になりまして、拙い部分もあると思いますが読んで楽しんでいただけると幸いです!よろしくお願いします!
俺の名前は平田大河、どこにでもいる普通の会社員だ。ブラックな会社に勤めているというわけでもなく、残業はほどほどといった毎日が続いている。趣味は漫画やゲームといった至極ありきたりなものであり、結婚願望はないものの転生やハーレムといった現実離れしたものに密かに憧れを抱いている28歳である。その日も俺はいつもの駅、いつもの時間で電車に乗った。そして俺の人生は終わりを迎えたのであった。
「あ、気が付いた。よかったです。」
驚くほどに白く、眩い世界だった。明らかに普通ではない世界に困惑していると目の前にいる、まさに天使と形容すべき姿をしている少女は話を続ける。
「私の名前はタルエルと言います。いきなりで申し訳ないんですけど、焦らずに聞いてください。あなたは死んで、私がいったんこの世界に呼びました。」
「は…?死?俺が?なんで?」
死。そう聞いて狼狽えない奴はいるのだろうか。当時の記憶がない。彼女の言っていることが本当なら俺はこれからどうなるのか。天国か、地獄か。罪を犯した覚えはないが、善行をした覚えもない。感情の整理が追い付かないまま、彼女は続ける。
「あなたが死んだ事故は私のミスによるものなんです。私たち天使は天界から人々を守る使命が課せられていて、人知れず事故や事件が起きる前に対処し、未然に防ぐことを主な活動としています。ですが、子供のいたずらにより置かれた石に気づかずに電車事故を起こさせてしまい、乗客を危険に晒し、あなたを死なせてしまったんです。なんとお詫びを言ったらいいか…本当に申し訳ございませんでした!」
そういうとタルエルは深々と頭を下げた。恐らく天使の力なのだろう、俺の中にもその事故の映像が流れ、当時の状況は理解できた。思っていたよりはるかに規模が大きく、凄惨な光景が頭に浮かんだ。
「顔を上げてください。許せるような失敗ではないですけど、あれだけの事故で死んだのは俺だけってだけで十分ですよ。再発防止に努めてくれれば俺から言うことはないです。あと聞きたいのはこれからのことなんですけど、どうなるんです?三途の川でも渡るんですか?」
「あなたは優しいんですね。本当はもっと責められるのを覚悟していましたが、そう言ってもらえると気休めでもうれしいです。そして、今後の話になるのですが、あなたには3つの選択肢があります。1つは死ぬ前に戻り事故が起きなかった世界線で過ごす、もう1つは記憶を持ったまま来世の生を受ける、そして最後は異なる世界で生きる、です。」
提示された3つの選択肢。今後を左右する大きな選択。1つ目は論外だ。自分の人生が平凡だというのに、わざわざ戻る必要はない。強いて言えば追っていたアニメの続きを見ることができるくらいだろう。2つ目。記憶を持ったまま来世を迎える。天才児や神童としてもてはやされるのは気分がいいだろう。しかし、成長した後はどうか。子供のころは頭が良くても成長したら凡人というのはよく聞く話だ。そして、来世がどうなっているかわからない以上うかつに選ぶのは危険だ。下手したら今以上につらい生活が待っているかもしれない。そうなると、最終的に残ったのは3つ目だ。第2の人生は、異世界での生活に決めた。
「3つ目にするよ。他の2つに比べて面白そうだし。多分ですけどスキル的なのつけてくれるんですよね?」
「ありがとうございます。スキルのほうはつきますのでご安心ください。あなたが転生される世界のことを少し説明しますと、魔法が存在する世界でして、お渡しするスキルというものも魔法の類になっております。そして能力なんですが、物体や人を―
タルエルが話している途中で光に包まれ、途端に意識が途絶える。気が付くと俺の目の前には知らない風景が広がっていた。
どうだったでしょうか第一話!いろんな声が聞こえてきそうですが、本番は第二話からということで「見てやるか」くらいのスタンスでいてくれたらうれしいです!今後もよろしくお願いします!