学校帰りに私にだけ見える男の子。
___私は、物心つく頃から霊感が強い。
私の、お母さんが私よりも霊感があって。
お父さんと妹には、まったく霊感がないの。
___妹は、お父さん譲り。
私は、お母さん譲りなのかもしれない。
・・・だからなのか?
お母さんと私に、見えているモノが、お父さんや妹には見えていない。
___この前も、家族で土日を利用してプチ家族旅行の帰り。
車である場所を通ると、、、?
『___ねえねえ、お母さん、今見た!?』
『___うんうん、見たわ! 凄く悲しそうな女性の霊が
立っていたわね!』
『・・・なんだよ! また、見たのか?』
『なんで? お母さんとお姉ちゃんだけが見えるの? ミルも
幽霊さんみたいよ~! ズルい~!』
『___ミルは、幽霊がそんなに見たいのか? お父さんは嫌だな~』
『そうよ! 私だって、見なくていいなら! 見たいくないもん!』
『___お母さんもよ! でも、もう慣れたわ!』
『・・・えぇ!? 慣れるものなの?』
『___そうよ! 幽霊さんが見えるという事は? 何か伝えたい事が
あるから、見えるのよ! ナミも大人になれば分かるわ!』
『・・・・・・』
『___お姉ちゃん、羨ましいな~!』
『お父さんは、今まで通り見たくないよ。』
『___あぁ! そこにも男性の霊が居たわね!』
『・・・ううん、』
___私は、お母さんみたいに幽霊を見る事に抵抗があるわ。
だから、妹が羨ましい。
妹は、お父さんの血が多いのか?
全然、幽霊が見えないんなんて! 私もお父さんの血が多ければ?
幽霊を見なくてすんだのかな?
___なんで!?
私だけ、お母さんの血が多かったのか?
幽霊なんか! 私は見たくない!!!
*
___そんな事を、思うようになったのは?
私が、通う学校帰りに必ずといっていいほど同じ男の子が
同じ場所に立って、私を見つめるようになってからだ!
・・・どうやら?
他の子達には、その男の子は見えていないらしい。
ずっと男の子は、私の方をジーっと見つめてくる。
男の子は、私が男の子の存在に気づいている事も知っている。
___だけど?
私は、お母さんのように男の子の気持ちを理解してあげられないよ。
私は、幽霊が怖いし!
幽霊の気配を感じただけで、ガクガクと震えるほど。
怖くて怖くて仕方がないのよ。
そんな私が、その男の子の気持ちを、どう理解できるの?
その事を、お母さんに相談すると、、、?
お母さんは、私に一言だけ言ったわ。
『___幽霊さんを怖がっちゃダメよ! いいわね!』
『・・・・・・ううん、』
___私が、その幽霊の男の子を見るようになって!
3年経つけど? 私は未だに、男の子が怖い!
___いつか?
お母さんの言っている意味が分かる時が私にも分かる時が
来るのかな? ずっと、そう願っているけど、、、?
・・・男の子は、一体!?
私に、何を伝えたいの?
最後までお読みいただきありがとうございます。