表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/100

5 聖剣プレアデスの輝

 「ドラゴンカズヤ! 立って!」

 ミホロの声だ、


「ゲホーー」

 でも、僕は情けない声しか出ない。

 このまま王宮が瓦礫になるのを、見ているしかないのか。


「カズヤ! 立ってよ! これまでも、カズヤは幾度とない危機を乗り越えたでしょ。スコルピオン戦のとき、ローレシアの戦い、熱水大墓、そして通天回廊、みんなカズヤのおかげで危機を乗り越えたんだよ」

 ミホロが両手を握って喚いている。


 僕も起き上がろうとするけど「ケホーー」かすれた声しか出ない。

「立ってよカズヤ、そうしないとみんな死んじゃう…………!」 

 ミホロが声をからし、涙声で叫んだとき。


 突然、ミホロは意識を無くしたように朦朧とし、体が黄金に輝きはじめた。


 その(まばゆ)い彩光は神々(こうごう)しく、神の降臨を思わせるような輝き………これは、間違いない!


(ホーリー・ブライト! )


 ミホロは意識のないトランス状態で杖を掲げると、僕の体も同じ輝きに包まれる。


(えええーーー! 傷が癒える、力が湧いてくる。すごいぞ! )

 体が軽くなり起き上がれる、傷も治り、完全復活で立ち上がった。しかも、めちゃくちゃ気持ちいい。

(ミホロ、助かった! )


 ミホロは輝きが消えると気絶し、その場に倒れるのをゴンゾーと、ミュールが抱えた。ゴンゾーは僕を見て「行け! 」と促している。そんなゴンゾー達も回復している。


 完全復活した僕は

「ガホーーー! 」

 再び声をあげ、ラムーアに突進する。


 王宮を破壊するラムーアに横から、猛突進で体当たりすると、さすがにラ・ムーアものけぞった。

 再び、ラ・ムーアとドラゴンの壮絶な取っ組み合いが始まる。


 あとはレイカを待つだけ、だけど王宮もかなり破壊され、レイカの入った塔も破壊されている。

 大丈夫だろうか………心配だけど、人のことを気にしている余裕はない。


 その後、取っ組み合いは一時間以上続いた。

 ミホロがいなければ、とっくに王宮は壊滅していただろう。

 でも、僕もさすがに限界になってきた。


(レイカはまだ、なのか……ミホロは気絶したままだし)


 力は圧倒的に、ラ・ムーアの方が上だ、僕は時間稼ぎにしかならない。

 次第に押されてくる。 


 結構時間を稼いだつもりだけど、まだのようだ。

 ミホロがせっかく回復してくれたのに、かなりぶん殴られ、失神寸前だ。


 めちゃくちゃボコられたあと再び地面に倒れ、ラ・ムーアが倒れた僕を踏んづけて王宮に向かう。

 もう、巨人の行く手を塞ぐものはない。

(こんどこそ、ここまでだ………)


 そのとき、塔の下からペガサスが躍り出てきた、天翔ける白馬に騎乗する黒髪の剣姫


 (もしかして…………もしかして、やっと、キターー! )


 ペガサスはラ・ムーアの脇を可憐にすり抜け、倒れている僕のそばを交差して飛び去る。その時レイカが微笑んだ。


「カズヤ! ありがとう! 」

 そう、口が言っている。


(やったのか! )

 ペガサスは全速力でラ・ムーアとの間合いを取るため、大きくカーブして天空を(かけ)る。


 同時にレイカは聖剣プレアデスを抜刀し、ラ・ムーアの正面で対峙すると空中に静止し、狙いをさだめた。


 レイカが剣を大きく天に向けて掲げると、刀身が黄金の光彩を(まとい)い始める。先程の剣とは桁違いの光だ・


 荘厳なる剣、神の降臨を思わせる輝き!


 これが聖剣プレアデス、僕は瀕死の状態だけど、気分は最高だ。

(聖なる斬撃、ホーリー・スラッシュ! これでデカブツもおしまいだ)


 なんだか、前にも言ったセリフ。死亡フラグかもしれないけど、なんだか満足だ。


 レイカは難敵を睨み、両足でペガサスの脇腹を叩くと、気高き神馬は頭をあげて(いなな)き、恐れを知らず全速力で巨人に向かっていく! 


 左手に手綱を握り、右手に輝く剣を掲げ、黒髪をなびかせてラ・ムーアに挑むレイカ。

 ペガサスはさらに加速し、矢のように真正面から突き進む。



 聖剣の輝きが巨神と交差した瞬間、太陽の爆発を思わせるような閃光!


 天空を大きな光が覆い、僕も周囲の民衆達も直視できない凄まじい爆光!


(これが、聖剣プレアデスのホーリー・スラッシュ! すげー! すごすぎる! )


 フラッシュバックのような光の中、巨人の体が真っ二つになっている。

 大聖堂のサグリンが、目を見開き真っ青になっているのが一瞬見え、すぐに奥に消え去った。


 そこまでは見た……また、ここで終わりか。


 光の戦士レイカ

 やっぱり、カッコイーな、レイカ


 そして、いつもように、いいところで僕は気を失った。


お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ