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現世に転移している異世界の剣姫に、僕は召喚獣として呼びだされた〜  作者: 猫ノあすき
第六章 魔神復活(王都の惨劇)
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2 ハヤセjr

  サグリンとカーズは、自分たちの世界を第6サーバーと呼び、カズヤのいる世界を第2サーバーと呼んだ。

 そして、このエクアドルは第14サーバーと言うらしい。

 リアルも、まるでゲームの世界のような言い方だ。


 そんな中、目的はわからないが、サグリンは魔神ラ・ム―アをもって、エクアドルの覇権を握ろうとしている……いや、破壊しようとしているのかもしれない。


 ハヤセは、最初こそ王宮との取引に専念していたが、そのことを知ったとき、ガイア教に接近した。それは、王太子のアッシュルムが不甲斐なく、サグリンが実質の支配者でもあったこともある。


 とはいえ、王宮との繋がりも維持しておきたいのて、レイカにも恩を売っておこうと思っていたが、カーズが王宮の復活に止めをさす提案を始めた。


「サグリン様、少し気になることが」

「どうしたのだカーズ」

 話が長くなり、少し面倒くさそうなサグリンだが

「レイカ姫は、ホーリー・スラッシュという、究極の剣技を身に着けたとの情報がございます」

「なんだと! 」

 サグリンの顔色が変わった。


 一方、ハヤセは、カーズがそのことまで知っていることに驚いた。

 おおかた、カズヤがポーにした話のログを、解析されたのだろう。カズヤは自分がマークされているのを、分かっていないようだ。

(どこが頭の切れる奴だ)

 と、歯噛みする思いだった。


 ハヤセは、なんとか話しをはぐらかそうと

「その大技は一度使えば、二度目までのクールタイムが長い。だいたいラムーアはホーリースラッシュも耐えるでしょう。気にすることはありません」


  すると、カーズは冷めた口調で

「最近は忘れ去られているが、聖剣プレアデスを使えば、そうはいかない」

 ハヤセは、さらに驚いた

(なぜ、プレアデスのことを……そのことも誰にも言っていない。ポーも話していないはずだ)


 それには、サグリンが興味を示し。

「聖剣プレアデス……それを使えばどうなるのだ」


「聖剣プレアデスは、ホーリ・スラッシュを会得した(いにしえ)の剣豪が残した剣で、その力をさらに増強させるアイテムです。これを同時に使えばわかりませんぞ」

 カーズの忠告にサグリンは焦った表情で

「その剣はどこにあるのだ」

「オルフェス山のふもとの岩に刺さっております」

「ならば、その剣を破壊しろ! 」


 すぐにハヤセが

「それは、無理でしょう。聖剣は防護魔法が施され、破壊はできません」


「剣を壊せないのなら、岩ごと切り出して、隠してしまえ」

(その手があったか………)悪知恵の回るサグリンに、ハヤセはなんとかしようと


「それでは、私の知り合いの石切職人で切り出して、王宮の地下にでも持って行っていきましょう」

 すると、カーズが横から

「王宮ではなく、この聖堂の地下がよいでしょう」


 いらぬことを、と思ったハヤセは、思わずカーズを睨んでしまった。対してカーズは不敵な笑みをうかべ

「何か、問題でもあるのか」


 ハヤセは、少しでもレイカが優位になる状況を残そうと思ったが、万策尽きた。

 こうなったら、王宮は見捨てざるを得ない。これ以上、(かば)いだてすると、こちらが疑われる。

「いえ、レイカ姫のものですから、王宮が文句を言わないかと思いましたが」


「たかが剣のことに、腑抜けの王宮は何も言うまい。こちらの手元に置いておくのが安全でしょう」

 カーズが執拗に意見する。

「うむ、その方がよかろう」

 サグリンも同意し、もう反論は出来ない。


「仰せのままに」

 ハヤセは、頭を下げ、それ以上の議論は差し控えた。


 聖剣があれば、もしやと思い、王宮に剣を置いてレイカの勝つ可能性を残せるかと思ったが。

 聖堂に持って行かれれば、レイカ姫が戻ってきてもプレアデスの聖剣を手にすることができず、勝ち目はない。

 最後の望みも絶たれた。


 エクアドルは終わりだ……


 こうなったら、ハヤセも腹を決めなくてはならない。

「サグリン様、これで王宮、さらにはレイカ姫の命運は尽きました。この後、ハヤセ商会はガイア教に全面協力をいたします」


「それは、良い心がけだ。しかし、恩のある王宮を簡単に見限るとは。貴様は父親とは正反対だな」

「あんな、まどろっこしい商売では発展できません。商売は常に利益が優先です。ボランティアではないのです」


「そうだな。期待しているぞ」

 心のこもっていない、義務的な口調だ。

 ハヤセは頭を下げながら、信頼はされていないと感じ。しばらくは、サグリンの機嫌をとるしかないと判断した。


お読みいただき、ありがとうございます。

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