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9章 イシタ公国編 40話 王国地方都市フリュー⑧

アクセスありがとうございます。

少しだけ、まったりとします。



 久しぶりにゆっくりと街を散策する。王都でイロイロあって、姿を隠さずに歩くのはどれくらいぶりなんだろうか?そう考えながら通りを歩いている。



「・・ねぇ?・・聞いてる?」


「・・んっ?・・聞いてるよ」


「じゃぁ、私はなんて言ったの?」


「・・ごめん。マリア」


 左を歩くマリアが、頬をプクッと膨らませ見上げながら俺の頬に人差し指を優しくグリグリ突き刺してくる。


「男は、何か考えていると女の話しを聞かない生き物だな・・」


 右を歩くアイナに残念そうな表情で言われてしまった・・。


「2人とも・・なんかゴメン」


 手を合わせ謝ると、マリアは笑いながら小走りに通りを走って行き慌ててアイナがマリアの後を追って人の波へと姿を消して行く。


 マリアとアイナの姿は見えなくなったけど、俺は焦ることなくゆっくり歩き2人の後を追う。


「どこまでいったんだ?」


 しばらく歩いてもマリアとアイナの姿が見えないため、気配探知スキルは使わず見える範囲で周囲を見渡していると、背後から足音が1回聞こえ振り向いた瞬間・・。


「「 わぁっ!! 」」


 目の前に無邪気に笑うマリアとアイナが俺に抱き付いてきた。


「おっと!」


 2人を抱きとめた俺は、見上げるマリアとアイナの頭を撫でながら口を開く。


「2人とも、どこ行ってたの?」


「「 ナイショ〜 」」


 合わせたかのように答えた2人は、スッと離れ俺の手を握り近くの商店へと連れて行かれる。


「いらっしゃいませ〜」


 商店に入ると、店の人の声は聞こえたが姿は見えなかった。2人は気にせず陳列された雑貨を眺め始めていたため、俺も気にすることなく商品を眺めていく。


 入口側の棚から俺は商品を見ていたら、2人は奥の方へと移動し楽しそうに会話を交わしながら買い物を楽しんでいるようで、そのまま自分のペースで店内を歩いているとカウンター越しにしゃがんでいる店の人間を見つける。


「こんにちは・・」


「・・あら、いらっしゃいな」


 この世界では珍しい黒髪の女性と俺は視線を重ね、動きを止めてしまう。


「珍しいわね・・私と同じ黒髪・・しかも黒目だなんて・・」


「お姉さんも黒髪なんですね・・」


「そうよ・・BOY(少年)・・」


 俺は一瞬、自分の耳を疑い反応ができなかった。しかし、俺の僅かな反応に気付いた店のお姉さんは、嬉しそうな笑みを浮かべ上半身を前のめりにして小声で口を開く。


「その反応・・あなた日本人ね?」


「・・・・はい」


 周囲のことなんか気にならなくなり、同郷の人間が琴音達意外に存在していることに釘付けにされている。


「ハル〜!コレって前まで身に付けてなかった〜?」


 店の奥からマリアの声がして2人が戻り俺の傍までやってくる。


「ハル?」


 マリアの声は耳に入り認識できているが、すぐに反応を返せない俺は、ゆっくりと顔を向ける。


「どうしたんだ?ハル?」


 アイナの問い掛けで、やっと言葉を出すことを思い出し口を開く。


「・・いや・・その・・店の人が黒髪なんだ・・」


「「 あっ・・キレイな髪・・ 」」


 そう呟く2人に店の黒髪お姉さんは、笑顔で微笑んでいるだけだった・・・・。



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